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第161話 アフターストーリー イングリッドとエルンスト。フェイとミーアの剣②

僕とイングリッドはワクワクしながら鍛錬場に急いだ。そこには鍛錬用の木杭がいくつも打ち込んである。中には芯に鉄を使い強度を上げてある意味の分からないものもある。騎士団の人に聞くとパパママは木剣で木杭を切り飛ばしてしまうためやむを得ず作ったなんて冗談を聞いたことがあるけれどさすがにそれは無いだろう。無いよね。我が両親ながらあの2人の強さは正に人外。1級冒険者の中でも頭一つ抜けていると自負している僕達双子を軽くあしらうのだから。イングリッドと2人掛かりでさえ未だに掠ることさえ出来ないし、嘘か真かスタンピードを何度も2人だけで討伐しきったとか、魔の森の深層で暴れて魔獣の空白地帯をつくったとか神話かお伽噺のような逸話が語り継がれているくらいなのだから。

 木杭を前に僕は両手剣、イングリッドは片手剣を手に息を整えている。

「い、いくよ」

一言の後、僕は両手剣を袈裟懸けに振り切った。

「え?」

まるで抵抗を感じない。僕は一瞬空振りをしたのかと思った。それも次の瞬間にズルリと木杭の上部がズレるように落ちるまでだったけれど。隣ではイングリッドが目を見開いていいる。

「おい、イングリッド」

僕が声を掛けると、ハッとしたように構えを取り、そして、左下から右上に逆袈裟懸けに振るった。僕が切った木杭と同じように一瞬の間の後にズルリとズレ落ちる。それよりも今の剣速はいつものイングリッドの剣速では無かった。明らかにいつもより速く鋭い切りつけに。

「イングリッド、今の動きはなんだ」

僕の問いに

「何と言われても、いつも通りに振るっただけだけど。っと、それよりもエルンストこそ何よ、さっきの剣速いつもの何倍も速かったじゃないの」

イングリッド本人は自分の剣速に気付かなかったようだ、けど

「僕の剣速が、何倍も」

「エルンスト様、イングリッド様。今のはいったい」

騎士団長グスタフ・フラトーさんに見つかってしまった。

そこで僕とイングリッドは、これらの剣を武器庫で見つけたこと。不思議な力を感じた事、木杭に向かって振るったところ素晴らしい切れ味だったことを話した。

「そうですか。おふたりとも認められたのですな」

「認められるってなんです」

イングリッドがいきなりの事に疑問の声を上げる。

「おや、ご存じなかったですかな。グリフィン公爵閣下と公爵夫人が使い育てられた聖剣に最も近いオリハルコンの剣ですな。勇者様が持つ、聖剣と同様に持ち主を選ぶ剣なのです。本物の聖剣と異なり剣に認められないと持ち運ぶことさえできませんが、それを振るわれた公爵ご夫妻の武は正に天下無敵。上位魔獣程度は一刀のもとに切り伏せ真竜さえ討伐されました。ご夫妻は2度の真竜討伐、四神獣に打ち勝ち、ついには上位王……」

そこまで言い掛けたところで別の声が掛かった。

「グスタフ、何を言おうとしているのかしら」

穏やかで優しい響き、それでいて芯の強さのあるミーアママの声。

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