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02-思ってたのと何か違う

閲覧して下さりありがとうございます。

素人丸出しのハイファンタジー物ではありますが

生温かい目で見守って頂けると幸いです。


尚、更新は不定期(気が向いたら)となっております。




それは誰への宛てた言葉でもない、ただの独り言。


そして俺のささやかな願い事である。

それは誰にも聞かれず、誰にも届かないはずだった…



その筈だったのだが。



「それが君の願いなら…いいよ?叶えてあげる」



思いがけず返事が返ってきた。もちろん自分の声ではない。

ベッドからバッ!と身を起こし、周りを見回すが何も居ない。



「こっちだよ こっち」



再び声が響く。どうやら上の方に声の主は居るらしい。


そっと空を見上げると、そこには淡く輝く光の球が

小刻みに揺れながら空高くプカプカと浮いていた。



「えっと…間違ってたらすいません。あなたは…その。

 俗に言う…神様という者なのですか?」


「うん!そうだよ!」



俺の中の神様像がガタガタと崩れ落ちる音がする。

神様と言うには…こう…何かチャラいんだよなぁ…

威厳という物がナッシング。ご利益あるんか?これ。



(しかしそうか神様かぁ…神様って言うぐらいだから

 厳ついのを想像してたんだけど。違うもんだなぁ)



神様の見た目は完全にボール球である。

これに白黒模様を付ければサッカーボール。

流石に蹴りはしないよ?…多分ね。


これが緑ならスー○と言っても納得の丸さだろう。

俺自身は特に信仰する物がない無神論者だけど

まぁ、強いて言えば仏教だよな。日本だし。

宗教の自由を保証してるとは言え、仏教は多数派だ。



__ヒュー……ズドンッ!



そんなどうでもいい宗教論争(脳内)を繰り広げていると

空から大きな衝撃波と共に何かが落ちてきた。



(なんだ!?何が起こった!?)



落ちて来た「ソレ」の衝撃で尻餅を付かされた俺は

立ち上がらずに落ちて来たソレを見て絶句した。

真っ青な青空に映える、一体の仏像…どう見てもこれは…



「いや…それ奈○の大仏だから!!」



思わず大声でツッコミを入れてしまうのであった。

いやぁ、誰だって言っちゃうよこんなん。

大阪人なら上手い返しでもあるんだろうけどさ。



「…おやや?これじゃないの?んー…」



見た目は完全に奈○の大仏(大体10分の1スケール)。

どうやら、神様の中での『神様』はこれの様だ。

まぁ…間違ってはいないけどさ?



「うわっ!今度は何だよ!」



次の瞬間、奈…もとい神様が眩しい光に包まれて目が眩む。

光が収まると、そこには大仏の姿は無く…



「これはどうだい?」

「それはキ○スト教!」

「えー!これも違うの?」



いや違わないけど!確かに神様扱いされてますけど!

俺が言いたかった事はそうじゃなーい!

何なのこれ?俺は一体何を見せられてるんだ?


そこからは神様が光る度に七変化し、それに対して

俺が一々ツッコミ続けるという…まるでコントの様な 時間が延々と続くのであった。



〈それから しばらく経って〉



「はぁ…はぁ…あーもう疲れた!

 俺はもーツッコまんぞ!」



もう幾度になるか分からんツッコミ祭りに体力を奪われ。


喉が枯れそうになり、倦怠感を覚えた俺はそのまま

ベッドに身を放り出す。あぁ…もうこのまま寝たいわぁ。



神様はというと、最初の球体に戻って俺のベッドの上空で

器用に八の字クルクルしてたりする。子供かっ!



「いやいや、済まなかったね少年。

 悪気は無かったのだよー。アッハッハ!」



球体(神様)が寝そべった俺のオデコの上で

勢い良くボインボイン跳ねてる。コノヤロウ。

…こいつ絶対反省してねぇな。不敬かもしれないけど。


「こうして他の存在と話すのも実に久しぶりだったからね。

 つい悪ふざけが過ぎちゃった。ごめんね?」



謝ってくれるのはいいが顔面ボインボインは止めないのね。

正直、ウザい。少しだけ叩いてもいいかな?いいよね?



「それは…はぁ。もういいですよ。

 もう一度お尋ねしますが、あなたはここの神様で

 間違いないんですよね?」


「そうだよ。いや、厳密に言えば『私の管理する世界』

 の神様…ということになるのかな」



「管理する世界…とは?」


「うん。そのままの意味よ。私の管理する世界。

 そして、その星の名は…アーレスティ」



ボインっと一跳ねして、神様が頭上の空に浮いた。

真っ白な球体が淡くチカチカとその姿を変えていく。



「これは…」


「これが私の星…アーレスティだよ。

 あなたが産まれ、育った星とは違う、全く別の世界…

 どう?綺麗だと思わない?」



真っ白だった球体が青・茶・緑と色彩豊かに塗り潰される。



これは大地に森…そしてこれは海か。

まるで地球儀を3D化したかの様に鮮やかに。


しかもゆっくりと右方向に自転しており、雲がゆっくりと

球体の中を穏やかに流れている。


まるで、宇宙空間から俯瞰している様な感覚で…

それは__言葉に出来ない程に美しい星であった。



__俺が生まれる遥か昔。


人類は、新たな発見を求め、宇宙へとその手を伸ばした。

実現不可能と言われ続けながらも、未知を追い求め

月面着陸した宇宙飛行士の気持ちが今なら分かる。



(本当に…青かったんだな…)



いつまでそうしていたのだろうか。

一分…いや、一時間か?時を忘れ、俺は呆けていた。

神様が見せてくれた『アーレスティ』のあまりの美しさに。


言葉も無くなり息すらしてなかったかもしれない。

それほどまでに目の前の光景に見入っていたのだ。



「えっと…そろそろいいかな?」



球体がピカッと光ったかと思うと、真っ白な球体に元通り。


いやぁ、ええもん見せて貰いましたわぁ。

本音を言うと、もう少しだけ見ていたかったが、仕方ない。

それに…一番肝心な事(・・・・・・)もまだ聞いてないからね。



「素晴らしい物を見せて頂き…ありがとうございます」


「んーん。気に入ってくれたなら嬉しいな。

 どういたしましてっ」



さて。ここからが本題である。


出会いがアレだっただけに未だに気持ちの整理が

まだついていないが…ハッキリさせなくてはいけない。



「神様…俺は…死んでしまったのですか?」


「え?うん。そうだよ」



…本当、この神様ときたら…ノリが軽いなぁ。

こっちはまだ割り切れてすらいないっていうのに。

でもこれでようやくハッキリしたよ。俺は死んだのだと。



「それで君の事なんだけ__」


「なら、私は天国行きですか?それとも地獄行きですか?」



発言が被ってしまって神様の言葉が聞こえなかったがまぁいい。問題なのは今後の事である。



生前は貧しいながらに祖父母の教えを守って品行方正を

心掛けて生きて来たつもりだ。


悪事には手を出さず関わらず。困っている人には優しく。

品行方正を心掛けて、真っ当に生きてきたつもりだけど

良い人ほど早死にするって話、本当だったんだなぁ。



天国に行けたら祖父母に親不孝した事を詫びにいこう。

地獄だったら…どうしよう。考えてなかったわ。

あまり痛いのは嫌かなぁ…そんな趣味無いし。



「天国?地獄?って?…あー。なるほどねぇ」



球体(神様)がベッドの周りをフヨンフヨンと漂い始める。


やがて一点でピタッと止まったかと思うと開口一番



「残念っ!君の行き先は天国でも地獄でもなくて…

 さっき見せたあの星…アーレスティさっ」






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