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353.マイスタークラス決勝トーナメント三位決定戦

今回ガチ短め

おのれアストラルチェイン


『それではマイスタークラス三位決定戦を開始します!』


 晩ご飯を食べ終えて、いよいよ最終戦が始まる。

 ボクの装備は魔導弓、相手の装備は……片手斧の二刀流かな。

【弓聖術】を持っているってことは前の試合でバレちゃってるから、弓の持ち替えは基本しなくても大丈夫。

 射撃間隔が長くなりがちな魔導弓だけど、クイックドローを使えば問題ない。

 というか、スキルだけで回すなら弓の種類は関係ないし。


『……3……2……1……始め!』


 試合が開始されたけど、ボクも相手もすぐには動かない。

 ボクはカウンターをとるつもりだったんだけど……あっちも同じ考えだったのかな?

 初手はどっちも動かなかったという形になったけど、次の一手は早かった。


「ブーメラントマホーク!」


 間合いを詰めてくるんじゃなく、遠距離スキルで攻撃してくることを選んだみたいだね。

 二刀流中なので二本の斧が飛んでくるけど、最初の攻撃はバックステップで回避。

 そのあと、投げた斧が手元に戻るより先に次の斧が飛んできた。

 ウェポンチェンジを使った連続投げを使ってきているみたいだね。

 投げてきている斧も、二本、四本、六本と増えてくる。

 さすがにすべてを回避するのはきついので、ボクは斧を迎撃することにした。


「ていっ!」


 ブーメラントマホークの早投げ、最大の弱点は『最後に投げた斧以外は武器の攻撃力分の威力しかない』ことらしい。

 実際、ボクが通常攻撃の矢で攻撃すると、斧は呆気なく撃ち落とされる。

 本来なら、ステータスボーナスとスキル倍率が関わってくるから、通常攻撃じゃ撃ち落とせないはずなんだけど。

 飛んでくる斧を撃ち落とすのも、スキルを使いながらなら簡単なお仕事だ。

 30秒くらいかな? 遠距離攻撃の撃ち合いを続けたけど、このままじゃ埒があかないので、ボクから次の一手を打つことに。


「アローレイン、瞬速の矢!」


 アローレインを使った面攻撃からの瞬速の矢で確実にダメージを与えようとする。

 だけど、さすがにその攻撃はバックステップとサイドステップで回避されてしまった。


「反撃だ! アサルトブレイク!」

「うわっと」


 相手からのジャンプからの強烈な叩きつけ攻撃を回避し、反撃に移ろうと思ったけど、さすがにそこまで甘くない。

 回転しながら攻撃してくるフルスイング、そして強烈な切り上げ技アッパースイングと連続でスキルを繰り出してくる。

 近接武器だと連続スキルは隙が大きいって聞いてたけど、回転するように連続で使ってきてるから、そういうコンボなのかな?

 フルスイングは躱せたけど、アッパースイングはかすってしまいHPを削られた。

 かすっただけなのに、二割近く持っていかれたのはちょっと痛い。

 どちらにしても、近接戦はかなり不利だね。


「縮地!」


 いざというときのため、温存していた縮地をここで使う。

 本来は間合いを詰めるためのスキルだけど、進路上に障害物がなければ、かなりの距離を移動できるスキルなんだよ。


「からの、クイックドロー、チャージアロー、チャージアロー」

「甘いっぺ」


 クイックドローでスキル間隔を短くしても、かなり余裕で躱されてしまう。

 とりあえず、向こうが近づくことは避けられてるから、最悪じゃないけど、こちらの攻撃はまだ一発も当たっていない。

 こういうとき、トワなら近接戦をするんだろうけど、ボクには無理。

 さて、どうやって攻撃を当てようかな……。


「……うん、アイテムの使い惜しみはやめよう。スピードブースター、インパクトアップ、DEXブースター!」


 トワからもらっていた特殊ポーションを開放したよ。

 本当は使わずにすませたかったけど、やっぱりそううまくは行かないよね。

 スピードブースターで遠距離攻撃の飛翔速度がアップ、インパクトアップで着弾時の衝撃上昇、DEXブースターで短時間のDEX大幅上昇。

 鉄鬼戦でも使ってたけど、こっちでも使わせてもらおう。


「はっとっ、わっ」


 急に攻撃自体のスピードが上がったため、相手は躱しきれずに何発かかすめる。

 そのたび、体勢が崩れていき、六本目で直撃して吹き飛ばすことができた。

 うーん、近距離で同じことができてたなら、フォワードステップからのアッパーサイクロンで勝負に出られたんだけど。


「さすがだっぺな。そいじゃ、こちらもギアを上げるだよ!」


 あっちも懐からポーションを取り出して、一気に飲んだ。

 どんな効果のポーションを使ってきたのかな?


「行くだよ! シールドチャージ!」


 装備変更をして取り出した大盾に身を隠しながら、突っこんで来た。

 インパクトアップも使っているし、ノックバック系のスキルでなんとかできる。

 そう思って反撃したけど、ノックバックが発生しなかった!


「続けてシールドチャージ!」

「わっ」


 二連続でシールドチャージを使われて、ボクは勢いよく弾き飛ばされてしまう。

 確か連発できないスキルのはずなのに、どうして連発できるかな!?


「ウェポンチェンジ、からのアサルトブレイク!」


 シールドチャージで吹き飛ばされている途中でアサルトブレイクが飛んできた。

 もちろん、回避も防御もできずに直撃をもらって、さらに吹き飛ばされる。

 そのあとは追撃がなかったけど、HPがかなり危険なレベルまで下がってしまった。


「? よくわからないけど、反撃、テンペストアロー!」

「ぐぉぉっ!?」


 着弾地点を少し前方にずらしたけど、あまり意味がなかったかな?

 どちらにしても、動きを止めることに成功したし、ここで一気に決めに行かないと!


「ウェポンチェンジ、聖霊開放・破魔の一矢!!」


 テンペストアローの硬直がとけると同時、聖霊開放を一気に叩きつける。

 スキルの出し惜しみもよくないって鉄鬼戦で学んだからね!

 破魔の一矢も綺麗に決まり、大ダメージを与えることに成功。

 でも、まだ一割くらい残ってるかな。


「トドメ、レインボーアロー!」


 最後は回避が難しいスキルでフィニッシュ。

 三本くらいは防がれたけど、残りはうまく当たったよ。


『勝者決定! 勝ったのはイリス選手!!』


 うん、結構ギリギリだったけど、なんとか勝てたね。

 慣れない対人戦を続けてたせいか、少し疲れちゃったよ。

いつもお読みいただきありがとうございます。

毎回の誤字報告本当に助かっています。



~あとがきのあとがき~



今回はスキルの説明が本文中にあるため、解説は割愛。

最後、きこりーやが決めきれなかった理由は次回に持ち越し。


おのれアストラルチェイン(しつこい

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