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生徒会長とはなすのです

前回の続き?的な?

 コンコン、というノックの音をたてた後、室内へと皆で入ります。

 そこは学園の生徒であれば、誰もが訪ねる事が出来る部屋ではあるのですが、従事するもの以外進んで入ろうとはしない場所。そう生徒会室なのです。


 「失礼します。今年の新入生の有志で新しい部活を申請したいとおもいますので、必要書類をいただきに伺いました。どなたに申し込めば宜しいのでしょう?」


 部屋の中に居る数人を見回しつつ、今回の言い出し人のアマンダさんがそう告げました。すると正面の机に座られていた生徒会長が口を開かれました。


 「申請の類であれば、生徒会長である私ことキース・ベレストリアが伺おう。新入生という事だが、部活動を新設するには最低でも五名以上の生徒の加入が必要になるのだが、その辺は大丈夫なのかな?」


 「申し遅れました、1-2クラスに所属する、アマンダと申します。今日は代表として、同じクラスのフェリノア・アレイシス様と1-1クラスのカトリーナ・メルヴィン様と三人でお伺いしましたが、あと四人賛同者がおりますので、人数の事はご心配には及びません」


 「そうか。カトリーナ嬢、初めまして。まだ伝えてはいないが、一応今年の生徒会メンバー加入予定の生徒だったと記憶している。今年は男性陣三名、女性陣三名の名家ご出身者がいらっしゃるので、毎年四、五名よりも多いのでどなたをお誘いするべきか考慮している最中なのだが、ご当人である貴女様はどう考えておられるのかお伺いしても?」


 「発言失礼します、キース・ベレストリア様。選択を考慮中という事であれば、私は出来れば辞退させて頂きたいと思います。事情を此処で詳しくは申せませんが、王家より我が家の方にも、此方に居るフェリノア様とご友誼を深め、共に居る様にと仰せつかり、寮生活も営んでおりますれば、彼女が在籍する部活動にも共に入部したいと考えておりますので、ご容赦をお願いします」


 その言葉を聞いた後、目つきを鋭くしたキースさまは睨むように、此方に視線を向けられました。やはり、総会の時のは見間違いではない?、そんなことを感じながら言葉を待つと、


 「フェリノア嬢、其方とも初にお目にかかる、生徒会長のキースだ。自己測定の結果、最初のテストの結果、此方にも届いている。平民ではないにしろ子爵家のご出身という事で、本来であれば生徒会に招集するべき人物なのだろう、が、これまで学園の生徒会を運営してきた、未だ力のある卒業生の方々がその事実をお認めにならない。私が此処でそれを口にした時点で、王家からはお叱りを受ける事は重々承知だ、学園創立以来の趣旨に反すると。しかし事実は事実、王家が運営してるとしても、施設や設備などに関しての支援や寄付を頂いているのだからな。長々となってしまったが、まぁ、新入生にする事ではないが八つ当たりだ。貴方が既存の部活動では満足できないであろうことも考慮すべきだという事もね。なので、前向きな意見として言わせてくれ、顧問をして頂ける先生を探しておいてくれ。これが決まらないと多分認められないと言われてしまうだろう」


 「キース・ベレストリア様、お気遣い大変感謝しております。貴方様が生徒皆を大切に思い、学園をも大事にしてあること存じております。その上でのご忠告有り難く頂戴いたします。申請用紙を記入したのち、顧問の先生を探して承諾を頂いてから、再度此方にお伺いさせていただきます」


 「貴女が聡明な人物である事が、話をしていてわかる。ただ惜しむらくは、なぜ自分が生徒会長の年に入学されたのか、と、それだけが悔やまれる。別の年であれば心から応援できたのに、と」


 「そう言っていただいただけで、感謝しております。生徒会にはご迷惑をなるべく掛けぬ様、学園生活を送りたいと思っておりますので、何かありました時はご指導をお願いいたします」


 「お三方の本日のご用件、このキースが承った。次に来られた時、活動内容など詳しく聞かせてもらうが、今日の件は間違いなく処理しておくので、新設に向け有志で励んでくれ、以上だ」


 「「「ありがとう御座います、キース様。失礼します」」」


 生徒会室を出て、他の皆が待ってる教室に辿り着き、お互いを見合い気を抜くと、全員がふ~と溜息。


 「顧問の先生ですか、其処までは気が回りませんでしたね」


 「色々調べて頂いたアマンダさんに全てをお任せする訳には参りませんので、此方でも調べてみますわ、ねぇ、フェリノア様」


 「そうですね、何処の顧問もしてない先生がいらっしゃるか?もしくは兼部で顧問が可能か調べてみようと思います。友達同士で立ち上げる部活動ですもの、頑張りたいと思いますわ、ねぇカトリーナ様」


 「というか、入学式の時も思いましたが、生徒会長凄い方の様ですね」


 「そうね、フェリノア様に思いっきり実状を隠すことなく仰りましたから」


 「私を見る目つきが、総会の時も今回も怖かったです」


 「という事で、いつもの雰囲気に戻すとして、春香、向こうの話と基本は同じだけど、やはり貴方がネックね」


 「う。そう言われても、咲姫ちゃん。いなかった人物の対応なんて出てこない事は、予想はつかないよ」


 「そうね~対応しようがないわね」


 「お二方の語る世界にも、キース様はお出になるのですか?」


 「出る、出る。初年度、新入生のお助けキャラ。困りごとがあるとさりげない助言をして下さる、頼りになる方として出て来るわ」


 「だね。でも視点が高位貴族だからな~物語。今からどう転ぶか判らないね、それに、周りがどう動くかもこれからだし」


 「だね、取り敢えず、出来る事からしていこう」


 「「「は~い」」」


 新しい部活を新設するなどゲームには無かったですし、現実は大変です。まぁ~皆でがんばろ~。

楽しく読んでいただけたら幸いです。応援して下さる方、いいね、を下さる方、励みになってるです。ありがとう御座いますです。

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