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土手

ドンドンドンドンドン、ドンドンドンドンドン

何かを思いっきり叩いてる音で目が覚めた


風哉 「なんだ、、?」

凛 「風哉!起きたか?手伝ってくれ、今体育館の正門が破られそうなんだ」

未知斗 「くっそ、なるべく音を立てずに穏便に準備してたのになんで急に」

ズエ 「とりあえず今は体育館にあるものを体育館の正門につんでバリケードにしてあって時間は稼げている」

伊達先輩 「お前らなにモタモタしてんだ!出口確保したから順次静かにさっさと更衣室の出口から出ろ。ちゃんと通路の確保も友達がしてあるから」

伊達先輩はそのままモップを持って行ってしまった


凛 「とりあえず最低限の物だけ持ってこう」

風哉 「松田さん!早く行こう」

松田さん 「うん」

未知斗 「ユキさんも!」

ユキ 「スマホだけで大丈夫だよね、、」

ズエ 「界人や舞沙もはやく!」

界人&舞沙 「おう!」

勢いよく扉を開ける、階段を駆け下り更衣室のドアを開ける、おそらく自分達は最後らへんの組だったのだろう、体育館の正門を見てた先輩方も戻ってきて一緒に廊下に出る。一瞬で非常階段の扉を開け、みんな入ったことを確認してから閉じて鍵をしめる。そして1回に降りて外の端の方に集合してるみんなと合流する。打ち合わせ通りだ。そして柵を乗り越えて、土手をのぼり川側に回り込む。


産田先輩 「やっぱりTも死体も人も少ないですね」

伊達先輩 「まあな、あとはこの土手の川側を山方向にひたすら歩くだけだ、俺ら高校生の足なら半日か、」

界人 「それなんですけど、俺、体力と足の速さには自信あるで先に病院行って、消防隊でも警察でもなんも応援読んできましょうか?土手沿いなら人もいないから大人がいれば車で迎えに来れるかも知れませんし、」

舞沙 「そんなこと言って、ほんとは自分一人で逃げたいだけなんじゃないか?笑」

伊達先輩 「それができるなら有難い。でも1人は危ないな、、、よし、舞沙一緒に行ってこい」

舞沙 「・・・」

2人はモップだけ持って先に走っていってしまった。


伊達先輩 「よし俺らは周りの注意に警戒を怠らずに歩いて進もう。」

少しづつ移動してはいるものの、やはり皆、恐怖からあまり足が動かないなのだろうか、小学生の歩く速度より遅い


風哉 「なぁなぁ、なんでTって呼んでるんだ?」

凛 「あー、それな」

未知斗 「俺らもよく分かってないんだよな、」

ズエ 「そう、先輩達が使ってたから俺らも呼びやすくて使ってるーみたいな?」

松田さん 「というか、体育館誰も使わない時は鍵しまってるはずなのによく入れたね、更衣室の扉も空いてておかしいなとは思ったけど笑」

風哉 「え、松田さん、、下手したら更衣室の扉空いてなかったかもってこと??」

松田さん 「うん、入れてから、なんで空いてるの?って勝手に思ってた笑」

未知斗 「先輩達が職員室から鍵を取ってきていち早く仮避難所みたいにして隔離させたんだ、それで入ってくる人がある程度いなくなったタイミングで閉めてバリケードを作った。更衣室の所は扉の開け方の癖がちょっと凄いだろ?だから理性失ってるアイツらには開けることできないから他の避難者だけが入れるように開けておいたんだ」

ズエ 「もちろん、体育館に逃げた人が生き残った全員じゃない、外に逃げた人もいるし、風哉や松田さんみたいにどこかにこもってる人もいるかもな、」

風哉 「そっか、大変だったんだな、」

ユキ 「もちろんバリケードを作るタイミングで先輩や先生が何人も噛まれたりね、」

風哉 「噛まれるとどうなるんだ?」

ズエ 「最初は何ともないんだが数分すると苦しんで倒れる、そしてそこからさらに10分くらい経つとTになる」

凛 「最初は先輩も今の倍はいたんだけどな」

未知斗 「その減った分だけドラマがあったってこと」

歩いていると千十外に出るための橋の3つのうちの1つがあった、


伊達先輩 「あそこは中央駅の近くの橋ではないな、方向も違うし、なによりTや死体の山がない、」

産田先輩 「でも不自然ですよね、、橋があればみんなそこから出ようと思うはず」

その瞬間だった

バゴォーーーン。突然橋が大爆発した。

それと同時に橋が崩れ落ちる。


凛 「ふざけんな、本当に隔離するつもりなのか、、」

伊達先輩 「いますぐ川の近くの草むらに隠れろ!!音につられてTが来るかもしれない」

急いでみんな草むらに隠れる。すると直ぐに理性を失ったTが奇声というか断末魔というか、この世の音とは思えないものを叫び散らかしながら橋の方へ向かっていった。


T 「ヴァァァァァァァィアアア」

勢いよく橋の元へ向かっていくが、死体はなかったのだろう、直ぐに散っていった。


伊達先輩 「くっそ、このまま草むらの方を移動しながら道路に出ずに壊れた橋を乗り越えるぞ」

風哉 (なんで伊達先輩はこんなに肝が据わってるんだろう、)

全員がほぼ1列となった状態で草むらを移動し、遂に壊れた橋の近くまできた。先頭の伊達先輩が橋を乗り越える。安全の合図が出たら次から次へと行くらしい。

その伝達が前から伝わってきたのは、もう伊達先輩が安全の合図を出してからである


ズエ 「伊達先輩ってほんとにすごいな、冷静かつ一番有効な手段を打ってる、、」

凛 「さすが、サッカー部の部長なだけあるよな、判断力がすさまじい」

ユキ 「凛もサッカー部だよね、?」

凛 「おう?!そうだけどどうかしたか?」

ユキ 「いや、私からしたら凛も結構肝が据わってるけどサッカー部の人ってみんなそうなのかなって」

凛 「まあ、あのゴミ顧問に比べればTなんて大したことないだけだな、」

そんな雑談をしてるうちに橋は結構簡単に乗り越えることが出来た。

スマホを一瞬だけ見る。まだ朝の7時半だ。

いつも通りなら今日も家族と朝ごはんを食べ終わってた頃だろう。なんで千十だけで起きてるのか意味が分からない。

界人や舞沙はもう着いたのだろうか、爆発には巻き込まれてないだろうか、2人のことも心配になってくる時間帯である


ビビビビビビ、ビビビビビビ

誰かの携帯音が急に鳴り出した

松田さんだ 「ひゃっ」

凛 「くそ、携帯マナーモードにしとけって言うの忘れてた」

こんな静寂な街の中でTが聞き逃すはずがない


伊達先輩 「走れぇぇぇぇぇえ!!!」

それを合図にみんな一斉に道路に出てダッシュ。

後ろからは爆発した橋の残骸に残ってたTが追いかけてきている。そして、その音は当然町方向の土手付近にいるTも呼び起こす音になる。

囲まれるのにそう時間は経たなかった。

ズエ 「あー、くそ、一か八か川泳ぎましょう!!」

伊達先輩 「そうするか、」


??? 「うらァァァァァ」

??? 「あそこだ!!いたぞ!」

??? 「よかった、間に合うぞ」

遠くから声が聞こえる、、、車に乗ってるのか?ん?あれは消防車か、、あのうるさい音はなってないのか、奥には大型のバスがある。

Tは車の音に引き寄せられそちらに行く。消防隊と思わしき人物たちは、バッサバッサとTを一掃していく。

タクト 「俺は千十消防署のタクト隊長だ、手短に話す。界人君と舞沙君が君たちを救出に来て欲しいと頼まれて来た。後ろにある大型バスに全員乗れるはずだ。全員の安全の確認が取れしだいここから離脱する」

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