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150話

「聖騎士団は順次治療ののち街の守備を、僕達がスタンピードを押し戻す」

僕の言葉に聖騎士団が動き出す。

「それと君、勇者様はどこに」

手近にいた若い騎士に僕は尋ねた。

「勇者様は、王種を抑えると、ご自分のパーティーだけで向われました」

苦し気なその言葉に嫌な予感が僕の胸をよぎる。

「とにかく、ここを何とかしないと勇者様の救援にもいけない。ミーア急ごう。ここからは本当に出し惜しみなしだ」

僕もミーアも竜の魔法を放つ。1度の魔法で10体を超える上位魔獣を打倒し、それに数倍する上位魔獣を巻き込んだ。それでも生き残った魔獣に剣でとどめを刺して回る。殲滅速度は剣だけで戦う場合の数倍に上るだろう。

 クラリ。10数度目の魔法を放ったミーアがよろける。とっさに支える僕の腕の中で

「大丈夫、これだけ魔法を一気に使った事が無いからわからなかったけど、魔力切れしただけ」

そう言いながらミーアは、魔法の鞄から魔力回復薬を取り出した。

 ミーアを庇いつつ、牽制の意味を含め魔法を放つ。途端に僕も軽い眩暈を感じた。

「なるほど、魔力切れってのはこういう感じなんだな」

そう言いつつ僕も魔力回復薬を口にする。最近は常に魔力回復薬を準備して活動しているけれど、今回は特に上位王種絡みということでたっぷりと用意してきた。

「フェイ、急ごう。単独パーティーで上位王種の相手をしているんじゃ、いくら勇者パーティーでも長くはもたないわ」

ミーアの言葉に焦りが見える。

「わかってる。急ごう」

街の近くの魔獣はもういない。あとは後続の魔獣を倒せばいい。そこで僕は、以前考えただけの魔法を試してみることにした。イメージをする。右手から風属性の竜魔法を左手から火属性の竜魔法を……

それぞれの魔法を単独で使った時の数倍する炎と風の刃が渦巻いた。自ら放った魔法に僕自身が驚いているところに

「ねえ、フェイ、今の魔法は何」

ミーアが呆れたように聞いてきた。

「右手から風魔法、左手から火魔法を同時に使ってみたんだ。ほら火事になった時に風が吹くと大火事になったりするだろう。だからひょっとしてと思ってね。効果は思ったより大きくて僕自身も驚いたけど」

僕の答えにミーアが更に聞いてきた。

「消耗はどうなの」

「感覚的には多分魔法2回分とあまり変わらない感じかな」

「わかった。あたしもやってみる」

すぐさまミーアも巨大な炎と風の刃を放った。詠唱のいらない竜魔法ならではの運用だろう。

「これ凄いね。混合魔法とでも言ったらいいのかな。でも強すぎて細かい制御は無理な感じね」

後方を守る聖騎士団からどよめきのような声が聞こえてくる。

 そんなことよりも、今は魔獣の殲滅を優先する。魔力回復薬を度々口にしながらスタンピードの殲滅を進めた。そして、ようやく見えた巨大な上位魔獣より更に巨大な王種。禍々しい雰囲気を纏い漆黒の翼を背に今も闇魔法を放つ先には疲労を見せる勇者パーティー。幸いにしてまだ1人も欠けていないようだけれど、あの闇魔法に耐えられるか。と駆け寄ろうとする先でアーセルが聖魔法を発動した。それは光り輝くサークルを形作り揺らぎながらも闇魔法に対抗している。

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