予定日は?なのです
えと、大した事ないので、お気になさらず・・・・
あれから週に一度の割合で皆と集まり、夏季休暇の課題などを終わらせながら過ごし、段々新学期が近づいてきた頃、
「フェリノア様、申し訳ありません。今日の夕食なのですが、来客が御座います。それで、申し訳ないのですが、何か一品だけでも、料理をお作り願えませんか?お客様のたっての希望ですので」
「そのお客様とは、もしかして?」
「はい、王妃様です。フェリノア様」
「エミリア様に連絡されてるという事は、確実に来られるという事ですね。で、お一人だけなのでしょうか?陛下とか、エマ様とかは、ご一緒では?」
「陛下は今回は来られないとの事です。母は着いてくるかもしれませんね。辺境へ行かれてから、若返られたみたいで、今まで以上に活動的ですから。あれ程効果があるのでしたら、今度私もご一緒させて頂きたいですわ、フェリノア様」
「今は一応、周りには広めない様にと、王家の方達に言われておりますが、エミリア様でしたら、大丈夫だと思います。許可が正式に出ましたら、お誘いしますね」
「はい、宜しくお願いします、フェリノア様。それで、料理の件なのですが、大丈夫でしょうか?」
「王妃様からのお願いでしたら、お断り出来ないので、作らせて頂きます。今から買い物に出れば、夕食には間に合うと思いますので」
「お手数おかけしますが、宜しくお願いします、フェリノア様」
「はい、お任せください、エミリア様。リリ、聞いていましたよね。お出掛けします、お供をお願いね」
「はい、お任せください、お嬢様」
個人で街へ出掛ける際の、変装を済ませて、早速街へと出掛けます。今日は、オークランドさんの商会は後回しで、小さいお店から見て回りました。こういう所は、数や大きさが不揃いだけど、お安く野菜や果物が手に入るので、助かります。で、珍しい香辛料や足りない分だけを、最後にまわしていた商会で買い足して、本日のお出掛けは終了です。
「お嬢様、最近街へのお出掛けが、市場とオークランド商会への、食料調達ばかりになってます。偶には、違う目的でお出掛けする事をお勧めします」
「そうね、一緒に来てくれてるリリも、行きたい所もあるでしょうから、今度は時間を掛けてゆっくり街の色んな所を、まわりましょうね」
「はい、お願いします、フェリノア様。流石に侍女用の服があるとはいえ、私服がいつも同じ物だと、私も少し恥ずかしいので」
「そ、そうよね。御免なさいね、リリ。そうだ、明日にでも、もう一度街に出掛けましょう。まだ、休暇中で時間もある事ですし、そうする事にしましょう」
「楽しみです、お嬢様。服だけでなく色々見て回りましょう」
「では、早速寮に戻って、今日の夕食の準備をしてしまいましょう。今晩早めに休めるようにね。それに、レーネ様をお待たせしたら大変ですからね」
「はい、お嬢様。お手伝いいたします」
「お願いね、リリ」
そうして、食材を調達し終えて寮に戻り、調理を終わらせます。お肉は、この前、辺境で基礎能力を上げる為、皆で狩った獲物が沢山あるので、当分は大丈夫ですね。時間を止められる、収納様々です。その後、食事の時間まで、自室でリリとゆっくりしていると、エミリア様からお声が掛かります。
「フェリノア様、失礼します。王妃様がお見えになりました。皆様にもお声を掛けておりますので、食堂の方へとお集まりください」
「はい、承りました、エミリア様。しかし、今回の来訪の目的は何なのでしょうか、エミリア様?ご存知ですか?」
「いえ、今回の件に関しては何もお伺いしておりません」
「判りました。もうじき、直接お話になる事でしょうから、それまで待つ事にします。大変な事ではないと良いのですが」
「それ程深刻なお顔はされてはおりませんでしたので、大丈夫だと思いますよ、フェリノア様」
「でしたら、気を楽にして聞く事が出来そうです、エミリア様。ありがとう御座います」
そうして食堂に行き、寮の皆が席に着くと、最後に王妃様が入ってこられます。そうして、後ろに控えてるエマ様が椅子を引かれ、其処にお座りになると、
「エマ、後ろに控えてないで、席に着きなさい。あなたの分も食事が用意されてるみたいですから」
「しかし、それでは、失礼に当たりますので」
「フェリちゃん、言ってあげて、このわからずやに」
「エマ様、此処は皆、寮の仲間として、上下なく過ごさせて頂いております。なので、寮館長であるエミリア様も、うちの侍女であるリリシアも、同じ席で食事をさせて頂いておりますので、どうか、エマ様もご一緒に食事をして頂きたいのですが、駄目でしょうか?駄目でしたら、うちのリリシアも後ろに控えてもらわねばならなくなってしまします」
「そこまで仰られては、お断りできませんね。私の所為でリリシア様を、後ろに控えさせるような真似は出来ませんから。お言葉に甘えて席に着かせて頂きます、フェリ様」
「ありがとう、フェリちゃん。あなたの言葉がエマには一番聞き入れやすいみたいだから」
「王妃様、食事を始めさせて頂いても宜しいでしょうか?」
「ええ、構いません。では、私から食事を始めさせて頂きますね」
そう言って、王妃様が食事を口に運ばれてから、皆それぞれが、目の前にある料理を食べ始めました。
「やっぱり、フェリちゃんの料理は最高ね。毎日でも食べたいわ」
「エイレーネ様、フェリ様は料理人では御座いません。なので、その様な発言はお控え下さい」
「堅いわね~、エマ。美味しいものを食べたいって、正直に言っただけなんだから、そこまで言わなくても良いでしょ」
「いえ、知らない方が聞かれたら、食事を作れと命じてるようにとられかねませんので」
「フェリちゃん、こうやって、ず~と小言を言われるのよ。私、可哀想でしょう」
「ええ~と、・・・」
「気にしなくて構いませんよ、フェリ様。エイレーネ様の軽い冗談のようなものですから」
「もう、エマったら。会話が続けられないじゃない」
「冗談よりも、大事な話を先にされたほうが宜しいと思います、エイレーネ様」
「判ったわよ、そうします。フェリちゃん、今度、お友達が集まるのは、いつ?」
「レーネ様、明後日、集まる予定ですけど。何かご用事が?」
「ええ、この前最後に話してた、陛下が皆に頼みたい事があると言ってた事。それを、陛下自身から言いたいそうなので、集まる日に時間を空けておきたいそうなので、日取りの確認をしに来たの。明後日ね、判ったわ。伝えておくわね」
「陛下自らですか?という事は、皆でお城に?」
「そうね~、大々的にしたくないでしょうし、此方に伺う事にしましょう。なにせ、此処になら、一瞬で行き来できるので、護衛も要りませんしね。なので、フェリちゃん、皆を此処に集めてもらえる?」
「はい、構いません」
「じゃあ、明後日のお昼という事で。お願いね、フェリちゃん」
「皆に話して、明後日ここに来ておきます、レーネ様」
「よろしくね」
その後は、ただ食事と雑談で過ごして、レーネ様はお帰りになりました。という事は、本格的なお話は明後日かな?どんなおねがいなのでしょう、気になりますね。
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