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魔法少女グレイプニル! 〜正義の魔法少女になれない私だけど、魔法少女を助ける為に暗躍します〜  作者: 鈍色錆色
第一編 Aルート 斬撃と蟻

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第二十二話

『始めるぞ』

「YES」


 上空からの急転直下、めっちゃ怖いです。

 私がジェットコースター乗れないタイプの女の子だったらこの作戦失敗してるですよ。

 まぁ、何はともあれ、


 突撃! です!


 私ジェットコースターは勢いそのままに、町はずれのとある民家の天井をぶち破ります。


 一応、ここで急ブレーキ。

 とてつもない Gが私の体に襲い掛かります。こういうのは鎧じゃ防げないっていうか、寧ろ鎧がマイナスに働いてますね。

 邪魔です。


 ガン!


 と、頭に強い衝撃が走りました。見れば、家の中にいたスーツの男が三人、私に銃口を向けています。

 その内の一人の銃口からは硝煙が上がっており、先の衝撃は銃撃であった事がわかります。

 っていうかこれ、鎧なかったら死んでました?

 邪魔とか言ってすいません。


『ハズレだな』


 残念ながらその様です。男達が身を挺して守っているのは、魔法少女ではなく、ショーケース。

 中では大きなダイヤモンドが嵌められた指輪が輝いてます。というか、リングの部分にも、細かいダイヤがびっしりと集まっているんですが、あれ一体おいくら万円するんですかね。


『欲しかったら奪っても良いぞ』


 魔法少女がやっちゃダメでしょう、ソレ。

 私はガノンさんの忠告通り、早急に離脱します。大人との闘いは極力避けるべきでしたよね。


「ソレニシテモ、力技スギマセンカ?」

『仕方ない、オークションの商品保管場所が分かっても、何処に何があるかまでは分からなかったんだ。だから()()()()()()()()()()()()()()()


 そう言っても、もう3件目です。流石に襲撃バレてますよね。大丈夫でしょうか。


 □ □ □


「オークションを中止しますか?」

「あ゙?」


 暗い廊下を、炎城とパラメデスが歩いていく。向かうのは『商品』を保管している一室である。


「どうやら、他の商品が襲撃された様です。それも複数箇所」

「……学園の仕業か?」

「いえ、学園の戦力であれば、同時に全ての商品を襲撃するでしょう。おそらくは個人の仕業ですね」

「個人で三箇所……魔法少女か」

「でしょうね。ひとまず『闇市』からの連絡を待ちますか」

「……その必要は、無い様だ」

「!」


 二人が辿り着いた、商品を監禁する為の重厚な扉。

 その扉に、一枚の貼り紙が貼り付けられていた。


『オークションは中止しないでね! 社長』


「何を考えている? 今回のオークションは闇市にとっても失敗できないはずだろう」

「闇市の考えは、私には分かりません」

「……この扉、動かした形跡がねぇな」

「はい、動かす際に大きな音がなる仕様ですので、誰かが開ければすぐに分かると思います」

「この扉への通路は、俺達が通ってきた馬鹿みたいに長い廊下だけか?」

「はい、そうですが何か?」

「おかしいだろ」

「?」


 炎城はパラメデスの察しの悪さに僅かに眉を顰める。ここまで言っても分からないのか、と。


 だが本来、中学生程度の少女に察しの良さを期待する方がおかしい。


 かつて、交渉に来た『同盟』の魔法少女が、あまりに異質だったせいで、目の前の魔法少女にも同じ基準を求めてしまった。


「……襲撃の情報が入ったのは、この廊下を通ってる時だっただろ、なら、これを書いた『社長』とやらとすれ違ってないとおかしいだろうが」

「! 確かに……」

「考えられるのは未来予測か隠密の類の超人か? あるいは、魔法少女の協力を得たか? いずれにしても厄介なコトだ」


 超人


 歴史に魔法少女が登場したのと同時期から、少しずつ数を増やしたした者達。

 魔法少女と違い、『人間の延長線にある』存在。

『異様なまでに足が速い』『異常に計算ができる』『コミュニケーション能力が非常に高い』『度を越して指先が器用』

 かつては数十年に一人の天才が、今では五年に一人ぐらいの頻度で生まれてくる。


 この現象に対する見解は、

『魔法少女の体内に残った魔法の因子が遺伝子に刻まれ、継承された影響』という説と、

『魔法に対抗、もしくは適応する為に、人類全体が進化し始めている』という説で見解が分かれている。


 炎城はこの貼り紙を貼った人物が、何らかの特異な能力を持っているとし、警戒していた。


「……まぁいい、こちらとしては中止にならないならならないで構わん。()()、敵対するつもりはないしな」


 予め決められた操作をパラメデスが行うと同時に、ゆっくりと、重厚な扉が開いていく。先ほどの言葉通り、大きな音を立てながら。


「ふっ、遅かったな」


 部屋の中の、中央

 シンプルな作りの牢の中で、独特なポーズをとる少女がいた。


「貴様ら、初めましてだな! 名乗らせてもらう!」


 シュバ! シュバ!

 と、無駄にキレのいい動きでポーズを変えながら、牢の中の少女は、偉そうに名乗った


「我が名は安藤苗! 人呼んで、『運命の魔法少女』! 魔法少女名は『クラウン』 魔法少女クラウンである!」


「「『道化(クラウン)』」」


 ぴったりだな

 と、炎城とパラメデスは同じ感想を持った


「ちーがーう! 道化ではない! 王冠(クラウン)だ! お、う、か、ん!」


 魔法少女クラウンこと、安藤苗

 現在14歳

 厨二病 真っ盛りである。


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