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バーベキュー開始なのです

お肉の説明なのです?

 「フェリノア様、この串にささっているものを、あちらの皆が集まっている場所で、焼けば宜しいのですか?」


 「はい、そうですよ。アナスタシア様」


 「色々な物が刺してあるのですね、お野菜もですが、これ、お肉も違うのがあるのでしょうか?」


 「良くお判りになりましたね。そうです、部位の違いもありますが、種類自体が違うのもありますね」


 「あの~お肉に、好き嫌いなどないのですが、どんなものがあるのか、一応お伺いしても?あまりにゲテモノ過ぎるのは、お嬢様にはお出しできませんので」


 「まあ、レヴィ。いくら私付きの侍女と言っても、フェリノア様に失礼でなくて。その様な物、皆様にお出しされる訳がないではないですか」


 「いえ、レヴィ様のいう事も判りますわ」


 「そうなのですか?」


 「はい。畜産をしてある領では、処分の為の馬肉を食べる習慣が有る処もあれば、乗馬が盛んで、馬を大事にされる領では食べるなんてもってのほか、という良心から来る違いもありますし、猪系や羊系も少し匂いが独特なので、忌避される方もいらっしゃいますので、アナスタシア様のことを思われての発言だと思いますわ」


 「そうなのですね、教えて頂き、ありがとう御座いますフェリノア様。レヴィも、御免なさいね。そしてありがとう」


 「まあ、まあ、まあ、お嬢様が侍女である私にお礼を言われたわ、どうしましょう?」


 「え、今までありませんでしたか?」


 「はい。学園に入られたころまでは、名前を呼ばれた事すらありませんでした。しかし今日お供させて頂いて、納得いたしました。良いお友達を沢山お作りになられたのですね、とても嬉しく思います」


 「そうでしたかしら?お礼くらいは言ってた気がするのですが?」


 「いえ、してもらって当然と、全ての物事に対して、お考えの様でしたので、口になさったことはなかったと」


 「そのような事を、フェリノア様の前で言うなんて、恥ずかしいですわ、レヴィ」


 「アナスタシア様が、それだけ慕われているという事なので、良い事だと思いますよ」


 「そうでしょうか?フェリノア様」


 「ええ、お話しを聞く限り、以前のアナスタシア様になら、その様な事を、言われる事すらなかったでしょうから」


 「ええ、以前のアナスタシア様でしたら、失礼や無礼と聞き入れてもらえないと、誰も口に出さなかったと思います。ですが、この様に変わられて嬉しく思います。フェリノア様の影響が大きいのですね、感謝いたしますわ。私の事は今後、レヴィとお呼びください。様など要りませんからね」


 「ですが、公爵家の侍女という事は、それなりの家の令嬢のご出身ですよね?ご身分的には私よりかなり上の」


 「その様な些事、侍女になってからは、関係ありませんわ。それに私も貴女様に感心致しておりますから」


 「そうなのですか?」


 「はい」


 「でしたら、今後はレヴィさんと、そう呼ばせて頂きますね」


 「はい、では、それでお願いいたしますわ」


 「フェリノア様、レヴィとばかり話し込まず、私とも会話をお願いしますわ。で、どのお肉が美味しいのでしょうか?」


 「え~と、こちらとこちらは、兎系と鳥系ですのであっさりとした感じですね。で、こちらは猪系、ですが臭みなどない上等なものですよ。こちらは牛系ですね、普通食べてる物より多分美味しいですよ」


 「まあ、これでも普段お口になられるのは、公爵家で出すお肉ですよ、それよりも良いものだと言われるのですか?」


 「レヴィ、それ以上は言ってはいけませんよ。すいません、フェリノア様」


 「いいえ、構いません。それだけ仕えている家に、誇りがあるという事でしょう、ね、レヴィさん」


 「勿論です」


 「でも、レヴィ。先程からフェリノア様が言われていることが判りませんか?」


 「何がでしょう?お嬢様?」


 「何系と、常に言われているでしょう」


 「ええ、それが?」


 「多分ですが、それ魔物のお肉ですわ。それもかなり高位の」


 「「「え~?」」」


 「それって、もしかして、王族などの来賓の際、旦那様が人数分だけ高額で手に入れられてる、あれですか?」


 「ええ、たぶん。下手したら、それ以上の物かも。なにせここは嘆きの森、そこらの魔境以上の場所ですから、魔物のグレードも上のはず」


 「そ、それをこれ程の量をご準備に?どれ程の金額をご用意された事か。頭が上がりませんね」


 「いえ、自分で狩ってきましたから、無料ですよ」


 「嘆きの森で?魔物を?弱い魔物もいるのですか?」


 「え~と、他所を知らないので、どうかは判りませんが、兎はキラーラビットで、鳥はコカトリス、猪系はグレートボアより大きい、タイラントボアで、牛はブラッディバッファローですね」


 その魔物の名前を聞いた途端、アナスタシア様が、ふらついて倒れそうになる侍女を支えます。


 「大丈夫なのですか?レヴィ?」


 「え、ええ、何とか。ですが、フェリノア様、その魔物のお名前は間違いではないのですね?」


 「はい、この森に居る冒険者が、仕留めた魔物を、そう言ってましたし、鑑定でもそう出ていますから」


 「し、失礼いたしました、フェリノア様。うちなどで出すよりも良いお肉で間違い御座いません。で、お嬢様と一緒に、私もご相伴にお預かりしても?」


 「勿論です、どうぞ」


 「さあ、お嬢様、沢山焼きますよ。早くあちらに向かいましょう」


 「まあ、レヴィったら。そんなに両手でも持てない程、串を手に取らなくても」


 「何を仰るのです。これを食べた者達が、おかわりの為、次々押し寄せるはず。ならば二人の分はしっかり確保しませんと」


 「大丈夫です。足りなくなったら追加しますから」


 「それでも、急ぎましょう、お嬢様。ああ、今から焼きあがるのが楽しみです」


 「変わった方なのですね?アナスタシア様」


 「ええ、私もこんな彼女を見るのは初めてで、戸惑っております。・・・こんな子だったのですね」


 呆れた顔で侍女を見るアナスタシア様と、それを意に介さず、料理を確保するレヴィさん。そんな二人を楽しそうだな~、と見つめて、うちの侍女はと探すのでした。あ、焚き火台の最前列でもうお肉を焼いてました、流石リリです。

 楽しく読んでいただけたら幸いです。

 励みにしたいと思いますので、よろしかったら、評価等々頂けたら嬉しいです。でも、酷評は避けてくださいね、お願いします。作者、メンタル紙ですので書く気力が・・・無くなる可能性があるのです。

 読み手様が増えてくれるのを願いたいです~。

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