季節外れの向日葵
あの日渡した手紙に残された君の傷跡
君の心は脆くて 時に僕も傷つけてもいたよ
潮騒の音が遠くへ離れては 胸を突き刺す
痛むほど君の鼓動が僕を締めつける
嫌いな夕焼けの雲が僕をくるめ取っていく
閃光のような命 一瞬にしては消える
好きならそれまでずっと一緒にいようかなんて
約束交わしたけれど 君の傷の深さが
僕を困らせて 虹色模様を消していくんだよ
車輪の回る音が懐かしく響き 大正ロマンの景色が移ろう
だけどノスタルジックな感傷なんて僕を取り残し ひたすら僕を現実に戻すんだ
純粋な愛の告白だって君には届かず
君は壊れやすく悲しみやすいから 僕の言葉は嘘に覆われていく
そして
ひと夏蝉のような命 瞬く間に消える
愛してるから抱きしめあおうなんて約束
それでさえ僕たち二人を傷つけるってこと
君は知っていたかい? 霞んでいく虹模様
僕は立ち尽くすだけだ
列車のように過ぎ行く命
走り抜ける命
駆け抜ける命
見えなくなる命
一瞬にして消える命
今だけでも抱きしめてあげたならどんなに幸せだろう
でもそれはきっと出来ないんだよ
あの日君に渡した手紙には今も君の傷跡が
季節外れに咲いた向日葵が あまりに無邪気で僕には辛い
稲光のような命 無常にも消える
それでも それだからか手を握りしめていて欲しいなんて
君はやっぱり残酷だ 知っていたかい?
子供たちの歌声がどこからか聴こえる
僕らもあの頃は希望があった
でもこんな恋をしている
悲しみと切り傷だらけの恋を
それでも君はそれでいいと言うんだね
ほら また虹模様が暗い夜空に溶けて消えた




