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第51話 強くなるために

 あの後、パイモンは遅れたけどちゃんと来てくれたため、改めてみんなでパーティーを再開する。パイモンにあげたのは、いっつもパソコンを使ってるから澪と一緒に目元アイマスクをプレゼントした。パイモンは自分は何も用意していないと言って困っていたけど、別にいっつも世話になってるんだからそんなもんいらない。

 そのまま悪魔の情報も聞かないまま、とうとう年が明けてしまった。



 51 強くなるために



 『この炬燵という物はまさしく天才的な発明ですね』


 年末年始、ストラスはよほど炬燵が気に入ったのかヌクヌクと過ごしている。マジでこいつはもう炬燵から出る気ねえな。年が明けてもう一月四日。あーあ、あと二日で学校もはじまんのか、マジ嫌になるなあ。

 しかもそろそろパイモン達も悪魔のこと何か言ってきそうだ。いっつも探してるのはパイモンなだけに何も言われないってことは怪しい事がないんだろうけど……流石に年が明けるまでに話の一つでも降りてくると思っていたけど、何にもなく過ごせるってなかったから少し怖い気もする。でも何にもないのはいいことだし、自分からは何も言わないけど。それにしても……


 「お前くつろぎ過ぎだろ」


 俺は横になっているストラスの羽を引っ張る。餅みたいに肉も一緒に伸び、溶けているようにこたつの中でへばっていたストラスは嫌そうに声をあげた。


 「むぎゅ……何ですか。私は今動きたくないのです。羽を引っ張らないでください」

 「いや、なんかお前最近ごろごろしすぎで太ってんじゃねーかと思ってさ」

 『……そんなことはないと思います』


 今の間は何だ。

 とりあえずストラスは動く気がないらしい。俺も人のこと言えないけど。


 ***


 「あーついにこの日が来てしまったぁ」


 机に突っ伏す俺を見て光太郎が笑う。ついに地獄の新学期が来てしまった。寒いしめんどくせー。勉強なんかくそくらえだー。冬休みず〜っと炬燵から出なかったのに、いきなりこの寒さは無理だろ……俺は室内なのにパーカーを羽織ったままだけど、光太郎は案外寒さに強いらしい。制服だけで平気そうだ。もう既に理解ができない。でも桜井たちと騒いでる中谷も制服だけだし俺が寒がりなだけなんだろうか。お前ら強いね……俺そんなに強くなれないよ。

 

 結局冬休みの間、剣の稽古を頼むこともなく新学期になってしまった。ちゃんと始めよう。今はいいけど次に悪魔と対峙したとき、みんなに迷惑をかけるのは嫌だ。今日学校終わりにマンションに行こう。

 そう決意し、授業を真面目に受ける気も起らず、授業をやり過ごすことだけ考えた。


 「うっし、行こうかな」

 「準備できてるぜー」


 学校が終わり、部活がある中谷に別れを告げ、俺は光太郎とマンションに向かった。

 鍵のかかっていない玄関を開けて、勝手に中に入るとリビングで寛いでいるシトリーが携帯に向けていた視線をずらした。


 「あ?なんだおめーらまた来たのか」

 「げ。シトリー」

 「うん。剣の稽古に」


 嫌そうに反応した俺と違い、光太郎は軽く答えて鞄を床に置く。


 「げ。じゃねーよカス。で、お前は?」

 「俺?俺も稽古しようかなぁって……」


 何で黙るんだよ。お前には無理でしょって顔すんな!!俺が稽古するっておかしいのかよ!?


 「あんま足引っ張るのもどうかって思うし、それに直哉が足に傷を負ったのは俺のせいだし……」

 「いやまあ、それはそうだけど……お前にできんのか?光太郎と中谷の後にお前見たら、俺達もやる気なくしそうなんだがよ」

 「喧嘩売ってんのか!」


 ええい、こいつに言ったって無駄だ!からかってくるシトリーを押しのけて、リビングのソファに座ってパソコンをしているパイモンの前に立つ。


 「主、来てたのですか」


 何かあったのかとパソコンから目線だけを動かしてパイモンがこっちを見る。もうこのパソコンは完全にパイモンの道具みたいになってるな。俺はパイモンの前に手を合わせて頭を下げる。


 「あの……俺に剣の稽古つけてくんないかな?いや、つけてください!」

 「主に?」

 「俺、強くなりたいんだ。皆を守れるように」

 「それは無理だと思いますが……いいでしょう。引き受けましょう。でも私は光太郎を見てますからね」


 それは無理ってすごいハッキリ言われたんだけど。でも引き受けてはくれるみたいだし、そこは聞き流そう。でも確かにパイモンは光太郎を見てたな。器用そうだし同時進行できると思ってたけど無理か?


 「無理ならヴォラクにでも頼むし……」

 「いや、光太郎はシトリーに見てもらう事にしましょう。契約者である貴方の方が優先です」

 「え〜」


 光太郎が不満の声を漏らす。


 「あいつ剣とか使えんのかよ」

 「少なくともお前よりはな」


 そう言われるともうどうしようもないじゃん。

 光太郎は少し頬を膨らました。


 「なんだよパイモンは拓也びいきだぞ。同時進行でいいじゃん」

 「お前は元々剣道をやっていたから基礎はできてるんだ。でも主は本当の素人だぞ。一緒にやったら間違いなくお前の足を引っ張る。それに俺も嫌気がさしてお前に逃げるかもしれん」


 あ、傷ついた。そんなこと本人の前で言っちゃう?

 光太郎もあまりのストレート発言にもう頷くしかなかったらしい。


 「わかった……」

 「ありがとう光太郎」

 「とりあえずシトリーに伝えましょう」


 俺達三人は自室で音楽を聴いていたシトリーをリビングに呼び寄せた。その結果、リビングにはいつもの面子。呼び出されたシトリーは悪魔でも見つかったのかと若干緊張した面持ちで問いかけてきたのでパイモンが首を横に振った。


 「シトリー、俺は主の剣の指導をすることになったから光太郎はお前が頼む」

 「え!冗談っしょ!?」

 「光太郎はかなり強い。甘く見ると痛い目にあうぞ。それに光太郎の契約者はお前だろう」

 「お前本当に強いんだろうな!?偉そうにして弱かったらぶっ飛ばすからな!」


 光太郎がシトリーに掴みかかる。


 「嘘だって!わかったわかった!首しまってる……」

 「すげえ」

 「弱い」


 俺とヴォラクは助ける気もなく、二人のプロレスごっこというか一方的にやられるシトリーを眺めていた。

 一応いまからやってみるかという話になり、パイモンが立ち上がる。


 「早速始めましょうか」


 パイモンが悪魔の姿になり、自分の空間を広げる。

 入るように促されるけど、なんか入るの少し怖いんですけど……でも俺は暗闇の中に足を踏み入れた。


 『主。まずは素振りからやってみましょうか』


 空間に入ってすぐパイモンは剣を抜いてきたため、俺もそれに合わせて浄化の剣を手に握る。

 光太郎も少し遅れて竹刀を持って空間に入ってきた。


 「なあシトリー。お前本当に強いのかよ〜」

 「お前どんだけ疑ってんだよ!お前よりは強えよ!伊達に地獄で生きてないってね」


 シトリーも光太郎と同じく竹刀を持っていた。どうやら自分の分とは別にもう一本マンションに置いてるみたいだ。


 「まずは一回やってみっか。お前の実力知らないしな」

 「おう!」


 光太郎は竹刀を構えて、シトリーめがけて走っていく。竹刀がぶつかりあったと思ったらシトリーは瞬時に竹刀を引き、光太郎めがけて腕を振る。でも光太郎はそれを見切ってるらしく簡単に受け止めた。


 「うおっ……思ったよりやるなぁ。結構なスピード出したつもりだったんだけど」

 「剣道じゃよく見るスピードだよ!」


 光太郎はシトリーの竹刀をはじいて、シトリーの脇腹を狙って打ち込む。

 でもシトリーも簡単にはやられない。光太郎の打ち込みを後ろに下がることで回避したシトリーは首を傾げパイモンに振り返る。


 「おいパイモン。こいつ結構強えぞ」

 『だから言っただろう。痛い目を見ると』

 「でも教えることなんかねえよ。踏み込みもできてるし、重心もしっかりしてる。最低限なんかとっくにクリアしてるぞ」

 『光太郎は三年間、剣道をやってたそうだ。踏み込みや剣をふるう速度は最初から及第点だった。あとは実践に向けての打ち合いをお前がしてくれたらいい』

 「型はできてるってわけね……要はお綺麗な戦い方を実践向けにしてくれってことか。よし」


 シトリーはぐるぐると肩をほぐすように腕を回す。本気モードになったような緊張感が漂い、光太郎が竹刀を握りしめた。


 「久し振りにちょっち本気でやってみますか」

 「へへ」


 二人はもう一度、竹刀を構える。あまりに実戦形式の稽古に剣が止まり、口を開けて見てしまう。


 「すげえ……」

 『感心している場合ではないですよ。中谷と光太郎は九月からこのようにしているのです。光太郎は最初から筋が良かったので成長は早かったのですが、中谷もだいぶ型は出来て実践練習に入っています。本気でやらねば追いつきませんよ』

 「うぅ……すいません」

 『でも主が自ら言ってくるのには若干驚きましたよ。無理じいをさせたくありませんから。覚悟は決まったのでしょう?』


 その言葉に頷いてパイモンを見据える。


 「ああ、俺がもっと強かったら澪達を守れたのにって」


 直哉にあんな怪我を負わせず、澪をあんなに泣かせることなく、戦うことができたら……何度思っても現実は甘くない。でも少しでも俺も頑張らないと駄目なんだ。

 

 『やってみましょうか』

 「おう」


 ***


 『そこはもっと後ろに下がるべきです』

 「こ、こうか?」


 俺はまずパイモンに基礎的な戦い方を教えてもらっていた。流石パイモン、教え方はうまい。正直もっと暴言が飛んでくるかと思っていたが、今のところはそんな気配はない。


 『むやみやたらに振るのではありません。ちゃんと距離のことも考えねば。自分の攻撃が届いて、なおかつ相手の攻撃が少し下がっただけで避けきれる……それが理想の距離なのです』

 「あ、だから漫画でも懐に入られるとしまった!って言うよな」

 『……漫画のことは知りませんが、その通りです』


 なるほど。でも言われても難しいんだよなぁ。

 俺は剣をブンブンと振り回す。それを見ていたパイモンは剣をじっと見て問いかけてきた。


 『主、前から思っていたのですが……その剣は重くはないのですか?』

 「え、これ?」


 そう言えばこの剣って軽いよな。重さ感じたことないって言うか……見た目は確かに結構大きい気がする。少なくともパイモンの剣よりははるかに大きい。


 『私の剣よりもかなりの大きさなので少し気になっていました。でもその様子だと、重いと言うわけではないようですね』

 「うん。ってか重さを感じないって感じ?」

 『そうですか。ですがその分スイングは早くなります。主はもっと振る速度を速めることをお勧めします。振るスピードが早ければ、自然と太刀筋も重くなってきますからね』

 「なるほど。うん、じゃあ素振りしとくな」

 『そうしておいてください。次に重心の取り方ですが……』


 パイモンはやっぱり説明が上手い。俺の質問にもちゃんと的確に答えてくれる。これなら頑張れば省しはマシになるかもしれない。

 光太郎はマジでヤバい。シトリーと結構対等にやり合ってるもん。横でバチンバチンはじく音聞こえるし、それに比べて俺は始めたばっかり。早速だけど今までさぼってたのを後悔する。もう少し頑張っていればよかった。


 光太郎side ―


 「お前、中々やるじゃん、か!」


 シトリーの攻撃を俺は後ろに飛びのくことで何とか避ける。あっぶね……シトリーの凄いとこは竹刀を片手で振り回すとこだ。片手な分スイングも早いし、体勢の立て直しも早い。両手で持ってないだけ、力は多分俺と互角だと思いたい。でもシトリーは休憩する暇を与えない。すぐにこっちに全速力で向かってくる。


 剣道ではまずは距離をとって相手の出方を牽制しながら伺うんだけど、シトリーは違う。考える暇も休む暇も与えない。しかも少し汚い手も使ってくる。俺は癖がついているのか、どうしても剣道で点数が取れる場所を狙ってしまうけど、シトリーはそんなのお構いなしだ。どこでも隙をついて狙ってくる。これが実践なんだろうか。

 シトリーの激しい攻撃に防戦一方で、一瞬の隙をついて竹刀を振るったが、シトリーの檄が飛んだ。


 「お前もうちょい合理的に攻撃しろ。さっきから攻撃ワンパターンだぞ!」

 

 シトリーは俺の攻撃をジャンプして避ける。あいつのジャンプ力はかなり高く、少なくとも俺の頭上よりも高く飛んでいる。


 「どりゃ!喰らっとけや!!」

 「ぎゃ!!」


 シトリーは俺に竹刀を向けて、そのまま上空から真下に竹刀を落としてきて、竹刀は俺の脚元に突き刺さる。俺はバランスを崩し、尻もちをついてしまった。


 「あたたたた……」

 「ぎゃはは!見たか!俺様命名スカイクラック!」

 「何だよその技〜。ジャンプして竹刀そのまま地面に突き刺すとかありえないでしょ。マジでビビんじゃん」

 「俺様に勝つなんて一万年早いんだよコラー。でもま、いい線いってたんじゃねえの?ケンドーの戦い方じゃなくて、多少汚い手使っても勝つようにしねえとな」


 俺に手を差し伸べて立たせてくれた後、シトリーは疲れたと言って肩をならす。


 「休憩。まじ疲れたわ」

 「おつかれ」


 俺もゼーゼー言ってる。でもシトリーとここまでやりあえたって俺結構強くなってんのかな!?それともただシトリーが手加減してくれただけなのか?拓也の方はやっぱり初めてなのか、パイモンと剣の振り方を練習していた。でも中学の剣道がこんなとこで役に立つとは思わなかったな。精神統一とか訳わからん理由でやらせた親父にちょっと感謝。


 拓也side ―


 「もう少し、剣を斜めにしてみてください」

 「こうか?」

 「そうですね。剣をまっすぐにして斜めに振り下ろしても意味がありません。腕の角度に剣も合わせることですね」

 「こんなこともう四か月も光太郎と中谷はやってたんかあ……きついわ」

 「主は他の二人よりも少し運動神経もないみたいですしね」

 「え゛?」

 「ああいや……なんでもありません」


 もう聞こえた後にそう言われても……自覚はしてたけど辛い。向こうも口元を手で押さえていたから失言したと言う自覚が少しあるのかもしれない。


 「素振りをあと三十回したら休憩しましょう。あっちもそうしてるみたいですし」


 本当だ、光太郎とシトリーは座り込んでだべっている。

 俺もあと三十回で休憩できる!でも手を抜いたら駄目だ、パイモンに言われたことを忘れないように剣を振り続けた。


 ***


 「疲れた」

 「お前素振りしてただけじゃん」


 いやいや、俺まだ初日だからね。さすが実践組は言うことが違うねえ。

 剣の稽古も一段落つき、時間も時間だったので俺達はそのまま家に帰る。


 「こんなことお前らずっとしてたんだな。マジで尊敬したわ」

 「俺は剣道してたからまだマシだったけど……中谷は結構きつかったみたいだぞ」

 「あいつは野球の後にしてたしなぁ……ヴォラクがコーチだし」


 でも中谷は弱音を吐いてない。暇さえあれば行ってるみたいだ。それに比べて俺は帰ったらお菓子食うばっか。マジで真面目にやろう。


 「じゃーな拓也」

 「うい」


 ***


 「ただいまー」

 「お帰り」


 今日は澪がお出迎え。俺は澪にただいまともう一度告げて、リビングに入った。やっぱりストラスは直哉に遊ばれており、もう相手にするのも面倒なのか、動かずされるがままだ。


 「直哉、ストラスいじめんな」

 「いじめてないよ。ねーストラス」

 「ノーコメントで」


 さいですか。

 俺は鞄を置いて、手を洗いに洗面所に向かった。


 「拓也」

 「澪どうした?」


 澪は少し眉を下げて笑う。


 「最近、悪魔の話しを聞かないから大丈夫なのかなぁって。パイモンさんも結局来なかったし」

 「あぁ、あれ以来何も言ってこないなぁ。相変わらず探してはいるみたいだけど。それはそうと俺今日から剣の稽古始めたんだ」

 「剣の?」

 「うん。これ以上足引っ張るわけにはいかないし。光太郎なんかめっちゃ強くなっててさ」

 「……そっか、無理はしないでね」


 今度こそちゃんと守れるようになるからな。その言葉はまだ言えず、頷くしかできなかった。


 ***


 ?side ―


 雪が降ってる。真っ白な雪。この雪は今から赤色に染まる。

 一月六日二十三時、一組のカップルが終わりを告げようとしていた。


 「(もう貴方にはついて行けないわ。さようなら)」

 「Пожалуйста ожидание!(待ってくれ!)」


 あーあ終わっちゃった。夜中だけど昼ドラのような展開。酷いなあーせっかく私がお祈りしてたのに、貴方言ったじゃない……永遠の愛を誓うって。


 約束、破ッタネ?


 「Как для вас ужасная персона.(貴方は酷い人)」

 「Вы?(誰だよ?)」

 「(酷い人。あの人泣いてたよ。全て貴方が悪いのに)」

 「Вы!?(誰なんだよお前!?)」

 「(ふふ……今からあんたを地獄に落とす存在)」

 「(は?)」


 男性は信じられない物を見るような目で見て、口元に弧を描く。

 信じないなら別にそれでもいいけど、私の力を使ったのだからお仕置きが必要よ。私、一度上手くいったのが壊れるのって許せないのよ。


 「(約束したよね?その指輪を渡した時、彼女を一生愛するって。でも貴方は約束を破った)」


 ザリッと雪を踏みつける音を鳴らしながら男性に一歩ずつ近づく。さすがにこの状況を不気味に感じたのは向こうも後ずさって距離は縮まらない。


 「(何が言いたいんだよお前?)」

 「(約束破ったペナルティは受けてもらわないと)」

 「(馬鹿馬鹿しい。やってられるか)」


 逃げるなよ、私に謝罪しろ。そして祈れ、苦しまずに死ねるように。


 「Мнение ничего.(黙れ)」

 「aaaaaaa!!!!!(あああああ!!!!!)」

 「Сдуру человек.(馬鹿な男)」


 真っ白に積もった雪に、真っ赤な鮮血はよく映える。

 白い雪を赤が染めていく。


 「Чисто(綺麗)」


 この男を見せしめにしてあげなくちゃ。酷いよね、永遠の愛を誓ったのに裏切るなんて。あの女の人、すっごくすっごく悲しそうにしてたよ?貴方があの女の人と幸せになりたいって願うから、私は貴方をあの女の人と結び付けてあげたのに……もう裏切るなんて。


 「Kак сделает?(どうしようかな?)」


 これを見て、みんなが思い知ればいい。

 裏切るとどうなるか……


 ねえ、愛ってすっごく重い物なんだよ?




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