冬の生活:森での建築
冬休みの間の生活だけど、のんびり風味とシリアス風味予定
冬休みに入り、家に戻ったレイたちであったが、父の正妻の人のおばさんと、兄弟のバルトとザッハが滞在しているのが居心地悪いので、暴君の森の方に入り浸るようになった。
森の中にいればわざわざあの面倒な人たちはやってこないだろうし、どうせ寒い外にいるのだからほっといてもいいだろうと思っているだろうな。
「まあ、この拠点を作れば別に寒さも平気かな」
「あ、カトレアそっち側を持ってください」
「いいよ。これを上に運べばいいんだっけ」
森の中で過ごすことが多くなるだろうし、快適さを求めるために現在小屋を建築しているところである。
一応この暴君の森はうちの領地内にある森で、人も滅多に入り込まないからね。
父さんには許可を先にもらっていて、その辺にある材料で小屋を建築していいと言われたよ。
・・・まあ、使い魔たちの能力もフルに生かすけど。ついでに魔法の練習にもなる。
まず、土属性の魔法で土台をしっかり固める。一応柱を通すための穴もあけておく。
次に、カトレアが木を生やして成長させる。
プリンセスドリアードは恵みをもたらすモンスター・・・・その能力の一つとして、「植物の急速成長」があるようで、それを生かして彼女に小屋の材料となる木々を生やして切ってもらっているのだ。
木々を切り倒し、ハクロと一緒に運んで先にいったんまとめておく。
次に、一つ一つ家の部品として加工していく。
「ウインドカッター」とかそういう刃物のように切れる魔法で表面をきれいに削っていき、形を整える。
昔ながらの日本建築のように組み合わせることができるような構造も作って次々組み立てていく。
最後に慎重に組み立てていき、細かいところはハクロの糸で結んだり、カトレアによって根っこを生やしてつなげたりして・・・
「「「完成!!」」」
出来上がったところで、皆でハイタッチをした。一緒に作ったので達成感を共感できる。
「でも割と早く出来ましたねー」
「一夜城ならぬ、即日小屋かな」
「でももう夕方ですけど・・」
とりあえず、今日はこの小屋で記念すべき夜を明かすことにした。
この森での簡易的な拠点・・・・簡易かな?ここまでしっかりすると普通に大丈夫な小屋になったよ。
領地内にある小屋だから、冒険者になった後は来ることがないだろうし、今のうちにしっかりと楽しんでおかないとね。
「・・・あ、風呂作るの忘れていた」
「作りましょうよ!!」
「まだ間に合う」
「なんか風呂だけかなり意識が高くないか!?」
ハクロたちは綺麗好きなところもあるので、出来れば毎日風呂入りたいと考えていたりもする。
この後、きちんとお風呂も増設しました。




