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案の定でした

本日4話目!!

SIDEデーン・フォン・アルス


「・・・なんだとぉぉぉぉっ!?」


 息子であるレイと、その隣に一緒にいるアラクネのハクロと言う名前のモンスターの二人の説明に、デーン伯爵は壮大な叫び声をあげた。



 先ほど、夕暮れ前になって森からレイが帰ってきた。


 無事な姿なのは良いが、その後ろには人でもめったに見ないような美人の容姿をしたアラクネを連れてである。


 驚きのあまり開いた口がふさがらなくなるところであったが、何とかレイとそのハクロとやらに説明を受けて、その手の甲に浮かんでいる物を見て驚愕をしてしまったのだ。


「・・・レイよ、その手の甲に浮かんだそれは何かわかるか?」

「いえ、わかりません」


 動揺している様子はないが、こちらの様子を見て何か不安を感じるような表情をしている。



「そのモンスターの手にもついているのだな」

「はい、その通りですが・・・」


 二人ともそろって浮かんだその文字を見て、私は言い表せないほどの驚きに襲われる。


「いいか・・・まず一つ言えることがある」

「なんですか?」

「なんでしょうか?」



「・・・まず、お前たちは切っても切れないような深い関係を結んでいてだな・・・そのハクロとか言ったか?お前はレイの・・・使い魔、つまりは仕える立場になったというわけだ」

「・・・・え?」


 その言葉にキョトンとするアラクネ・・・ハクロ。


 美しい見た目をしているが、どこか抜けていると感じるな。



「使い魔ってことは・・・・ハクロはもしかして家来とか下僕とかそんな感じになってしまったと」

「ああ、そういうことだ」


「「・・・・ええ?」」


 驚き過ぎて二人ともぽかんとしている。


 だがな、こっちが驚いているんだよ!!


 と、怒鳴りたいのをデーン伯爵は我慢した。


「お前達は使い魔とその主としての契約をどういうわけか結んでしまった・・・・つまり、レイ。お前はモンスターを使役できる魔物使いの才能があったんだよ」

「魔物使い?」

「ああ、その才能はとんでもないがな」




・・・魔物使い。それはモンスターと契約し、使い魔として使役して働く役職の様なものである。


 餌付けをして懐かせるような行為とは違い、モンスターと信頼関係が結ばれてそのモンスターの恩恵を魔物使いが受け、モンスターは主である魔物使いの恩恵を受けるという。


 だが、この才能はめったにない。


 そもそも、モンスターと友好的に接したいというものが少なく、また縛られることに抵抗があるモンスターとこうして使い魔としての契約を交わすこと自体がなかなかできないのである。



 ウルフやスライムと言ったモンスターであるならばそこまで驚くものではない。そういった普通のモンスターならまだ何かあっても対処ができるからである。



 しかし、今回のレイの場合、その契約をしてしまった相手が問題なのであった。


 アラクネ・・・乱獲によって数が減ってしまったモンスターだが、その能力自体は普通のそのモンスターたちとかけ離れており、また、ハクロのように人と会話が可能なほど知名が高いものはさらに能力として物凄くすぐれていることになるのだ。


 また、魔物使いの特徴でもあるモンスターの恩恵を魔物使いが受け、モンスターは主である魔物使いの恩恵を受けるという点に関してだが、この二人の場合互いに能力が高い。


 


そのため、下手すればどこの国からも欲しがられるような存在になっていたのだ。



「・・・とりあえず、レイ。そのハクロと言うアラクネはここに住まわせなさい」

「え?いいんですか?」

「ああ、だが彼女の面倒はしっかり見ておけよ。・・・それとハクロとか言ったレイの使い魔になったお前だが・・・・」

「私の方にも何かあるのでしょうか?」

「・・・レイの面倒の方を見てくれ」

「あ、はい」


 とりあえず一緒に過ごせるのがうれしいのか、互いに両手を合わせて喜ぶレイとハクロ。



 その傍らで、デーン伯爵は友でもある国王に向けて、今回の事をとりあえず報告しようと思い、手紙を書き始めるのであった・・・・・・。



ここまで書いていて決定したところ。

・今作では「従魔」から「使い魔」への呼び方変更。

・伯爵は苦労人であり、国王との関係がある

・魔物使いと使い魔の互いの相互関係強化。

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