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31-旅立ちに備えて

閲覧して下さりありがとうございます。


素人丸出しのハイファンタジー物ではありますが


生温かい目で見守って頂けると幸いです。




尚、更新は不定期(気が向いたら)となっております。

俺の決意を改めてアイシャに伝えてから。

それからというもの、慌ただしい日々が続いている。



「__ほらマサト、また集中力が途切れてるよっ!」



スコーン!



「あいたたた…なぁアイシャ…少しは手加減してくれよ?」


「ダーメ!これはとっても大事な事なんだからね?

 次は___」



今、俺はアーレスティにおける一般的なアレコレを

英才教育ならぬ、詰め込み教育中である。


勉強は苦手だが、アイシャを守ると決めた以上

そんな事は言ってられない。必死に食らいつく俺。


ただ、チョークの威力は少しだけ弱めてくれないかな…

このままだといずれ俺の脳細胞が全滅しちゃうよ?



ちなみに謎の声の主、そして天使の件については

今は話さない事に決めた。


アイシャにこれ以上の負担をかけない為だ。

そうでなくても、今の時点で既に強大過ぎる力を

俺は持っている。圧倒的に足りないのは「知識」だ。


力があっても知らなければ無いのと同義。

知っていても、使い方を知らなければ身を滅ぼす。

こればかりは筋肉で解決出来ない。



アイシャはというと、見た目は変わらないものの

弱音を吐く事が無くなり、言動も常に明るくなった。

あまりの変貌に、無理してるのでは、と心配するも



「え?全然辛くも無いし、無理なんてしてないよ?

 それに…何があってもマサトが守ってくれるんでしょ?」


頬を染めて、潤んだ瞳で真っ直ぐこちらを見つめる。


…俺、轟沈。

どうやら俺が心配する事は何も無かったようだ。

なら…俺も負けてなんていられないよな!

ガノーラ君をグビリ。うん。今日も旨いっ!



〈不撓の盾〉(アイギス)!」


前方に現れるは神聖魔法による魔法障壁、〈不撓の盾〉(アイギス)

三時間の講義の後は、こうしてそれを実践して

徹底的に身体に覚え込ませるのだ。これがかなりキツい。


「イメージが大切だよ、ほらマサト。もっと層を厚く、

硬さを増すようにしっかり保って!」


アイシャ鬼教官の指導は厳しい。

だが、これぐらいが俺の馬鹿な頭には丁度良いのだ。

そうでなくては守れない。俺も、アイシャも。

俺はそう決めたんだ。投げ出す事は許されない。



魔法の実践を始めてから判明したのだが、俺には

攻撃系の魔法を行使する事が不可能な程難しいらしい。


原因は至って単純。『能力(INT)が足りない』のだ。


〈情報開示〉での俺のあたまのよ…えぇい違う!

INTは今現在で18。これは魔法が使えない一般人と

そう変わらないらしい。知ってた。うん。


試しに火属性の基本的な魔法、〈火球〉(ファイアーボール)を詠唱すると

指先からターボライターみたいな火がシュボボボ。


こればかりはアイシャにもどうする事が出来ないらしく

俺は、INTに依存しない魔法を中心にしつつ

取得可能なありとあらゆる魔法を習得する事にした。



「ほら、もっとこう…中の意識を広げるようにね」


「グヌヌヌ…こうか?いや違うな…グヌヌヌ…」



今取り組んでいるのは、空間魔法である〈収納〉(アイテムボックス)

アイシャいわく、チキューの子が必ず欲しがるという

マスト的な魔法らしい。が…俺には難易度が超絶高い。


魔法による、亜空間の生成、維持、接続、格納。

さらに中から取り出す時には指定、排出の概念が加わる。

魔力をかなり消費するが、INTの影響を受けないという。

これをギフトとして得た者は苦労はしないらしいが。

隣の芝生はなんとやら、だな。俺は俺でやるしかない!



「ヘブシッ!」



試験的に中に入れた枕が俺の〈収納〉から飛び出した。

顔面にクリーンヒット!だが柔らかいのでノーダメだ。

いくつもの概念を同時に意識する、というのは大変だなぁ…



講義、実習、講義、実習、たまに安息日。

あっという間に1日が終わり、そして始まる。


腕時計があるお陰で、1日のサイクルは実に規則的だ。

規則正しい生活は健康を保つ為に大事。ガノに感謝だな。



時に楽しく、時に厳しく。修練は続く。



俺がどんなに失敗しても、アイシャは一切嫌がる事なく

上手くいくまで俺の修練にトコトン付き合ってくれた。


成功すれば、まるで自分の事の様に一緒に喜び。

上手くいかないと、一緒に原因は何かと悩んでくれる。

その目は常に真剣そのもの。やりがいがあるぜ。



数日に1日、安息日を取るのだが、その時だけアイシャは

安息日の丸1日、俺の前から姿を消す。


一体どこに、と心配して訊ねると「ナイショだよー!」と

にっこり笑顔で答えたので、俺は追求を止めた。



そんなとある休息日の朝。



俺はベッドで微睡んでいた。

時計を見ると、午前8時を回った所。そろそろ起きるか…


俺は毎日欠かさず、朝は二時間の自主トレをしている。

とは言っても魔法のではない。筋肉的な方である。



流石に毎日頭をフル回転では精神的に堪えてしまう。

トレーニングというより、気分転換の意味合いが強い。


さぁ、今日も1日頑張りますか!と、上半身を起こすと



__目の前には一冊の『本』が浮いていた。



…ホワイ?何故本がここに?


寝ぼけた頭でそんな事を考えていた次の瞬間。



「おはようマサト!」

「おはようマサト!」


え。本が喋った…?しかも声はアイシャ。

更に同じ声が後ろからも聞こえたぞ?


今日は休息日。

いつもならアイシャは居ないはずなのだが…



「そうだよ!」

「…アイシャなのか?」

「そうだよ!」


一寸違わぬタイミング、声が前後からする。


俺は起こした上半身を再び倒し、目を閉じた。

これはきっと夢だ。昨日の実践キツかったからなぁ…

さっさと寝よ寝よ。いや、この場合は起きるが正解か?



「何で無視するのさー!」

「何で無視するのさー!」


いや疲れて変な夢みてるからですよ。はい。



ドスッッ!



腹部に強烈な一撃っ!これはもしや伝説の球パンっ!?

慌てて身を起こすと、そこにはアイシャと、一冊の本。


どうやらアイシャだったらしい。成長したなぁ。

球パンを超えそうな、中々の威力だったぜっ…!



「アイシャ、これは一体…」


「えへへー。マサト、驚いた?」



今度はアイシャの口だけから声がする。

本はアイシャの頭ぐらいの高さに並び、ただ浮いている。



「もう。前に教えたじゃない。意志を持つ武器(ウィル・アームド)だよ。

 ……忘れちゃったの?」



意志を持つ武器(ウィル・アームド)…あぁ!

 インテリジェンス・ウェポンの事か!

 まさかアイシャ、その本はもしかして__」



「ん?ただの(・・・)魔導書だよ?」



ズコーーーー!



「…伝説の剣とかに変形とかしたり」


「しないよ?」


「じゃ、俺の知らない禁断の魔法とか撃てたり」


「しないよ?」



…ジーザスッ!男のロマンがぁぁぁ!

この世に神は居ないのかっ!?あ。居るわ。それも一杯。


…とりあえずガノーラを一口。旨いなぁ。



インテリジェンス・ウェポン、通称『意志を持つ武器(ウィル・アームド)』。


アーレスティにも幾つか存在するそれは、伝説と呼ばれ

行使する者に多大な力と名声をもたらすとされている。


大抵は武器に何かしらの魂が宿り、その魂の持つ力により

武器が活性化される事からこの名で呼ばれる様になった。


__何よりも一番の特徴は、『自我がある』という点。


言語を話す武器は少ないが、各々の魂に基づいた

自我が存在する。持ち主を選び、気に入らなければ

武器は活性化せず、逆に波長が合えば、強大な力を

遺憾なく発揮する。まさにロマンだ。


だが、剣や槍、盾や杖等に宿るとは聞いていたが

まさか本、それもただの魔導書に宿るなんてな。



「アイシャ、その本が意志を持つ武器…本なのは分かる。

 でも何で本なんだ?武器じゃなくて」


「そんなの決まってる。

 マサトと一緒に旅行する為だよ?当たり前じゃない」



えっ…ええぇぇ!?





 

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