第81話 信頼と不審
光太郎side -
「光太郎ーお前元気ねえぞ」
竹刀を構えたシトリーに指摘されて、考え事をしていて不意に我にかえった。目の前に来ていた竹刀に気づかず、パチンと額を叩かれる。目の前の悪魔は「これが面って言うんだろ?」としてやったりな顔をしている。
手に持っていた竹刀はいつも以上に重く感じた。
81 信頼と不審
「そう、かな」
思い当たることがありすぎて苦笑いしかできない俺をよそに、いつもなら殴りかかる俺が大人しいもんだから竹刀をブンブン振り回しながら、シトリーは少し呆れた表情を浮かべた。
信司の話を聞いた次の日、何となく謝りづらくもあり、憂さ晴らしに剣の稽古をしていた。何かが晴れると思ったけど全然そんなことはなく、俺の横ではシトリーと同じように顔をしかめているパイモンがいる。
「なんか動きも緩慢だし、心ここに非ずだなー。お前、そんなんじゃ中谷に勝てねえぞ」
中谷に一対一で負けてからのシトリーは打倒中谷をスローガンに掲げているようで、ことあるごとに名前を出してくる。それに関してはどうでもいいんだけど、心ここに非ずはピンポイントすぎて言い返すこともできない。なんか色々駄目だな。
こんなに引きずっちゃうなんて。
「今日はもう止めようや。パイモン、サンキューな」
『それは構わないがいいのか?』
「光太郎がこの調子じゃな」
『確かにな。よし、出ろ』
完全に俺そっちのけで話が進んでるし、でもしょうがないか……自分自身気付いてる。いつも以上に動きが悪いってことくらい。迷惑掛けちゃってるなぁ、全然駄目だなぁ、見抜かれちゃってるなぁ、考えれば考えるほど悪循環。
シトリーは俺を置いてさっさと出て行き、慌ててその後を追いかけた。
どうやって謝りに行こうか。どんな顔で会えばいい?メッセージは送ったんだけど、返事は帰ってこない。そうだよな……最低とまで言って、なにノコノコ送ってんだよって感じだよな。もうブロックされてるのかもしれない。どうしようかな、どうしようか……
ずっと携帯を見て動かない俺にセーレがコーヒーを渡して話しかけてくる。
「元気ないね。どうしたんだ?」
「あんがと……友達と喧嘩しちゃって」
「貴方といい、拓也といい……よく喧嘩するわねー」
いやヴアルちゃん、そんな感心したように……拓也と直哉君の喧嘩とはまたジャンルが違うわ。兄弟間なら仲直りもできるけど、もう俺は仲直りできないのかもしれない。
あー思い出したらマジでへこんできた。
「さっさと謝ってこいよ。これじゃ稽古もできねーだろ。中谷に遅れをとるわ」
シトリーが菓子を食いながら、呆れたように俺を見てくる。そんな簡単に行けたら悩んでねーっつの。それといい加減お前は中谷から離れろ。
「だってなんか気まずくて」
「んなこと言ってる場合か。情けねえな」
うぅ……情けないのはわかってんだよ。ヴォラクも呆れたように俺を見て、肩をすくめている。
考えれば考えるほど頭がいたいけど、謝らないと始まらない。そう決心して、コーヒーを飲みほして立ち上がる。
「よし!今日謝りに行く!」
「……急だなお前」
「だってなんかこうでもしないとじわじわとテンションが下がってぇ……」
「わかったから早く行けよ。うぜーな」
我が物顔のシトリーにマンションから締め出されて俺は病院に向かった。
***
「杉村信司君?彼ならリハビリ室にいるわよ。入れないから病室で待ってなさい」
看護師の人にそう言われて、仕方なく病室に向かうと、そこには既に人がいた。見たことない人だけど信司の親戚とかなのかな。あいつは一人っ子だから兄弟ってことはないはずだけど。
俺の存在に気づき、相手もこっちに振り返り妙な沈黙が室内を覆う。
「あ、あの」
「信司の知り合いか?」
「あ、はい。友達で……」
「そうか友か」
青年は何かを考え込んで、俺に問いかける。
「君は信司の友と言ったが、それは何を基準にしているんだ?友の基準とは何なのだ?それによって人間の関係は何が変わるんだ?所詮は他人だろう?友になれば情がわくのか?」
何かいきなり変なこと言って来たんだけど……何なんだこいつ。思わず固まった俺に青年は怪しく笑う。
「人間は頭では考えずに物事を定義する事がある。非常に興味深い」
何言ってんだよこの人、かかわりたくない奴だな。
なんとかこの人の質問攻めから逃れたくて、俺は無難な話題を提供した。
「信司の親戚かなんかですか?」
信司には兄弟はいない。友達にしては年がかなり離れてる気がするんだけどなぁ。いとことか、そんな関係なんだろうか。青年は俺をジッと見て、淡々と答える。
「知り合ったのは最近だ。だが、こいつの心の深い部分を誰よりも理解しているつもりだ」
その言葉に心臓が悲鳴をあげた。信司はこの人には悩みを打ち明けていたんだろうか。俺とも頻繁に連絡は取っていたけど、大丈夫だといつも送っていたメッセージの裏で、信司はどれだけ泣いたんだろう。
「信司を、これからも支えてあげてください」
― 俺には、それができなかったから。
悔しくて、その言葉は飲み込んだ。なぜか負けた気になってしまった。勝ち負けじゃないのなんか分かっているし、高校が違えば活動範囲だって変わる。友人だってお互いにいるんだ。いつまでもお互いが一番じゃないだろう。でも、それでも、あのメッセージの中に一言も悩みを打ち明ける文章はなかったのに、知り合って最近のこの人には全てを打ち明けていたんだってことが悔しくて仕方がない。
子供じみた嫉妬心だろう。
それきり、俺たちの間に会話はなく、十分ほど無言で携帯を見ていると、扉が開き、信司が作業療法士の人と話しながら戻ってきた。足にグルグルのギプスを巻きつけて、松葉杖を器用に使ってゆっくり病室に入ってくる。
「じゃあ、信司君、一旦これで終わりだね。お、お友達来てるんだね。お大事に」
「ありがとうございます」
信司が頭を下げて、相手も手を振って扉を閉めた。話しかけなければと思い椅子から立ち上がった俺に相手から先手を打ってきた。
「何しにきた?」
信司は松葉杖をついて、こっちに近寄ってくる。本人目の前にしたらやっぱり緊張してしまって、俺はガチガチの状態で信司に謝罪した。
「いや、その……謝りたくて」
「……別にいい。そんなこと、俺も昨日は悪かった」
あっさりと返ってきた返事に俺は思わず目を丸くした。
「でも……」
「気にしてない。俺とお前は友達だろ?」
その言葉は素直に嬉しかった。でもそれと同時に壁のようなものを感じて、それ以上踏み込んでくるなと言うあらわれのように思ってしまう。だって、信司は未だになぜこうなったかを俺に教えてくれる気配はなく、これ以上会話を続ける気もなさそうだったから。
なんとか話をしないといけないと会話を探っていた俺に相手は「疲れているから今日は帰ってほしい」と取り付く島もなく告げられ、俺は病室を出る以外の選択肢を与えられなかった。
病室を出て、帰っている間にむなしくなって零れた涙を乱暴に拭うしかなかった。
***
こんな気持ちのまま家に帰りたくない。信号を待っている間にそんなことを思ってしまった。第三者からの意見が聞きたくて、拓也か中谷に相談しようと携帯を取り出す。
拓也は今日は確かおばさんが友達と出かけるから、直哉君のお守に付きっきりだって言ってた。時刻は昼の十五時、中谷って確か今日は練習午前だって言ってたよな。あいつは部活終わりは大体部活仲間と遊んでいるから取り合ってくれないかもだけど、中谷に連絡をすることにした。
見慣れた番号に着信を入れた。中谷はすぐに出てくれた。携帯越しにがやがや音が聞こえて、相手も外にいることが伺えた。
「ちぃす広瀬」
「中谷、今出れる?相談したいことがあって」
「んーちょい待って。なー俺、広瀬から連絡来たから抜けるわーお前らで行っていいよ!あ、広瀬悪い悪い。いいよー。どこにいる?」
「良かったのか?友達と遊んでたんじゃないの?」
「いいよいいよ。バッティングセンター行こうって話してただけだから。んで、どこいる?」
「駅前のスタバで待ち合わせよーや」
『りょうかーい』
友達といた中谷には悪いことをしてしまった。今度何か奢らなければいけないだろう。とりあえず中谷との合流場所に向かわなければならない。
二十分後、駅にはもう中谷は着いてて、手を振ってきた。
「わりいな中谷。急に呼び出して」
「いいっていいって!お前に会いたかったし。部活忙しくてあんまり遊べてねえもんな」
「はは、そうだな」
遊ぶ気満々の中谷にすぐには言い出せず、俺達はその後、適当なところでふざけながらも遊び、十八時になったので飯を食いに行くことにした。ファミレスに入った俺達は飯を食いながら、またいろんなことをだべる。剣の稽古のこと、学校のこと、宿題のこと。二年生になるのに対する不安。話していくと、時間って結構過ぎていく。そしてやっと、信司のことを相談できるチャンスが来た。
「今日さ、相談したいことあるって言ったじゃん。俺の幼馴染の話なんだけどさ」
「あーわりい!そういやそう言ってたな!幼馴染ってあのバスケのーって奴?」
どうやら過去に一度だけ話した話題を中谷は覚えてくれてたようだ。
「うん。そいつがさ、部活で骨折してさ……インターハイの予選、出れそうにないんだ。その時に落ち込んでるあいつを励ますどころか喧嘩しちゃってさ。冷静になって考えたらきっと俺が悪かったと思うんだ。だから謝りに行ったんだよ」
「うん。大丈夫だった?」
なんだろう、話していて泣きそうだ。
「友達だから平気って言われたけど、多分絶対に許してなかった。取り付く島もないって感じ。俺はきっとあいつにとって越えたらいけない一線越えたんだと思う」
「でも広瀬が心配してたことは相手知ってるんだろ?怪我して気落ちするのは分かるから、今はそっとしといてやったら?少し距離置いて怪我が治ったらもう一度話しかけてみたら?」
中谷は自分もスポーツをしているから、俺よりも信司の気持ちが分かるだろう。怪我でできなくなるって言うのは辛いことだ。誰かに支えてほしいはずなのに、チームメイトが起こした事故が発端なら、どうすれば良かったんだろう。
「よくわかんねえ知らねえ男がいたよ。知り合ったのは最近らしいけど、そいつには全部相談してるんだって。なんだか訳わかんねえよ」
「そいつ同い年くらいのやつ?」
「いや、結構年上っぽい。二十代後半から三十代前半って感じ。どこで知り合ったんだろうな」
部活の関係者だろうか。いや、それはないよな。関係者で信司に協力的な人がいたら、事態は収まっているはずだから。じゃあ誰だろう。家族でないのも確かだった。
考えれば考えるほど、あの男性のことが気になって、思い切って信司に連絡を入れてみる。許す気もないのに連絡を入れられて信司も迷惑だろうな。
勿論返事は返ってこず、じれったくて電話をかけている俺の向かいで中谷は複雑そうな表情をしている。
「もしもし」
「信司、光太郎だけどさ……少しいい?」
「……少しだけなら」
信司はそう言って、電話越しに誰かにさっきの奴と言う言葉を告げている。家族なら俺のことは知っているから、相手はきっとあの男性だろう。こんな時間まで面会しているのか。一日中一緒にいるんじゃないのか?
ますます気になってしまう。
「信司、今日一緒にいた人だ誰?親戚でもなさそうだった。最近知り合ったって言ってたよな」
電話越しにため息が漏れる。次にくる言葉に身構えていると、想定外の言葉が返ってきた。
「光太郎、俺に構うのはもうやめてくれ。できれば関わらないでほしい。お前に迷惑をかける気はないし、俺には俺の考えがある」
「なんのこと」
「関わるな。お前も俺もきっといい思いはしない。お前は楽しく学生生活謳歌しとけよ。じゃあな」
一方的に電話を切られて、言いようのないモヤモヤに包まれる。信司はなにをしたいんだ?お互いにいい思いはしないってなにが?
納得できず再度信司に電話をするも、それ以上は電話に出てくれず、しつこくかけたのが仇になったのか、最後は電源を切られて繋がらなかった。
『おかけになった電話番号は現在電波の届かない場所にあるか、電源がついていないか……』
「今から病院行く!」
「もう十九時半だぞ!家族以外でこんな時間に取り次いでもらえるかよ!」
じゃあどうしろっていうんだよ……項垂れた俺に中谷もバツが悪そうにしている。
「少し時間置いてやれよ。気持ちの整理つけられないんじゃねえの?相手から連絡来るの待てよ」
信司は絶対に俺に連絡なんてしてこない。なぜか妙な確信があった。縋っているのは俺で、信司は俺と縁を切りたいと思っているのかもしれない。あの時の喧嘩でここまで大ごとになってしまうのか。小さい頃からよく一緒に遊んでた。中学は違ったけど、それでも仲は良かった。今でも結構頻繁に連絡を取ってた。高校に入ってからも、それは変わってない。
信司におかしな点は見られなかった。電話とメッセージだけじゃ限界があるだろうけど、それでも疑う部分なんて全くなかった。
“本当にしたいことをすればいいんじゃない?俺の母さん言ってたよ。勉強も大事だけど、友達作りも大事だって”
小学生のころ、信司から言われた言葉を思い出す。両親の期待に応えることが嫌になって落ち込んでいた俺に信司がくれた言葉だ。あの言葉が無かったら、俺は期待に応えようと無理して潰れていたかもしれない。あの言葉のおかげで俺は両親に反抗することを覚え、超絶反抗期の末に中学も自分で決めて、結果拓也と友達になれたんだ。
信司、嫌だよ。友達じゃないなんて言わないでほしい。何の役に立てなかったことは俺が悪かったんだろう。でも、それでも、何か手伝わせてほしい。
その日、中谷と別れて家に帰ってからも、その事が気がかりだった。
***
「退院、ですか?」
次の日、朝から連絡しても信司は電話に出てくれず、昼時に確認しに行くと信司が退院したと告げられた。
「そうなのよ。今日の朝一番にね」
何だよ……連絡くらい入れてくれてもいいじゃないか。再び電話をするも相変わらず電源は切られてる。
信司の家に行こう。どうも確かめなきゃ気が済まない。
俺は看護師の人に礼を言い、病院を出て信司の家に向かった。
***
「いない?」
信司の家に行って、インターホンを押したら出てきたのは信司のおばさんだった。息子が退院したのがよっぽど嬉しいのだろう、おばさんは朗らかに笑っている。
「ええ。歩けるようになったからって早速バスケ部を見に行って。あの子ったら」
「そう、なんですか」
「そうなのよ。もうバスケはしないとか言ってた癖に……結局は好きなんだから」
早く確認したいのに。
何でこうすれ違っちゃうかな?
「その、練習って俺も見れますかね?」
「え?光太郎君が?」
「やっぱ学校は入れないっすよね……」
あー馬鹿なこと聞いた。
おばさんあんぐりしてるよ。
「大丈夫じゃない?いつもなら警備員がいるけど春休みだからいないはずよ」
「ありがとうございます!」
「光太郎君、これからも信司と仲良くしてあげてね」
俺は頭を下げて礼をして走り出した。学校に向かって走っていると携帯が鳴り、画面を確認するとシトリーからの着信だった。
「なんだよシトリー」
「何だじゃねえよ。今、中谷から聞いたぞ。お前は本当に面倒なことしてんな」
中谷そっちに居んのか?余計なことを~~~……友達付き合いのことを悪魔に説教されるなんて最悪すぎるわ。面倒になって電話を切ろうとした俺に向こうが待てと告げる。
「どこにだ?俺も付いてってやる」
「いーよ別に」
「ふ・ざ・け・ん・な。お前何言われたか聞いたぞ。また同じこと言われるかもしれねえだろ。ガツンと言ってやる」
「俺電話切るわ」
「おー?いいのかなー?俺の力使って探し回ってもいいんだけどぉ~」
「……わかったよ。京大高校だから」
「よし、すぐ行く」
シトリーはそのまま電話を切られた。お前は俺の保護者か。ついてくるとか子供じゃねえっつの。多分中谷もマンションにいるんだろう。とりあえず、そんなこと言ってらんない。シトリー達が来る前に、確認しとかないと。
大丈夫、絶対契約なんてしてないはずだから……
自然と走るスピードは速くなる。
そのまま俺は全速力で高校に向かった。
***
信司side ―
「やっとこの日が来た」
松葉杖で一生懸命歩いて、着いた先は体育館。
ここでバスケ部は練習している。そしてあいつ等も……
「本当にいいんだな?」
今まで何も言わなかったこいつが急に確認するように声をかける。
「いまさら何を」
「別に。聞いただけだ」
何しても遅いんだ、もう俺は引き返せないところにいる。今さらこの憎しみを抑えて善人になる気は更々ない。このままあいつ等の思う通りになんかさせるか。
警察に行っても良い。そう思った時期もあった。でも確かに俺の怪我は練習によるものだった。さらに他の部員たちとレギュラーは隔離されてたから、あいつ等が首を横に振れば証拠もない。それ以上に注目の目を浴びたくなかったし……
でもこのままで行かすわけがないだろう。
完全に歩けるようになるには3カ月。それまで俺は地獄を過ごさなきゃなんないんだ。あんな奴らのせいでバスケを辞めなきゃいけなかった。あいつ等は三年だ、今年にはいなくなる。それから始めてもいいとは思ったが ‐
だけど全てに絶望した。
知らない振りをする監督、自分の才能がないだけなのに俺に無理難題を押し付けてくる先輩。何も知らないくせにいい人ぶる竹下先輩。怪我したのを心配はしてくれたけど、チームメイトに迷惑がかかったってあいつ等にヘコヘコしてた両親。
俺はあいつ等のせいって言ったのに、両親は信じてくれなかった。
俺のためと言って警察沙汰にすることなく、相手の言い分に飲まれて、頭を下げてしまったんだ。
その結果、事故ということにされて、相手の両親に俺の両親はお詫びの品を持って行って再度謝罪に向かった。それを見て思ったんだ。あの人たちは俺のために戦ってくれないんだって。
俺の訴えを信じてくれないんだって。母さんは毎日俺の見舞いに来てくれる。でも、俺が望んでいるのはそんなことじゃないんだ。負けてもいい、それでも味方が欲しかった。何があっても自分たちがついている ― そう思わせてほしかった。
全てに嫌気がさしたんだ、その全てをこれから俺は変える。あいつ等がいなくなれば少しは俺の世界も明るくなるだろう。もうあんな悔しい思いをするのも、あんな無理な特訓させられるのも全てお終いなんだ。
一歩一歩、体育館に向かって進んでいく。
試合しましょうか先輩。