表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

152/198

未来の為?なのです

流石は王妃様なのです。考えるスケールが・・・

 「今日も沢山、狩る事が出来たわね。楽しかったわ」


 「少しづつですが、フェリノア様が仰ってた、基礎能力の向上が実感できるので、毎日が充実しています」


 「「「ありがとう御座います、フェリノア様~~」」」


 「いえ、私は皆さんを、ほんの少しお手伝いしているだけで、頑張っておられるのは皆さん自身です。なので、それ程感謝される事ではありません」


 「いいえ、フェリちゃん、これは立派な貴女の功績よ。これは今まで誰も唱えなかった立派な理論だもの。このメンバー全ての能力向上が確認できたのですもの、間違っていない事が、証明されているわ。それに、初回の夜の魔法や薬の禁止ということも、結構重要ね。今までそれで、能力向上が弱まった者もかなりいるはずですもの。特に裕福な人ほど、その傾向は大きいはずよ、侍女なんかが付いてる方なんかはとくに、ね、フェリちゃん」


 「はい、初回という事は、冒険者ならなりたての、他に仕事がない平民が多いので、魔法や薬での対処が出来ない方が多かったのだと思います。それが功を奏したのかもしれません、高位冒険者を作る礎になったのですから」


 「それにもし、この方法が今後周知されたとしても、実行する方法が難しいことも考えないといけない事ね」


 「あの~、王妃様、すいません。発言しても宜しいでしょうか?」


 「ええ、構わないわよ。そんなに気を使わないで、アマンダさん、だったかしら?」


 「あ、はい、アマンダと申します。先程仰った方法が判ったのに実行が難しいと言われたことが、どうしてなのだろうと、理由が気になりましたので、発言させて頂きました」


 「それはね、フェリちゃんが言ってたのだけれど、初回の戦闘する魔物が強ければ強い程、恩恵が大きいという事ね。それは他の場所の魔物よりこの嘆きの森が、皆を体験させるのにベストだと、フェリちゃんが判断した理由だそうなんだけど、つまりは他所の領の者が手近な場所の魔物で行おうとしても、恩恵が小さいという事ね。で、もし、強い魔物を相手にしようと思ったら、高位冒険者をかなりの数用意して、安全を確保しなながら、毎回行う事になるのですもの。人数を揃える事も、費用を捻出することも、難しいはずよ。まあ、それを、この人数を連れて簡単にこなせる私の娘が凄いんですけど、他の方のもとには、絶対に派遣しようなんて思わないのですもの、難しいとしか言いようがないの」


 「ありがとう御座います、王妃様。納得出来ました」


 「そうだよね~、高位冒険者でさえ、集団で潜るこの森に、単独で挑めるのは、フェリ位だもの、瞬時に拘束したり、倒し方を個別に指導したりなんて、普通の人には無理だよね」


 「私もそうだと思う、エリ。彼女あっての作戦だもの、他の方が真似ようとしても無理だとしか言えないね」


 「でも、これは人材育成という面では、とても有効な理論だと思うの。これからこの国を豊かに変えていく為に、無くてはならない、ね。なので、どこまでの強さで、どこまでの恩恵を得られるかなどを、詳しく調査した後、その為にどの位の費用が掛かるかも調べないといけなくなるわ。それはもう、フェリちゃん個人でするには、無理がある事なので、私が引き継ぐことにします。良いかしら、フェリちゃん」


 「はい、勿論です、レーネ様。私の事を思っての事ですから、否定する理由がありません」


 「ありがとう、フェリちゃん。なら、この事は、あの人と、ゆっくり話し合った後、方針を決める事にします。それの効果がすぐ出る事はないでしょうが、何十年、何百年先、この国が豊かになった時、この事を考え出した人は、尊敬や名声を集める事でしょうね。まあ、もう生きては居ないかもしれないけどね」


 「のちの世の皆さんがレーネ様の言う様に、豊かになるのなら、尊敬や名声なんていらないと、言われると思います、その方は。それよりも、それを実行できるように努力された方を、称えるべきだと思います、レーネ様」


 「あら、娘を褒める積りが、私に返されてしまったわ。困ったわ、ねえ、エマ」


 「お二人とも、で良いのでは?エイレーネ様」


 「それもそうね。で、もうそろそろ、戻る?フェリちゃん」


 「はい。もう良い時間ですし、今日来られた方々を、歓迎しないといけませんから、準備も必要だと思いますので、帰る事にしたいと思います。皆さんも、それでいいでしょうか?」


 「「「大丈夫で~す、フェリノア様~」」」


 「お手伝いさせてください、フェリノア様」


 「私も勿論手伝うわ、春香」


 「ありがとう御座います、アマンダさん、咲姫ちゃん」


 「今日も村の人達を呼ぶんですか、フェリノア様~?」


 「ええ、ロッテさん。お呼びしようと思います。この開拓村を支えてきた方達を紹介したいですもの」


 「村の方々を、食事に招待するのは良いわね~、毎回、フェリちゃんの色んな話が聞けるし、楽しいもの。でも、歓迎会は必要ないと思うけど?」


 「そんな事を言われると、悲しまれますよ、陛下」


 「良いのよ。私が此処に来るために、何度も準備を促しても、後回しにしてたのですもの。歓迎なんて必要ないわ。あ、思い出したら、追い帰したくなってきたわ~。そうしようかしら」


 「そんな事を仰らず、せっかく来て下さったのですから、楽しんで頂きましょう、レーネ様」


 「フェリちゃんが、そう言うなら、仕方ないわね。でも、なんか嫌味な事でも言い出したら、即、実行しますからね」


 「エマ様、お止めしなくてもいいのでしょうか?」


 「構いません。今回はエイレーネ様が正しいと思います。私も王妃様と共に陛下には忠言しましたが、お聞き入れされませんでしたので、自業自得です」


 「お二人からそう言われるなんて、陛下もこの後大変そうです」


 そんな事を話しながら、今日手に入れた食材でどんな料理を作ろうかと考えつつ、皆と帰路につくのでした。

 楽しく読んでいただけたら幸いです。

 励みにしたいと思いますので、よろしかったら、評価等々頂けたら嬉しいです。でも、くれぐれも酷評は避けてくださいね、お願いします。作者、メンタル紙ですので書く気力が・・・無くなる可能性があるのです。

 読み手様が増えてくれるのを願いたいです~。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ