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反省、なのです

仲直り?なのです?

 「カトリーナ様、あの方々は本当にお嬢様が言われていた様な方々なのでしょうか?どうにも信じられません」


 「そうね、今の印象だと、国民に慕われ支持されてたと言うのは信じられないわね。どちらかと言うと世間知らずのお姫様そのままと言う感じね」


 「はい、私が見ても、自分を不幸だと思い込んでる、考え違いの少女にしか見えませんでした」


 「セイラでも、そう思うのね」


 「特に黒髪の事を口にしたのが許せません。あの言い方は、差別を含んでいたと思えるものでした」


 「あの態度を~、続けるのなら~、仲良くなんて~~、出来ないのです~~、フェリさま~」


 「そうね~、私もそう思うんだけど、当事者の春香はどう思ってるの?」


 「確かに今の時点では、欠点が目立つ方だと思うけど、将来の片鱗は見えてると思うよ、咲姫ちゃん」


 「そうなの?春香」


 「うん。先ずは侍女達に好かれているという事。これは弱い立場の人を、助ける事が出来るからだと思うんだ。ただ、今は触れ合えるのが、お世話をする侍女しかいないから、そこにしか目がいっていないんだと思うよ。だから、今後は、国の中に、もっと立場の弱い人も居る事を、知る事が出来れば変わると思うんだ。それに、最後はキチンと悪かったことを認めていらしたでしょ?あれが、本当に心から高飛車なお姫様じゃない証明だと思える理由ね。もし、王女としての傲慢さが心の底から染みついてる様な方だったら、最後まで自分の非を認めなかったと思うもの」


 「まあ、春香の様に、友好的な目線で見てあげれば、そう見えるのかもね。ただ、今回の、あの態度は皆に悪印象だった事だけは事実ね」


 「まあ、そうなんだけどね。ユージス様がこっちでやらかした事を、知ってる身としたら、敵地に一人放り込まれた感じなんだと思うんだ~。だから、初回くらいは大目に見ても良いかな~、て」


 「敵地に一人、ね。確かに私も、戦争したがってる隣国に侍女だけ連れて行って来いって言われたら、全てが信じられないかもね。だったら、春香の言う様に、今回だけは大目に見て、次回からの相手の出方を見る事で、良いかな?皆」


 「フェリさま~、が言われるのなら~しょうがないのです~。でも、次はないのです~」


 「そうですね。お嬢様がそう仰るのなら、今回の件は我慢いたします。ですが次回も同じなら、容赦しませんから。せっかくお嬢様が歓待する為と、買い物にも行って、時間を掛けて料理をされたのに、あの様に、雰囲気を壊すようなことをなさるなんて、信じられませんから」


 「今日、アナスタシア様が来ていなくて良かったわ。来てたらもっと騒ぎが大きくなっていたでしょうから。それに、もし来られていたら、もれなくキャロライン様も来られてただろうし、そうしたら、この国の三大公爵家を敵に回してたかもね。最低でも悪印象だったのは間違いないわ」


 「まあ、今回は許してあげるという事で。友好的な関係になれるかは、次回からの彼女次第という所かな?」


 「そうね。早ければ、明日の朝の朝食の際にも会うかもしれないから、冷静になっておかないとね。怒ったまんま、会ったりしたら、立場が逆になるかもしれないしね」


 「そ、そ。まあ、明日、私達と同じ時間に、食堂を利用されるかは、判らないけれど、同じ時間になったら、ちゃんと相手をしてあげましょうね」


 「「「は~い、フェリ様がそう仰るなら~」」」


 「あとは、エミリア様が、変な報告をレーネ様に入れないと良いけど」


 「王妃様に知られたら大変よね。すぐにでも乱入しに来られる可能性が出て来るものね、春香」


 「ないと、否定出来ないのが、怖い処だね、咲姫ちゃん」


 「という事で、今日は解散。今夜一晩で、心を落ち着けて、明日からの対応は冷静に、ね」


 「「はい、カトリーナ様」」


 「じゃあ、寝るとしますか。もう直ぐ夏季休暇も終わりだしね。生活習慣を学園生活の時間に戻していかないと、毎朝寝坊して、遅刻ギリギリじゃあ、怖いものね」


 「だね、咲姫ちゃん。でも、私達は寮からだから、まだ恵まれてるよ。他の生徒は、もっと早起きしないと、間に合わないとおもうから、ね」


 「そうだね、春香」


 そうして話し合いを終えて、各自部屋へと戻って、一日の疲れをとる為の、睡眠の時間となるのでした。そして、翌日、


 「おはよう御座います、皆様。昨日は大変なご迷惑をお掛けして、申し訳ありませんでした。至らぬ点が多い事、反省しております。ですから、これからも、お付き合いのほどを、宜しくお願いします。

 そして、悪いところがあれば、昨日の様に注意して頂ければ、嬉しく思います。

 まあ、素直に全部、その場で聞けるかは、正直判りませんが、今日の様に反省を繰り返して、学園生活の間で、成長していきたいと思っておりますので、どうぞ、よろしくお願いいたします」


 「ヘレン様、おはよう御座います。昨日はよく眠る事が出来ましたか?

 あ、昨日の事は気にしないで下さいね、今日からお互いのスタートという事で。楽しい学園生活が送れるよう頑張りましょう」


 「ありがとう御座います、フェリノア様。また、至らぬ点を教えて下さいね」


 「そう考えられる時点で、大丈夫ですよ、ヘレン様」


 「それでもです。お願いします、フェリノア様」


 「はい、私で良ければ」


 「ああ、少し気持ちが楽になりました。さっきまで許して頂けるか、それはもう、心配で心配で、朝食が喉を通るか判りませんでしたもの」


 「でしたら、安心して、食事をお楽しみくださいね」


 「はい、フェリノア様」


 そうして、その会話を皮切りに、他の皆とも言葉を交わしながら、朝食を終えられ、男子寮に戻られました。そんな彼女の様子に、


 「何か昨日の印象と全然違うね、春香」


 「そうだね、咲姫ちゃん。でも、たぶん、今日のが本来の彼女なんじゃないかな?昨日は緊張と不安で空回りしてたんだと思うよ」


 「まあ、今の感じなら、別に無視して仲間外れにする様な事は、しないで済みそうね」


 「そんな事しようとしたの、咲姫ちゃん?」


 「ほら、そうしないと、毎回話すたびに喧嘩腰じゃあ、お互い疲れるでしょ。だからね、場合によっては、そうしようかと」


 「そうならなくて、良かったね、咲姫ちゃん」


 「だね、春香」


 と言う感じで、まとまるのでした。さあ、これで夏季休暇も終わりになりそうです。新学期はどんなことが待ってるのでしょう、楽しみですね。あ、歓迎会がまだでした。

 楽しく読んでいただけたら幸いです。

 励みにしたいと思いますので、よろしかったら、評価等々頂けたら嬉しいです。でも、くれぐれも酷評は避けてくださいね、お願いします。作者、メンタル紙ですので書く気力が・・・無くなる可能性があるのです。

 読み手様が増えてくれるのを願いたいです~。

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