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4話

「今から、見学しに行く?」

清流高校は始業式が終わってから、1週間は放課後に1年生の見学の時間が割り与えられる。見学をするもしないも個人の判断に任されている為、帰る人もそこそこ多い。

「私は見学しに行きたいかな。だって、花蓮とまた、水泳が出来るわけだし」

「わかった。」

とは言っても、4月の少し肌寒い季節にプールで泳いでいるわけがない。

じゃあ、この時期の水泳部は基本的には何をしているのか?と疑問になると思うんだが、ここで説明したいと思う。

基本的に、春、秋、冬といった学校のプールが使えない期間は、走り込み、腹筋、スクワットなどの体力作りをする事が多い。やる事の内容は、学校によっては違うこともある。学校のプールが使えないから、一切泳がないわけではなく、土曜や日曜にスイミングスクールにお願いをして、何レーンか貸して貰い泳ぐこともある。

学校内を歩くこと数分、とある空き教室の前で南条愛美は立ち止まった。

「ここ?」

「そう、ここ。パンフレットに書いてあった」

「へぇ〜」

「へぇ〜ってなに?もしかして、パンフレット見てない?」

桜坂花蓮はかなり焦っていた。南条愛美が言っていた事は間違いではなかったからだ。

元々、彼女は高校に入ったら部活に入らず、帰宅部で過ごすと決めていたからである。

そんな事を考えていたから、読んでませんでした!と言えるほど度胸もなかった。

「ソンナワケナイヨ〜」

「ちゃんと私の目を見て言って」

「そ、そんなことよりも中に入ろうよ」

1秒でも話題を変えたかった桜坂花蓮は南条愛美に中に入るように促した。

こうでもしないと、ずっと廊下で問い詰められそうな感じがしたからだ。

「ま、確かにそれもそう…じゃあ、入りましょう」

水泳部の部室を開けると同時にこう思った。

『3年間、トラブルがなく水泳を楽しめますように』


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