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第148話 大豪邸の秘密

 「あーあ。野球負けたんだってよ」


 高校野球の速報を見ていた上野が残念そうに呟いて机に突っ伏した。ベスト16まで行った俺達の高校は野球の強豪校と言われる私立聖徳学院に六対五と惜敗したらしい。中谷頑張ってたのにな……



 148 大豪邸の秘密



 同じネットの速報を見てたやつらは何人かいたのか、それぞれが残念そうな声をあげている。それは俺も同じだ。中谷、剣の稽古も休まずに頑張ってたんだけどな。何となく気まずい雰囲気になった上野の背中を立川が叩いてきた。


 「って!何すんだよ立川ー」

 「明日さー皆で焼き肉食いに行かねえか?中谷の残念会だよ!」


 立川が中谷の分は皆で奢ってやろうぜ。と言っている。皆でって言うか、いつものメンバーなんだけどね。俺と光太郎、上野達とオガちゃん達らしい。中谷励ますのにいい機会かな。あいつ絶対に悔しがると思うから。

 テストの点が悪くてもへこまないのに、野球の試合で負けると結構落ち込むんだよな。

 俺と上野が二つ返事でOKしたので、立川は明日学校の帰りに行こうと言っていた。明日中谷は野球の練習があんのかな?あったら少し遅くなるだろうから皆で遊んどくんだろうか。明日になってみなきゃ分からないか。とりあえず明日だ明日。


 ***


 「じゃあな拓也」


 放課後、塾がある光太郎と手を振って別れた。

 今日は澪とマンションに行く気だ。文系のクラスに向かうと授業が終わってるのか、澪がこっちに向かって歩いていた。軽く手を振ると気づいたのか走ってこっちに向かってくる姿が何だか小動物の様で、にやけそうになった頬を筋肉を使って上手く調整した。


 「拓也終わってた?ごめんね。友達と話してた」

 「いや別に全然待ってないし。行こうぜ」


 澪と軽い話をしながらマンションに向かう。勿論剣の稽古をしにだ。マンションについた俺と澪は相変わらずパソコンをしてるパイモンの隣に腰かけた。パイモンは軽く俺達に挨拶してきて、また画面に視線を戻す。その間にヴアルが部屋に入ってきて、澪にじゃれつきだした。ついでにやってきたヴォラクに絡まれて、完全に俺と澪は子守りの状態だ。


 悪魔化していると言う話をアンドラスに聞いた日から、パイモンやストラスに色々説明を受けた。まだ完全に悪魔になっていると言うわけではないらしく、恐らくサタナエルの能力を使うことによって悪魔化していくんじゃないかということだった。


 だから、アンドラスはあの時、ぼろぼろになっている俺を殺すこともせずに戦えと強要してきたんだろう。火事場の馬鹿力を期待していたのかもしれない。あいつの思い通りになってしまったことは悔しいが。


 でもまだ手遅れなわけではないと言うことも聞き、少しだけ安心した。どうやって受け止めていいか、心の整理はまだ着けられなかったが、完全に悪魔になっているわけではないと言われたことに気分が若干持ち直したんだ。


 それに……ストラスやパイモン、セーレは最後まで俺を見捨てない。悪魔になったときは人間に戻してくれるって言った。それを心の支えにして、進めていくしかないんだ。


 そんなパイモンは険しい顔でパソコンと向き合っており、こんな表情の時は大体悪魔が見つかったときの反応だ。


 「パイモン、悪魔見つかっちゃった系?」

 「どうやらそのようです。あと言葉は正しく使いましょうね」


 ご丁寧にご指摘どーも。そっか見つかったんだ。パイモンの雰囲気を察するにフォカロルではなさそう。どうやら別の悪魔の様だ。もうさっさとフォカロルを倒して、また普通に悪魔退治に戻りたいもんだ。あいつさえ倒せば、四人組全てを倒せるのに……思えば最初にザガンを仕留めた四月から今、四か月も経ってないけど長い間あいつらに振り回されたな。でもそれももうすぐ終わる、さっさとフォカロルを倒したい。

 ウダウダ考えてる俺の目の前にパイモンが印刷した用紙を手渡す。


 「……使用人が変死体で見つかる?何だこれ」


 澪も用紙を覗き込んで首をかしげている。事件の場所はブラジル。そこの富豪の使用人が次々に死んでいってるんだそうだ。使用人は全員十代の男女で証拠も何もないから警察もお手上げらしい。印刷された用紙には太ったおっさんが写されており、どうやら怪しいのはこいつなんだそうだ。

 用紙の内容を黙々と読む俺達にパイモンが付け加えをしてくる。


 「その男、どうも親がいない子どもを引き取って性的な事をしていると言う情報もあります。警察が怪しいと言っている通り、恐らくこの男でしょうね」

 「うわー被害者十代だって。澪捕まったら危ねえぞ」

 「あたしは大丈夫。男の子も被害に遭ってるから、拓也も危ないかもね」


 どっからその自信が来るのかは分からないが、とりあえず行ってみるに越したことはない。しかし問題は時差だ。ブラジルって言えば日本の反対側だ、かなりの時差があるだろう。調べてみたら時差は-12時間。場所はサン・パウロだった。-12時間って……昼夜逆転じゃん。

 じゃあ最低でもこっちが夜中にならないと無理だよな、流石にそれだけ時差のある国に平日に簡単に行けないことを伝えるとパイモンは溜め息をついた。


 「まあこの時差ですからね……主はもうすぐ学校が終わるんですよね」

 「明後日にな」

 「では夏休みに入ってからにしましょう。明後日に行きます」


 早速かよ!とりあえず待ってくれただけいいとしよう。調べる事が終わったパイモンは、稽古をするのかと聞いてきた。それに頷いた俺にさっそく取り掛かろうと立ち上がる。

 そっかー……明後日夏休みか。


 ***


 次の日、部活が休みだった中谷と皆で焼き肉を食いに行った。中谷は悔しそうに試合を語りながらも、精いっぱいやったからと何だか嬉しそうだった。そしてまた次の日、遂に待ち望んでいた終業式。だがその中でも俺は最大の難関にぶち当たっていた。


 「やべえなこりゃ……」


 何がヤバいって?そんなの通知表に決まってんじゃん。八十以上なんてほとんどない。最悪なのなんて五十台だ。それがなんの教科かは言わないが……俺本当について行けれるんだろうか。それは上野も一緒だったようで、似たような通知表に苦笑いだ。


 まあいいや、次から頑張ろう。


 通知表を鞄に突っ込んで、担任が話しだすのを待つ。掃除もしたし、後は話を聞くだけで終了!これから俺達は夏休み!補習とか色々めんどいけど、それは一週間先だ。少なくとも今週はいっぱい遊べるって訳。


 夏休みの注意事項を述べてくる担任の話をあまり聞かずにボーっとする。不純異性交際がどうとか、祭りがどうとか、外出がどうとか言われなくても分かるっつの。最後に本校の生徒であると言う責任をもって行動するようにと言った後、学級委員に日直の号令をかける。


 そして号令が終わった瞬間、皆が一気にざわつきだした。


 「いやった―――!夏休みついに来たぜー!遊びまくるぞー!!」


 上野が早速立ち上がって、桜井達のいる席に向かっていく。オガちゃんは今度ジャストの実家に行かせてもらうらしく、九州のパンフレットを楽しそうに眺めている。知らなかったけど、ジャストは九州の出身らしい。自分は九州男児だーとか言ってた。皆色々楽しそうだな……いーなー。俺も中谷と光太郎とどっか行きてえなー。


 桜井やオガちゃん達皆で遊ぶ約束はしてんだけど。


 中谷は今日からまた部活らしく荷物をまとめてるし、光太郎は今日塾がないから俺と遊んで帰るつもりだ。まだ部活まで時間がある中谷と光太郎と話していたら電話がかかってきた。画面に表示された懐かしい名前に目が丸くなった。


 「光君だ」


 そう言えば光君、まだフォラスと契約したままなのかな。俺が名前を言えば、光太郎と中谷が目を丸くした。確かに急にかかってきたらびっくりするよな。フォラスとの間に何かあったんだろうか。

電話に出ると、少し興奮気味の光君の声が聞こえてきた。


 『よー拓也!久しぶりー。そっちもう夏休み?』

 「久しぶり。今終業式が終わったんだよ」

 『そーなん。俺一昨日から夏休みー!ってかさー夏休み東京行っていい!?泊めさせてくれん!?』

 「えぇ!?」


 光君の急なお願いにビックリするしかない。

 東京に来る?光君が!?


 『いやさー遊び半分で二泊三日東京ディズニーリゾートの旅とか言うのに応募したら当たったけんさー。でもそれ航空券とディズニーのフリーパスだけでホテルついちょらんのよ。こせきいっちゃなー!やけんお前のとこに泊めてもらおうと思ったんよ!』

 「それは別にいいけど、ペアチケットじゃねえの?俺が知らない奴も来んの?」

 『あーペアやけど一人で行く。陽介誘おうと思ったんやけど、流石に陽介まで泊めてはちょっとなー。チケットお前に一枚譲る!寂しいけど一人で行くから東京案内しろや!俺東京行った事ないけんさ!』


 つまり、俺と光君でディズニーに行こうってことか。俺は構わないけど、母さんがなんていうかな。まあ最悪はマンションに居てもらえばいいんだし、深く考えなくていいか。俺も光君に会いたい。

 

 日にちを聞くと八月の終わりまで使えるらしく、光君は八月末くらいに来たいらしい。そこら辺はこっちも補習ないからOKを出すと嬉しそうに礼を言って、またかける!と言って電話を切った。何だか光君、明るくなったな。


 隣のクラスの野球部員が中谷を迎えに来たので、俺と光太郎も帰る事にした。光太郎に今回の悪魔の話をしたらシトリーから既に連絡は受けているようで付き合ってくれるつもりらしい。今日はマンションに泊まり込む準備も既に済ませてあると豪語する光太郎に自分は何も準備していないことを思い出す。最近、あそこは俺たちのたまり場的な場所にもなってっからな。光太郎なんか歯ブラシまで置いてるし……俺もそろそろ置こうかな。


 くだらない事をダベリながら、俺達はウキウキの気分のまま、遊びに繰り出した。


***


 「気をつけるのよ。無理はしない事」


 光太郎と遊んで帰って、家で飯を食った俺はマンションに行く事にした。母さんは相変わらず心配して、直哉はお土産お土産うるさい。父さんだけが黙って見送ってくれた。


 マンションに向かいながら考える。何時くらいに行くんだろ?時差が十二時間っつってたから、早くても夜の二十二時くらいかな?今は二十時半だから、もし二十二時に行くとしても時間はあるな。そんな事を考えながら、俺はストラスとマンションに向かった。


 マンションには部活帰りにそのまま来たのか、制服のまま中谷がソファで爆睡しており、その横で光太郎が携帯ゲームで遊んでる。光太郎に聞いたらヴォラクから連絡があったらしく、部活が終わった後そのまま来たんだそうだ。練習後なのに中谷すげえな。練習で疲れてるのか、ヴォラクが頬を突いたりちょっかいをかけても起きる気配がない。まだ出る気がないのかパイモンも何も言わないまま、パソコンをしている。


 「拓也、澪は?」


 ヴアルが椅子に座った俺に近づいて来る。どうやら今回も自分が行けない事が嫌なのか、少し頬をふくらましている。そんなヴアルの頬をつついて、俺はなんとかなだめようと試みた。


 「澪は家族が久しぶりにそろうから無理だってさ。悪いなヴアル」

 「……うぅ」


 頬をふくらましてるヴアルは可愛いけど、何だか少し申し訳ない。今回ヴアルを連れていけないだろうか?ヴアルは単独行動がそんな多くない気がするから契約石にエネルギー溜まってそうだけど。ヴアルに行くか?と聞くと何度も頷くあたり本当に行きたいんだろう。そんなに留守番嫌なのかな?

 そんなヴアルの頭を撫でてると、少し不機嫌そうなヴォラクを光太郎が茶化している。


 「焼きもち妬くなよ」

 「やいてない。大体悪魔探しなのにヴアルは行きたがりすぎんだよ」

 「お前もそうだろ。素直になれよ。ヴアルに危険な目に遭ってほしくないって。拓也が松本さん連れていきたくない気持ち分かったんじゃねぇの?」

 「足手まといなんか来なくていいんだよ。邪魔だっつの」

 「なんですって!?」


 その後はパイモンが少し寝ろと言ってきたので、俺達は仮眠をとる事にした。本人いわく、出るのは夜中の二~三時程度にするつもりらしい。向こうは十四時とかだからな。丁度いいかもしんないけど……

 ベッドに潜り込んで、ぼんやり考える。今度はどんな悪魔が来るんだろう?


 ***


 『拓也、起きてください。行きますよ』


 ストラスに揺さぶられて、目をこすりながら起きてリビングに移動する。ヴォラクは中谷に、中谷はヴォラクに、お互い寄りかかって未だに目を閉じてる。そんな二人を起こしてるセーレ。シトリーもいつの間に帰ってきたのか、こんな時間にも関わらず光太郎とバリバリとお菓子を食ってる。準備ができたのか、パイモンが印刷した用紙を持ってきて、セーレに行くと告げる。

 

 セーレはヴォラクと中谷の頭にげんこつを落として、無理やり起こした後ベランダに出ていく。窓を開けた途端、蒸し暑い風が入り込んできて少し顔を顰めた。


 「主、ブラジルは南半球です。調べたところ五~七月が冬と言うので、今は暑いでしょうけど、これをどうぞ」


 パイモンにダウンを手渡される。嘘だろーこれを着んのかよ。

 でも着けば寒いか。ブラジルって一年中あたたかいイメージあったけど違うんだな。


 ***


 「すっげーブラジルブラジル!さみーけどすげー!カーニバルってどこであってんの!?」


 中谷がサン・パウロをきょろきょろ見渡している。やっぱ冬なだけ寒い。でも周りの人達は自分達と全然違う。褐色の肌の人が歩いてるのを見ると、ブラジルに来たんだと思う。

 光太郎も早速写真を撮り始め、そんな俺達に突っ込む事もなくパイモンはさっさと進んでしまう。どうやら行く場所は分かってる様だ。


 「すげえお屋敷だな」


 ついた先は超でけえ家だった。そう言えば相手は富豪とか言ってたかな?

 でも家の門の周りにはカメラを持った人や、マイクを持った人が待ち構えてる。


 「何あれ」

 『同じ事件が何回も起きてるのです。マスコミにとってはこれ程美味しいネタはないですからね』


 でもこれじゃ入れないよな。

 この人数は予想外なのか、パイモン達も調べられそうにない状況に少し困った表情を浮かべた。

 その時、マスコミの誰かが声を出し、その方向に振り向くと女の子が立っていた。裏口から入ろうとしたのだろうか?慌ててマスコミから逃げだした子は俺達の方向に向かってくる。後ろばっか見てるからこちらに目が向いてない。


 「うわ!」


 ぶつかりそうになった俺は慌てて避けたが、女の子は俺の声に反応して持っていた袋を落としてしまった。袋から果物や何やらが落ちて、それを拾っているとマスコミの人たちが来る。何だか俺達にまで目を光らせてる気がする様な……気付いた時には俺はその子の手を掴んで走り出していた。

 俺を追いかけてヴォラクも走る。後ろからは中谷達の声が聞こえるが、そんなのを気にしてる余裕はない。マスコミから逃れるように俺たちは脚を動かした。


 ***


 「……ここまでくれば平気か?」


 少し離れた場所まで逃げれば、マスコミの声は聞こえなくなった。そのまま肩で息を切らす俺と女の子とヴォラクの間に嫌な空気が流れる。慌てて掴んでた手を放して、ごめんと謝るが、ここは日本じゃない。話が通じない俺に女の子は丸い大きな目で俺を捉えてた。


 「Traveler?(旅行者?)」

 「あ、Yes!I’m Japanese」


 そう答えれば、女の子は少し安堵の表情を浮かべた。ってか英語しゃべれるのか?ヴォラクが英語でそれを聞けば、女の子は少しだけと答えた。やっぱ完璧には話せないよな。それはヴォラクに任せるとしよう。そのまま近くにあったベンチに座ってしまった女の子の隣に腰かける。ブラジルの公用語はポルトガル語らしい。それを話しだしたヴォラクに女の子はびっくりした顔をしたが、すぐに顔を笑顔に変えた。


 「O que você está sua filha?(あんたはあそこの家の娘なのか?)」

 「Não, eu sou um servo.(いいえ、私は使用人なの)」


 ヴォラクに訳してもらって、驚いた。使用人?こんな俺より少し年下そうな女の子が?そんな馬鹿な……

 光太郎から電話がかかってきて、自分が走ってきた道を光太郎に教える。もうすぐ光太郎達もここに来るだろうし、この子にいい情報を聞けるかもしれない。同じ事をヴォラクも思ったらしく、早速女の子にその事を問いかけた。


 「Há muitos funcionários após o incidente ocorreu claro que eles morrem?(あそこで使用人が次々に死んでく事件が起きてるよね)」


 ヴォラクがそう言った瞬間、女の子は顔を真っ青にして立ち上がった。

 やっぱりこの子は何かを知ってるんだろうか?


 「Eu não sei nada. Ninguém sabia que esta casa.(私は知りません。この家の者誰も)」

 「Ouvi-o desconfiado.(あんたの家の旦那様が怪しいって聞いたけど)」

 「Mas dizer que todos no nosso marido não é!(マスコミ皆そう言ってますが、旦那様は絶対に違います!)」

 

 女の子は失礼します!と言って、その場を走っていってしまった。

 あの子の表情が変わった。ヴォラクが聞いた瞬間……


 「ブラジルって治安悪いらしいぞ。あんま勝手な行動すんなよ。お前ら東洋人ってめっちゃ目立つんだからな」

 「はい、すみません」

 「さっさとみんなと合流しよ」


 ヴォラクが歩いていき、慌ててその後を追いかける。この近辺は高級住宅街のエリアらしく、比較的治安は良さそうだが、それでも日本と違い、各家に有刺鉄線とシャッターが設置され固く閉ざされた門は治安の悪さを物語っていた。


 あの子は、こんな所で生きているのか。ここは金持ちエリアだからまだいいけど、スラム街とか本当にやばいんだろうな。


 今回の契約者、救えるのかな。外国の人は苦手だ。言葉が通じないのは勿論だけど、生活環境が違うからこちらと価値観が違う。話し合いもできないかもしれない。


 ヴォラクについて歩きながら、これから起こるかもしれない恐怖と不安に息をのんだ。



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