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合宿のお知らせ

イベントみたいな感じ

本日2話目

「森林合宿?」

「そ、そういうのがあるんだってさ」


 初夏の季節に入り、夏が近づいてきた中、学園にそのようなお知らせのポスターが張られていた。


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「特別森林合宿」

・ベタリアンから馬車で2時間程度先にある「エルーサーの森」で2泊3日の旅行みたいなもの。

・特に危険なモンスターなどは確認されておらず、安全性が意外と高い。

・参加できるのは先着40名までであり、互いの交流を深める親睦会でもある。対象は今年度入学した者たちのみ。

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「40名までのこれか・・・参加して何かあるのかな?」

「まあ、父ゲフンゲフン国王様がある目的で開催するようにと数年前から通達しているらしいぜ」


 今一瞬ザフォンがごまかすかのように咳払いをした。


 ザフォンはそういえば今は偽名で、元は第1王子の立場であるらしい。


 一応レイには正体をばらしてはいるものの、まだ他人には秘密にしているようであった。


 理由として表向きは王族でない暮らしをしたい。


 裏向き・・・本音はドッキリだとか。いつ第1王子だと周囲が気が付くのか試しているそうである。



 うん、あの(国王様)にしてこの子(ザフォン)ありだな。性格って遺伝するようだけど、何でうちのあのバカ兄(バルトとザッハ)には父さんのような人格とかが伝わらなかったのだろうか。



 一応あの決闘以来関わってこないし、きちんと約束事は守るところはまだましかな。これで無理にでも関わって来ていたら、裸にひんむいてやるどころか地面に埋めてやるところだった。




 とにもかくにも、この森林合宿は別の目的があるそうだ。


「まあ、その目的と言うのが子供の積極性の調査だそうだ」


 学園には貴族も平民も平等に通っているのだが、ここで貴族の子供の方を調べて参加するかしないかなどを調べて、将来的に当主を継いだ時の対応を判断する材料にしているらしい。


 平民の方でも、その森での生活の様子から判断して、才能などを見つけ出せないかという思惑もあるそうだ。


 いわば・・・能力査定という目的があるということになる。


「ふーん・・・でもまぁ、参加して見ようかな」

「はい、参加したほうが面白そうですよ!!」


 参加の意思を言うと、ハクロがものすごいキラキラした目でこちらを見てきた。


 結構楽しみな様でなんか可愛い。


 参加申し込みをし、ザフォンもしたところで・・・・・


「さてと、レイ。この場からさっさと逃げるぞ!!」

「え?」

「何ですか?」


 ザフォンにそう告げられ、とりあえずさっさと移動したところで背後から・・


「俺も参加する!!」

「俺もだ!!」

「いや待てこの俺がだな!!」



・・・修羅場と化していた。


 考えてみれば、俺が参加する、つまりその使い魔であるハクロもこの合宿に参加することになる。


 そして、最近学園内で付き合ってみたい女子ランキングとやらが発表され、ハクロが1位に入賞していた。


 そんなわけで、人気がある彼女がこの合宿に参加・・・つまり、仲良くなれそうなチャンスではと考える男子陣が我先にと争いを繰り広げたのであった。


 ザフォンはそれを見越して、さっき逃げろと言っていたようである。


 一応あの国王様同様に先をしっかり見ていたようだ。・・・将来怖いなこの人。





 まあ、とりあえず合宿の参加申し込みはしたのだが、余りにも応募人数が多すぎて人数を40人から60人と大幅に増やされたようであった。それでもその合宿へ行く座をかけて争いをする男子たちが決闘をしあったようだけどね。決闘場がしばらく繁盛したようである。




「しかしエルーサーの森って、そういう森に変な名前を付けるのが流行っているのかな?」


 なんとなく、ハクロと出会ったあの暴君の森を思い出したよ。


 どこが「暴君」なのかすごい気になったけど、その由来とかはまだわかっていないからね。


 今度禁書庫でそのあたりを探してみるかな・・・・・。



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エルーサーの森の奥深く。


 その森は、通常危険なモンスターなどはなぜか湧いていない普通の平和な森であった。


 いたとしても精々プチゴブリンやプチウルフなどと言った超弱いモンスターが多く、そこまで脅威となるような存在はいなかったのである。



 

・・・森の名前の由来だが、実はきちんとこの森にはあった。


 昔、この森にはエルフと呼ばれる種族が大勢暮らしていた。


 だが、ある時病が流行り、一人、また一人と彼らは命を落としていった。


 絶望が支配し、誰もが死を覚悟した時に奇跡は起きた。



 それは神の仕業であろうか。ある時森に清らかな風が流れ込み、雨が降り始めた。


 しかし、それはただの雨ではなかった。


 偶然山にかかって死に絶えていたエルフの一人が雨にさらされたのだが、その雨に降れただけで、なんと病が見る見るうちに治っていくではないか!!


 その事実が皆に伝わり、病にかかっていた家族や仲間たちにその雨をさらし、そして皆病が治っていった。


 そして、皆助かりエルフたちはその雨に感謝した。


 その奇跡から、エルフたちは感謝の意味を示すために当時の彼らの信仰の対象としていた神「エルーサー」からとって、その森の名前を「エルーサーの森」にしたのである。




・・・・それから長い年月が経ち、その話しを知っている者はいなくなった。


 いつしかエルフたちも住処を変えて、この森から離れたのだが、森の名前は記録に残って「エルーサーの森」として定着したのである。



 そして、当時のその雨については謎があったが、ただ一つ言えることは何か奇跡を起こすかのような成分が含まれていたのであろう。


 そのおかげか、この森では年中木の実も豊富であり、モンスターも凶暴なのがほとんどいない。




・・そして、またもや神のいたずらか、もしくはそうなるように運命づけられていたのであろうか。


 とあるモンスターの種子が風に乗って漂い、この森の土壌に定着した。


 その土壌は奇跡的にも当時の雨の水の成分が残っていたのであろうか?


 その種子は急速に成長し、やがて自立して活動を始めるのであった・・・・





「暴君の森」にも由来はある。けれども、まだ出せないんだよね。

しかし、この種子ってモンスターならば、何のモンスターのであろうか?

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