表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

あやかし商店街 壱

※これは本作『あかしや橋のあやかし商店街~掛け軸のお願い~』のその後の話です。

挿絵(By みてみん)


真司があやかし商店街・・・つまり、(あやかし)が運営し(あやかし)だけの世界へと来たのは、これで二度目だった。

一度目は、掛け軸のお願い。

二度目は、菖蒲が店を開く骨董屋の初バイトの為に。


真司があやかし商店街へと着くと、早速、入口前で着物を来た菖蒲が微笑みながら待っていてくれた。

「菖蒲さん」

「よく来たね。おやおや?てっきり、その長い前髪を切ってくると思ったんだがねぇ」

真司は、その指摘に頬を掻いた。

「切ろうとしたんですが・・・いざ切ろうとすると、何度か躊躇(ちゅうちょ)してしまって」

「お前さんの事だから、そう言うと思ったよ」

と、にこやかに菖蒲は言った。

「だからねぇ~。」

菖蒲はそう言うと、袖口からゴソゴソと何かを取り出し真司の前髪を上げた。

「うわっ!?」

真司は視界が明るくなったのに少し目を細めた。

そして、自分の頭に何か付いているのに気がついた。

どうやら、これで前髪を留めているらしい。

「あの・・・これ、何ですか?」

「ヘアピンだよ。可愛らしいだろう?」

(・・・そう言われても、これじゃ見えないんですけど)

と、真司は思った。

「それはね、お雪が真司にと言ったんだよ」

初めて聞いた名に「お雪?」と言った。

(あれ?そう言えば、その名前前にも聞いたような・・・)

真司はその名前を思い出していた。

「その名前、菖蒲さんが僕のベッドの下を覗いている時も言っていましたね」

真司はそう言うと、その事を思い出したのか苦笑した。

菖蒲は、頷いた。

「うむ。まぁ、立ち話もなんだから私の店に向かおうじゃないか」

「あ、はい」

真司は慌てて菖蒲の隣に行き、二人は商店街の中へと歩きだしたのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ