第九話.秘密
バコンッ!
…ドアが吹き飛んだ。
と、雪崩こむように入ってきたのはむらっちだった。
…あぁ、さくら、か…
むらっちはキョロキョロと辺りを見合わし、俺たちに向き直ると、「大丈夫か?!」と声をかけてきた。
そうとう焦って来たようで、額にうっすらと汗が見えた。
むらっちらしいな、なんて思ってしまう。
やはり、むらっちを呼んだのは正解だったようだ。
むらっちは俺たちの安否を確認してから、
「大丈夫な、ようだな。とりあえず。ところで、どうしたっていうんだ?」
そうか…そう言えば、むらっちは奴(なんかムカつくさっきの男)を知らないんだな。
しかし…
「なぁ、おい、何とか言えって!え、もしかして、何処か怪我でも…」
哉
「してないよ」
むらっちが来てから初めて哉が口を開いた。
む
「そうか…一体どうしたんだ?それに、この部屋…」
哉
「どうもしないよ。それより…この手と足先になんとかしてくれよ、」
?なんか、哉の様子が変だ。
む
「そうだったな;すまん;;」
ササと縄を解くむらっち
哉
「ふぅ…手足動くっていいな…」
手首を擦りながら哉は少し笑った。
む
「で、どうしたんだ、一体。何もなかった事はないだろう。」
快・哉
「「…」」
返答に困る。何もなかったわけじゃない。
けど…
<<学校側を、全て信じないのが身の為ですよ…>>
引っ掛かるのだ。あの言葉が。
哉
「か…」
む
「か?」
哉
「かくれんぼしてたんだよ、快と…」
む
「かくれんぼ?!ふざけるなよ、縄は!それはどう説明する気だ!」
哉
「…ッ」
…哉は、隠そうとしている? なら…
快
「さぁ?哉もさ、とちくるったんじゃね?」
哉
「快…」
快
「と、に、か、く、俺たちはかくれんぼしてたんだよ、ハイ終了〜哉、行こうぜ?」
哉
「ぉ、おう。」
哉を連れて部屋を出た。 後ろにはむらっちがただ唖然と立って俺たちを見ていた。
ずいぶん遅れましたて、ゴメンなさい;; コメント等々ぜひお寄せ下さい、よろしくお願いします。 では、ありがとうございました!