どうして「衆議院単独で3分の2」の自民党が維新へ内閣入りの打診をしているのか?
筆者:
日本維新の会吉村代表が26年2月10日午後に、
「高市総理から正式に、次の内閣の改造のときにはぜひ閣内に入ってもらいたいという要請がありました。連立政権のアクセル役になる、そして責任をもって進めていく、その観点から連立の閣内に入るべきだというふうに考えています。そのことを高市総理に伝えました」
と発言し、26年2月15日の維新党内の役員会でも反対意見が無かったそうです。
今回は衆議院で単独で3分の2の自民党がどうして日本維新の会を閣内に入れるのか? について個人的な意見を述べていこうと思います。
※105代内閣総理大臣に就任した直後の内閣では104代と同じ大臣のラインナップになっています。日本維新の会は基本的には次の改造内閣での入閣になります。
質問者:
確かに不思議な話ですよね……。本来であれば自民党さんは今の新しい議席数だと法案も衆議院で再可決で通過させることも出来るので逆に維新の会は「用済み」のような……。
筆者:
まず、日本維新の会の側からすると入閣して大臣ポストを得ることは基本的には「メリットしかない」状態だと思います。
何せ、いつ切られても不思議ではない状況ですから存在感を発揮するためには、
入閣してから政策により関わっていくことが必須条件ですからね。
そして、極めつけは「利権」を得ることができます。迂回キックバックを得ることが出来たり、通常の人間では知ることができない極秘情報を早期に得ることができます。
それを元手に近い企業が利益を得ることが可能になり、企業や個人の献金などに繋がっていくのです。
それを自民党側から申し出てくれるわけですから「渡りに船」としか言いようがないでしょう。
質問者:
そんなにメリットがあるのに、どうして日本維新の会が今まで入閣していなかったのか、そこが意味が分かりません……。
筆者:
そもそも大阪府の自民党が2012年頃から持ち上がっていた大阪都構想をきっかけに分裂したのが維新の会なんですね。
その頃からバチバチにやりあって禍根を残している方も非常に多いと思うんです。
そうなると中々すぐに仲直りと言うわけにはいかないんですね。
高市総理も大阪府入りはしなかったようですし、自民党は候補者を擁立しつつも事実上維新の会に議席を譲ったとも言える複雑な関係にあると言えます。
質問者:
長年の対立があるからこそそんなに手っ取り早くは入閣させたくないという意図があったんですね……。
でも、どうして次の内閣改造では維新の会が入閣できるのかは全く意味が分からない状況には変わりないんですけど……。
筆者:
現在高市内閣と言うのは軒並み世論調査で6割を超える状況となっていますが、必ず支持率が下がってくる局面を迎えると思うんです。
旧統一教会の問題の追及もあるでしょうし、「国論を二分する法案」と言うのが依然として明らかにされていません(憲法改正やスパイ防止法など推測は出来ますけど)。
そうなると、長期政権を見据えるのであれば選挙において非常に厳しい局面を迎えると思うんです。
そんな中で維新の会が入閣してくれると良い感じの「責任の擦り付け」ができるんですね。
一番難しいポジションに付け、維新の会を矢面に立たせるのではないかと僕は思っています。
更に、
「3分の2以上取ったからって別に独裁じゃないよ。ちゃんと意見を聞きます」
みたいな形のパフォーマンスをするんです。
上で話したみたいな維新の会にメリットがある状態で入閣させたら、後で多少損な役回りを演じることになったとしても我慢できるでしょうし、多少の利権を分けることで黙らせることだって可能になります。
質問者:
なるほど……良い感じのクッションの役割になってくれることを期待しているわけですか……。
筆者:
また、閣僚の不祥事や失言によって大炎上したポストの代わりに維新の会が入閣すれば、
それはそれで炎上したポジションの火消しの役割を果たしてくれるわけです。
僕からすると維新のイメージは最悪ですが、世間からするとそこまで悪いイメージが浸透していないので良い感じで刷新感が出てくると思うんです。
質問者:
そうなると、高市さんは結構「やり手」と言う印象がありますね……。
筆者:
現在も消費税の減税について(僕は食品のみ減税ならやらない方がマシだという主張ですが)、「国民会議」と言う名の「イエスマン専門家の集まり」に擦り付けることをやろうとしているわけです。
高市総理は完全独裁なのに独裁に思わせない演出がとてもお上手なのかなと思いますね。
◇具体的にどのポストになるのか?
質問者:
仮に日本維新の会の方が入閣するとするのなら、どのポストになるんでしょうか?
筆者:
炎上の穴埋め以外の路線で考えていこうと思います。不祥事や失言はどこから出ても不思議では無いですからね。
今現在、日本維新の会が推進していて物議を醸しそうなのは
まず、副首都に関することだと思います。副首都に特に大阪府を指定するためには2度否決された大阪都構想を必ず通してやろうという算段があると思います。
そうなると地方創生担当大臣がまず筆頭候補として出てきます。
次にあり得そうなのは「社会保障改革」だと思います。
特に「消費税が社会保障の財源」と言うのが社会通念上まかり通っていますので(実際は目的税ではないために何に使われているかは分からない状況です)、厚生労働大臣の可能性も高いです。
最後に日本維新の会には「あの竹中平蔵氏」が創設メンバーの立候補者を選定したり、今現在もガバナンス委員会の委員長として君臨しています。
そうなると本来は保護しなくてはいけないところを敢えて規制緩和をするために行政改革担当大臣、又はJAを民営化するための農林水産大臣などが上2つほどでは無いですが可能性としてあると思います。
質問者:
……なんだかどこに日本維新の会の方が入閣するからと言って全く良い未来が浮かばないですね。
筆者:
緊縮財政、規制緩和、後はこれまで語っていないところでは議員定数削減ですかね。
いずれも聞き心地と表向きには良さそうな政策なんですけど、実情は国民生活にとっては最低・最悪なものばかりですからね。(議員定数削減は比例代表を減らすと特に民意と乖離します)
日本維新の会は「第二自民党」と自ら名乗るぐらいでしたので自民党が危機の際に救いに来るのではないのかな? と思っていたので、「ネガキャン」を前々からやり続けていましたが、「いよいよ来てしまったな」と言う印象ですね。
高市政権や日本維新の会のイメージ戦略に惑わされることなく、本質を見極めて国民が意見を発信していく必要があるのかなと思いますね。




