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読者様感謝企画

読者様感謝企画~メイさん編~

作者: Past (菊川睡蓮)

 雲一つ無い紺碧の空に春特有の霞がかかり、ふと視線を変えると目の前には桜吹雪が広がる学校の帰り道。お気に入りの曲をループ再生させたイヤホンからは軽快なメロディーが流れ、自然と足も浮き立つ。

 

 校門の脇に立っている守衛さんに挨拶した時、控えめに肩をたたかれた。


「ねえ、一緒に帰らない?」


 無論、愛しの彼女である。どうやら校門前で待っていたらしい。


「ん、帰るか」


 交わす言葉は少なかれど、その一つ一つがキラキラしていて心地よい。他愛ない話をしながら歩いていると、自宅の前に来た。


 だが、彼女が帰る気配はない。


 それどころか、隣でニコニコ笑っていらっしゃる。


「晩御飯食べてくか?」


 お決まりの問いかけに、満面の笑みで答える彼女。今日はパスタを作ることになりそうだ。


 螺旋階段を登り、二階に上がる。一階には父方の祖父母が住んでいる、典型的な三世帯住宅だ。


 ブレザーだけ脱いで、ミッフィーがプリントされたエプロンに袖を通す。彼女は自分と私の分のフォークとスプーンを用意し、お行儀よく座っている。とりあえずグラスに水を注ぎながら料理の算段をする。


 今日は父は会議で夜遅く、母は出張で東京に居るため、作るべき夕飯は三人分だ。弟は部活があるので、帰宅は八時過ぎだろう。


 冷蔵庫の中には賞味期限ギリギリのベーコンと大量のエビがあるので、トマトベースのパスタにする。


 寸胴鍋に大量の水をはり、少し塩を加えてパスタを茹でる。その間にソースを作らないと、お腹を空かせた彼女を不機嫌にしてしまうので要注意だ。ホールトマト缶しかないので、あらかじめ潰しておく。

 フライパンに潰しておいたニンニク、オリーブオイルを入れて良い香りがしてきたら玉ねぎ、ベーコン、エビの順に軽く炒めてトマトを入れる。程良いタイミングでコンソメと塩コショウを振り、五分ほど煮込む。

 茹で上がったパスタにソースを絡めていると、玄関が開いた。


「おにーちゃん! 何か食べさせて!」


 たったったとリズミカルに階段を登り、目の前でニコニコ笑っているのは近くに住んでいる従妹だ。静かにしていたら可愛らしいのだが、食い意地が激しすぎるのが珠に傷な女の子だ。程よく均整のとれた体なのが不思議である。口にはしないが。


 仕方なく三人分のパスタを四人分に作り直し、二人分を盛り付けた。


「美味しいよ、流石は料理男子だね!」


「今日はパスタな気がしたから来てみたら、やっぱりパスタだったね! うん、やっぱり美味しい」


 目の前で彼女と従妹が美味しいと言いながらぱくぱくパスタを食べている。作った側としては至上の光景だ。


 今日も美味しいご飯になりそうだ。

レシピがメインにはなりませんでしたね、すみません!

ちなみにこの小説、先週の火曜日を題材にして書きました。大概こんな感じで過ごしてます。


レシピのおさらいを~!


1.にんにくはつぶす。ベーコンは1cm幅くらいに、玉ねぎは薄切りにする。トマト缶は、カットトマトならそのまま、ホールならつぶしておく。


2.塩をした、たっぷりの湯でパスタをゆでている間に、トマトソースを作る→


3.フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れて、いい香りがしてきたら、玉ねぎ、ベーコンの順に軽く炒め、トマトを加え混ぜる。コンソメと塩こしょうを入れ、5分ほど煮込む。


4.ソースとパスタを絡めて出来上がり!



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