第四話;友達
快が去った後、俺は奴をどうボッコボコにしてやるかを思案しつつ、廊下を歩いていた。
あたりは鮮やかな赤に染まっていて、それは同時に授業は終わっていることを告げていた。
となると…夕食の時間になるな。
ここでは、炊飯塔(「塔」とか言いつつ、しっかり学校と繋がっている)なるものがある。
当番制で、主に女性寮の人が順番に作っている。 時たま、男性寮からも当番に駆り出される事もあるが、まぁ、めったにないことだ。(理由;証言1・男子が作る飯はまずい。証言2・後片付けがはんぱじゃない。など…)
っと。そんなこと考えている場合じやなかった。
席を取らねば。 炊飯塔横の、食事室は、先生達には指定席があるのだが、生徒にはないのだ。自由席なので、俗に言う、〔早い者勝ち〕状態。
まぁ、快が取っていてくれるか?…いや…今あいつに借りは作りたくない…
…急ごう。俺は、寮に向かう足を食事室に向けた。
所かわり。
〔食事室〕
快
「っあぶねぇ、あぶねぇ…席とられるとこだった…。」
きっちり、二人分席を取る自分に、習慣って恐いな 。なんて思いつつ、悪い気なんてさらさら起きない自分に少し呆れながら、友人を待つ…
っと、ある生徒達の会話が聞こえた。
「大丈夫かな?あの生徒。」
『多分…だって、先生もいたし…ん?そういや、お前、あの教師見た事あるか?』
「いや、ないな。教師一覧表にも載ってなかったと…新任なんじゃね?」
『かな?』
何気ない会話。でも、何故だろう。胸騒ぎがする。
俺は、そいつらに近寄り話掛けてみた。
こいつらの話はつまり、こうだった。 ココに来る途中で、1人の生徒が壁に寄りかかり、苦しそうにしていた。大丈夫かと近寄り話掛けてみた。すると、そいつは
「っ、大丈夫、」と答えたらしい。しかし、大丈夫そうではない。というこで、そいつを医務室に運ぼうと手を貸そうとした所に、おそらく新任教師?が、わたしが彼を医務室に運ぼう、あなた達は夕食でしょう?と諭され、気になりつつ、その場を去った。
というものだった。
聞いた時、不思議な感覚が全身を貫いた。
〈なんだ、この感じ…?!〉
どくん。
…ドクン
……ドクン!
っ?!
おれは、気付けばそいつらにその場所を聞いていた。〈どうか、違ってくれ…!!〉
「え、、あ、ああ。えっと、会議室から出てる、あのろ」
最後まで聞くまでに、俺は走りだしていた。
後ろから、席もらうぞ、という声が聞こえた。
っ…勝手にしろッ!!
胸騒ぎが、止まらない。
どくん。
そうさ、あいつである証拠なんてない。
で、でも
どくん。
何故だろう。 ほぼ、確信だった。
どくん。ど、クン!!
ッ………あいつに、何かあった。
「さい……ッ」
どうか、無事で…いてくれ!
〈なぁ、快!俺は、お前の友達になりてぇんだ!〉
スッ…と差し出されたその手。
あの日俺は、初めて〈光〉を見たんだ。
っ絶対、絶対無事でいろよ!
じゃないと…俺がお前を殴ってやる…ッ!
読んで頂きありがとうございました! 今回は長めに頑張ってみましたが、、変わらないですね……すいません、精進します! コメント等していただければ泣いて喜び、幸いに思います! では、失礼します!