サイ◯リヤのアラビアータは辛いのか? 〜なろうの評価や感想に関するほのぼの系エッセイ〜
ときどき見かける、なろうの【評価】や【感想】に関するエッセイを、ほのぼのテイスト(たぶん)でお送りします。(2023年09月08日)
エッセイジャンルを読んでいて、なろうの【評価】や【感想】がときどき話題になるのは見ていました。
星1〜5まであって物議を醸かもす、例のヤツです。こういう感想はいいとかダメとか諸説ある、例のヤツです。
エッセイジャンルには【評価】や【感想】について、熱くバトってるのもあれば、クールに理詰めしてるのもあります。
全般に心が波立つものが多いように思いまして、ここはひとつ、ほのぼの系で和むものがあってもいいかと思い、書くことにしました。
あれはちょっと前のお昼どき、よくあるお食事処でのことでした。
自分のテーブルと通路を挟んで向かいの席。
何かイベントからの帰りなのか、お父さんお母さんと、小学校低学年くらいの子どもが座っていました。家族三人でお昼を食べている光景です。
お父さんはハンバーグのセット、お母さんはアラビアータ、子どもはコーンのピザとか、そんな感じだったと思います。(そんなじっと見てたわけじゃないですよ!)
ここでわざわざ説明はいらないかもしれませんが、アラビアータというのは、食材に唐辛子を使っていて見た目にも赤い、なんか辛そうなパスタの料理のことです。メニューには、だいたい唐辛子のマーク付きで載ってるアレです。
そのアラビアータに関する会話が聞こえてきました。
子「それ、からくないの?」
母「辛くないよ」
まあ、お手頃価格のアラビアータだしね。べつに五辛とか十辛とかあるような店ではないし、ピリ辛?
大人だとそんな感じだよね。
自分は、お母さんの意見に内心でうんうんと肯きつつ、ふとその子を見たところ。
とーっても愕然とした様子で、
ショック。信じられない。絶望した。
ない。ないわー。絶対に辛いのに!
と言わんばかりの顔芸を展開しておられた(笑)
たぶん、子ども本人に顔芸してる意識はなかっただろうけど、わ、わかりやすすぎる!
「辛いよ」っていう答えを期待してたところに、辛くないよ、っていう返事は想定外だったんだろね。
そして期待を裏切られた子どもが、お母さんにぼそりと一言。
子「それって、あなたの感想ですよね?」
突然のヒロユキ……!?
いや、たしかにね、お母さんに辛くなくても、子どもにアラビアータは辛いだろうからね。
間違ってないんだけど、でもそのセリフ、使う場面がなんか違う気がする。
ということがあったのです。
自分の中では、つい笑っちゃったのでしたが、それはたぶん家族の会話だから、なのですよね。
よくよく考えると(考えなくても?)、【評価】や【感想】って、たぶんアラビアータと同じことなんだけど、でも、現実に面識ない人との間で同じようにはいかない。
また、自分が目撃した光景は、子どもと大人という味覚の差だから、その評価や感想の違いが他人からもわかりやすい。
けれども、なろうという場所において、他人同士の感覚の差となると……他人からわかりやすいかどうかで言えば、全然わかりやすくない。難しい。もうむしろまったくわからない、まである。
だから、【評価】や【感想】に関するエッセイが百花繚乱なのも頷けるわけですが。
そんなときに、こんな光景もついでにちょっと思い出して、ほのぼのしてもらえたらな、と思ったしだいです。
大変ありがたいことに、自作品のいくつかは読み手様に評価いただいたり、感想をいただいたことがあります。感謝しきりです。
たぶん、評価してくださった方々は、みんなが同じ基準で評価してくださったわけでもなく、なぜ評価いただけたかという理由もそれぞれ違うと思います。仮に同じ人でも、時間経過で評価が変わったりもするでしょうし。
書き手側には星の数しか見えないので、読み手様の中の基準や理由は永遠の謎です。
ですが、いっときでも読後の気持ちを共有できていたなら嬉しいです。
大人なのに、無意識に喜びの顔芸して、仕事でひとつふたつミスしちゃうくらいには(笑)