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アビリティリングの秘密  作者: 9741
第6章 失われた記憶
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全てを思い出した

 目覚めるとそこはどこかの病院の個室だった。後で知ったけど、ディノコーポレーションが運営している病院らしい。


「目が覚めたか、やつで」 


 私が寝ているベットの傍らにはユウがいた。他にも三人……氷華ちゃん、車田くん、常盤くんがいる。


「ユウ……」 


 私は少し怒った顔でユウを見つめる。


「その様子だと、思い出したようだな」

「まあね」 


 私は思い出した。 

 社長室で聞いた話。ユウから当て身を喰らって気絶したこと。ディノコーポレショーンで記憶を消されたこと。 

 全てを思い出した。 


 私は少し鋭い目で、ユウを睨む。よくも気絶させてくれたな、という念を込めて。


「……怒っているのか?」

「別に? 全然怒ってないですけど?」

「怒っているじゃないか」

「怒ってないって言ってるでしょ」

「まあまあ、二人方」 


 私とユウとの間に氷華ちゃんが割ってはいる。


「やつでさん、あまりユウさんを責めないであげてください。やつでさんのことを思ってしたことなんですから。女性のために殿方が何かをなさる、素敵なことではありませんか」

「……私が記憶を失っている間、氷華ちゃんもエンダーと戦っていたの?」

「ええ、二体ほど殲滅しましたわ」 


 私がのうのうと生きている間、氷華ちゃんも戦っていたんだ。


「ちなみに空とユウも二体! そして俺は三体倒したぞ!!」 


 うん、誰も聞いていないよ車田くん。


「それはそうとゴメンな凩! もう少しで俺の炎がお前を燃やしちまうところだった!」 


 車田くんが物凄い勢いで土下座をする。


「大丈夫だよ、車田くん。氷華ちゃんが助けてくれたから、火傷もしてないし。それにわざとやったわけじゃないんだし」 


 私は自分の身体を見てみる。うん、まだ頭はちょっと痛いけど、身体に傷は無いみたいだ。


「まったく。これから訓練は人のいない所ですることですわね」

「ホント面目ない!」 


 車田くんがグリグリと床に頭を擦り付ける。


「氷華ちゃん、助けてくれてありがとう。……氷華ちゃんも現実で能力を使えるようになったんだね」

「ええ。ディノコーポレーションでリミッターを解除してもらいましたの」 


 氷華ちゃんが言うに、車田くんも空くんも能力者になったらしい。


「……ユウもありがとね。私を助けようとしてくれて」

「俺の責任でもあるからな。やつでがいると気付けなかった俺の失態だ」 


 私はちょっと意地悪を言ってみる。


「そーかもねー。いつも私を守るって言っておきながら、こんなミスをするなんてねー」

「……面目ない」 


 ユウがしょんぼりしている。ちょっと楽しい。もっと弄りたくなる。


「失礼します」 


 私がユウ弄りを楽しんでいると、黒服の男性が入室してきた。私達を社長室に案内してくれた、あの黒服さんだ。


「皆様、社長からのメッセージがございます」

「メッセージ?」 


 私は聞き返す。


「たった今、ディノコーポレーションに、エンダーからの挑戦状が届きました」 


 その言葉を聞いた瞬間、その場にいた全員の目つきが変わった。

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