森に入るのです
入口までなのです。あ、誤字の報告ありがとう御座いますです。
「フェリノア様、おはよう御座います」
「「「おはよう御座います、フェリノア様~」」」
「おはよう御座います、皆さん。お早いお集まりですね」
「はい。私もなのですが、皆さん今日の基礎能力上げが楽しみみたいで、自然といつもより早く起き出し、準備してしまいました」
「そ、そうなのですか?普通は嘆きの森に入るとか、魔物を倒すとか聞いたら、怖がったりもすると思うのですが、大丈夫なのですか?」
「「「フェリノア様がご一緒なので、大丈夫です~」」」
「という事です」
「皆さん、睡眠不足という事でもなさそうですので、問題ないとは思いますが、体調が悪くなったりしたら、直ぐに教えて下さいね」
「「「はい」」」
「そうなる可能性があるのですか?フェリノア様」
「ええ。森に入り、魔物との遭遇を繰り返すと、極度に緊張される方もいますし、やはりご自分の手で生き物を仕留める訳ですので、そのことで気分が悪くなる方も。繰り返せばなれるのですが、最初はやはり忌避感がある方もいると思います」
「繰り返せば、慣れるのですか、ちゃんと?」
「食事でお肉料理を食べますよね?それを自分で仕留めるだけなのです。他人が倒したか、自分が倒すかの違いだけですので、極端に言えば、食べれるのであれば、慣れる事が出来ると思います。それが出来ない方は、お肉を見るのも出来ないと思います」
「そうなのですか?でも、取り敢えず、頑張ってみたいと思います」
「緊張しすぎると、かえってそういう事態になりやすいので、ある程度気楽にお願いします。普通の森を散策するとでも思っていて下さい」
「その様な心構えで宜しいのですか?フェリノア様」
「比較的、森の入り口辺りの、小さい獲物を狙いますから大丈夫です。流石に奥の大型魔獣を、最初から倒しになんて行きませんから」
「そ、そうですよね」
「それに奥に行くのであれば、ある程度は装備も必要になりますし」
「装備ですか?」
「はい。流石に普通の服だけでは入っていけませんから。身体の各所を守る物を、身につける必要が出て来ますね、魔物を倒さなくても」
「魔物相手をせずとも、ですか?」
「ええ。周囲に生える植物の葉だけでも、肌が切れてしまう様なものが生えてるのですが、ちゃんとした通り易い道などなく、獣道みたいなところを通らないと進めなくなりますので、手足の保護は必要ですね」
「そ、そうなのですね。大丈夫なのでしょうか?」
「この夏季休暇ではたぶん、そんなとこまでは進めないと思うので、大丈夫ですよ、アマンダさん」
「はい、判りました、フェリノア様」
「では、皆さん、参りましょう」
「「「はい、フェリノア様」」」
という感じで、早めの朝食も済ませ、準備をしてた皆を引きつれ、森の入口へと向かいました。するとそこには、昨日のメンバーが。
「皆さん、昨日はわざわざ獲物を届けて頂きありがとう御座いました。皆で美味しくいただかせて頂きました」
「なんの。その前ご馳走になったお返しなんだ、気にしないでくれ、お嬢。それより皆揃って、今日も村の見学かい?」
「いいえ、今日は村ではなく、森の見学です」
「そ、そうなのか?ま、まあ、普通のお嬢さんばかりなら、意地でも入らせない様、止めるとこなんだが、お嬢が一緒だからな~、まあ、大丈夫だろう。だけど、用心しろよ」
「はい、ありがとう御座います。入り口辺りの、食用に出来る兎程度の相手で、終わるつもりですので、大丈夫です」
「ははっ、それなら大丈夫そうだな」
「「「お嬢より、あなたの方が心配だけどね、ダイナス」」」
「おいおい、皆、それはあんまり酷くないか?」
「酷くないわ、むしろ注意が足りない位ね」
「「「カーラの言う通り」」」
「お嬢の友達の前なのに、立つ瀬ないな」
「良いカッコしようとしても無駄よ。所詮ダイナスだもの」
「「「その通り~~」」」
「一応、高位冒険者と呼ばれてるんだぞ、俺」
「お嬢の前で、それ言えるの?」
「そう言われると、言い返せないな。というか、この仲間の不信感を取り除く為、頑張って来るよ、お嬢」
「はい、皆さん、いつもこの村の為に、ありがとう御座います。命懸けのお仕事で、大変でしょうが頑張ってくださいね」
「ああ、頑張って来るよ。今日も夕食のおかず期待しててくれ」
「「「こいつに頑張らせるから、期待しててね、お嬢」」」
「いってらっしゃい、皆さん。という事で、私達もまいりましょう」
「「「はい、フェリノア様」」」
そうして、皆で森へと足を踏み入れました。今日は天気もいいので、入り口辺りは木漏れ日に照らされ、明るくいい感じの散策日和です。では、索敵を開始して、魔物を探しながら、皆で進むとしましょう。
楽しく読んでいただけたら幸いです。
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読み手様が増えてくれるのを願いたいです~。




