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新神くんとでこぼこフレンズ  作者: 花招舞
序章 気づいたら神になってました
2/10

そこにいたのは

序章最終話、次回から本編です。


俺は今、ザノビスさんの腕の中で揺られている。神は歳を取らないらしいが、彼は白髪に白髭で優しいお爺さんと言った感じだ。老化の2文字を体現したような見た目だが、気にしないでおこう。移動中に天界について僅かながら教えてもらった。ここには住宅地やオフィス街、繁華街などがあり、見た目は違えど機能的には地球とさほど変わらないと言う。


次は天界の住宅街のような場所に運ばれてきた。住宅街なんて言うから建物が並んでいる所を想像していたが、実際はなんというか、自然的だ。雲の大地から建物の2階ぐらいの高さの植物が幾つも生えている。最初見た時はてっきり庭かと思ったが、神様たちにとっては家なんだと。蜜柑のような実をつけた木の上に座っている人や、背丈の倍はあるシダの下で昼寝している人など、様子は様々である。

僕の当面の家となるのは木の幹に穴を開けたような家だ。慣れない生活への配慮なのか、他の家には決して無い扉や窓まで完備されていた。空調に関しては天界全体が適温になっていることもあってか付いていないようだ。でも朝ご飯とかどうするんだ?ここに来るまでに畑なんて見かけなかったぞ。なんか念じれば伝わるとか言ってたな。試してみよう。


『あ、あ、あー。ザノビスさん、これで聞こえてますか?』


『ああ、聞こえておるよ。どうしたのかね。』


『あの、俺ってここで10年過ごすんですよね。その間の食事ってどうするんですか?どこにも見当たりませんが。それとも神になったから要らないとかですか?』


『ほっほっほ。いくら神とて、食事無しでは生きられんよ。まあ、農業神あたりが食材調達ををしておるのでな。朝昼夕の食事は皆で揃って食べるのじゃよ。』


なるほど、この世界の神は自分達が思っていた以上に生き生きとした生活を生きているらしい。



次に俺達は、食堂のような所へやってきた。ここがさっき言っていた食堂なのだろうか。大自然って感じの住宅街からさほど離れていないはずなのに、ここはなんというか社員食堂って感じだ。中に入ると、白く大きな長机の一番手前の所に2人の男女が対面で座っていた。


「よー!ゼノアスのじいちゃん。その坊やがリュージかい?」

「こんにちは、生命神さん。もしかしてその子が?」


『こんにちは。俺は水波隆二と言います。えっと、あなた達は…?』


「右の筋肉ハゲが武神ライアン、左のちっこいピンク髪が生命神ミリルじゃよ。」


  「俺はハゲじゃない!」

  「私はちっこくない!」


ああ、なんとなく彼らの関係性が掴めた気がする。それにしても…


『ずっと気になってたんですけど、どうして老化しないのにいろんな容姿の人が居るんですか?』


「それは俺から言うぜ! 神ってのはな、いつまでも全盛期を維持できるんだ。そこのおっさんみたいに衰える筋肉もないような生活をしてると魔力の全盛期に合わせた老人になっちまうのさ。まあ、歳をとったってそこのミリルみたいに背が伸びないなんてのも居るけどな!」


そう言うことだったのか。これは覚えておいて損は無さそうだ。


「私からも一つ付け足しておくと、私たちの体って、人と違って見た目が能力を追ってやって来るのよ。だからあんまり体ばかり鍛えてると、最悪の場合あと数年でそこのハゲみたいになるわよ。逆にじいちゃんみたいなのがやれば若返るんだけどね。」


なるほど、良いことを聞けた。これなら早いうちにここを出られるかも知れない。


「一応伝えておくと、毎日の修行を考慮した10年じゃからもっと早くとかなら考えん方が良いぞ。」


やっぱりか。もしかしたらと思ったけど、やっぱ10年修行しっぱなしなのかな。あー、家に帰りたいよー、図書館にでも入り浸りたいよー。



カミサマ紹介

 生命神ゼノアス

 武神ライアン

 魔法神ミリル

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