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入学式と入学審査その2

本日4話目

そろそろペースが落ちてくるけど、毎日投稿を目指すかな。

SIDEレイ


「・・・さてと、まずは筆記か」


 入学審査の順序としては、午前は筆記試験。午後は魔法の適正審査と魔力量審査をし、魔法がすでに扱える者ならそのまま魔法審査へと移行。そうでない場合はその日のうちにお開き。剣術も自己流でいいなら剣術審査という流れである。


 まあ剣術審査の部分は流石にまだまだ稚拙なので受けないとして、俺が受けるのは筆記、魔法の適正、魔力量、魔法、の4つだ。




 最初の筆記試験会場にて、レイは配られたテスト用紙を見た。


 うん、結構普通の紙と変わらない感じだけさぁ・・・・・書かれている問題ってやっぱ多いな。


 


 でも、5年前に国王様に色々全力を出せと言われていたし、全力で解いていきますか!!うん、面倒ごとがあっても全部国王様の方に丸投げだ!!






「流通している通貨の種類を答えよ」

・・・価値が小さいものからいくと、「小銅貨」、「銅貨」、「銀貨」、「小金貨」、「金貨」、「大金貨」・・・そして、最も価値が高いとされているのが「星金貨」だったな。


 銀貨の方になんで「小」とかが付かないのかは疑問があるけど、大人の事情ってやつか。


 貴族の中には金銭感覚がいないやつがいるだろうけど、俺はしっかりと学んでますよ。日本円に近い感覚があるけど、微妙に貨幣と紙幣とは違う部分にさえ注意すればいいからね。




「現ストラクト王国の国王の名前は?」

・・・たしか「ガウン・フォン・ストラクト」だっけ?うん、あやふやだけどこれであっているはずだ国王様と省略していたからって一応覚えては・・・いるつもり。




「ハゲの治療薬として生み出された『生える君』をめぐっての争い『第1次毛生え戦争』の結果はどうなった?」

・・・・そんな争いがあったのかよとツッコミを入れたくなる。どこの世界でもかみの毛に関する争いはあるんだなぁ。


 なお、正解は「全員禿げた上にその薬自体最初から存在しないただの噂で、争いはむなしいと理解して同盟が結ばれていった」だったかな。うん、最初から無の争いだったんだよ。



「モンスターについて、魔石は大体どこにある?」

・・・心臓部だったかな。心臓と言うわけではなく、心臓近くにあるのだとか。ハクロもアラクネと言うモンスターなのであるのだろうけど、位置的に考えたら・・・あの豊満な胸の下か。考えるのをやめておこう。



「魔石の利用方法を思いつくだけ書いてみろ」

・・・魔道具(マジックアイテム)の材料、起動用、燃料・・・そのほかも。


 結構な数の問題も、難なく俺は解いていった。


 結構簡単だったけど、ハクロだったらこれ満点が取れそうな気がする。計算問題は普通に10歳に合わせて足し算引き算掛け算割り算って感じだった。二次関数とかはまだなのか・・・。



 この時点で相当全力を出し過ぎたような気がする。

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SIDEハクロ



「・・・・えっと、ではそういうことがあるんですね」

「ぎゃおぅぎゅあぉう」

「へー、甘いものが嫌いなのに甘いものをですか」

「ぴー、ぴー」

「ええ!?まだその歳でおねしょをしているんですかあなたの主は!?」




「・・おい、あのアラクネの美人な・・・人?モンスターがさっきから他の使い魔たちと会話をしているような感じがするぞ」

「使い魔同士の会話を楽しんでいるんだろうけど、物凄い個人情報がダダ漏れしているな。おねしょとかをばらされた人がある意味可哀想だな」



・・・ハクロは試験会場には入れないので、使い魔預け所で他の使い魔たちと会話をしていた。


 使い魔を連れてきている魔物使いでもある人たちが少ないとはいえ、一応試験中はこの場所に預かってもらうようにとの指示があったのだ。


 使い魔であるモンスターの中には、主よりも頭がいい個体もいるのでずる防止のためである。


 ハクロは人の言葉を話せるが、モンスター同士で何かしらの意思疎通が可能らしく、他の使い魔たちと井戸端会議のように話している。


 それぞれが自身の仕える主人の話をしているが、身近で見ている分、プライベート内容ながなされていたのだが・・・・まあ、バレなきゃ犯罪じゃない。


 とはいえ、使い魔預け所担当の職員たちは、その会話の内容を聞き、こっそり笑ったりしているのであった。


「自分の使い魔が、一番自分の事を知っているだろうからな・・・ぷくすす」

「美人が見られるし、笑える話も聞けてここ担当で良かったよな・・・くっくっく」


 職員たちは今回この場所の担当であったことを心からよかったと思うのであった。


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SIDEレイ


 午後になり、魔法の適正審査が始まる。


 ・・・どういうふうに適正を調べるのかと言うと、魔道具(マジックアイテム)でそういうのがあるらしい。


 目の前の列の先頭に、何やらガラスの板の様なものを持って、それで出る色の種類によってわかるそうだ。


 魔法は主に炎、水、木、雷、土、聖、闇の7種類あり、それぞれに合った色が出てきてそれで判別をするようだけど・・・・。



「赤、青、黄・・・・炎と水と雷の適正あるな」

「いよっしゃぁぁぁぁあ!!」


「茶、黒・・・・土と闇の適正だ」

「微妙なところだなぁ・・」


「赤のみ・・・炎だけだ」

「うぉぉぉ!!1属性極めるだけだぁぁぁ!!」


 次々とそのような声が聞こえてきて思ったけど・・・1~3個の属性適正があることが普通なのか?




「次、レイ・フォン・アルスか」

「はい」

「この適正審査の魔道具(マジックアイテム)に触れるだけで適正が出るから、その色の変化をよく見るんだ」


 試験官と言うべきか、そんな人に言われたとおりにその魔道具(マジックアイテム)に手を触れた。



・・・浮かび上がってきたのは・・・・「赤」「青」「緑」「黄」「茶」「白」「黒」と、綺麗な7色がはっきりと出ていた。


「・・・全属性に適正があるだと・・・・・!?」

「全属性!?」


 その言葉に、他の試験官たちがざわめく。


 うん、自分でもわかっていたけどさ・・・全属性に適正があるのってやっぱり珍しい事の様であった。



 この時点で相当やらかしているような気がするけど、次の魔力審査もやらかした。




パリィィィン!!


「はぁっ!?測定値をオーバーしただと!?」


 魔力審査は水晶の様な魔道具(マジックアイテム)に触れることで、その内部に出る輝きから大体のが分かるようだけど・・・・砕け散るほどの量だった。


 試験官たちが驚き、目を見開いている。


 もっと許容量がある同種のもので測定されたけど、最大の物も砕け散りました。


 まあ、そんだけあったらそりゃ魔力切れとかになかなかならないわけだよ。長年の謎は解決できたけど、なんか釈然としない気持ちがある。



 そしてその魔力量の結果ってどうなるんだろうか?砕けたら測定できなくないか?







 そのあたりは後で話されるらしくて、最後の魔法審査のところに移った。


 ここまでの時点でとんでもない生徒だと主追われたのか、審査に来ている教職員の方々が多いんですが。



しかし・・・なんの魔法を使うべきか。もうこの際とことんふっきれたほうが良さそうだし・・・・あれでいいかな?


「『アクアボール』、『ファイヤボール』」


 まずは単純に初級クラスの魔法を発動させ・・・


「詠唱破棄だと!?」

「いやそれよりも二つの魔法を同時にか!?」

「それ以前にあの魔法自体質が違うんだが!?」


 ・・・詠唱破棄のところで驚かれるのはわかっていたけど、この魔法自体ちょっと前世の知識を生かして魔改造いたしました。


「アクアボール」は単純に水の量を通常の物よりも多くしただけだが、「ファイヤボール」は超高温の青白い火の玉と化している。


 そんでもって・・・併せて・・



じゅぼごごごごごごっご!!」


 二つの異なる魔法同士が無理やり混ぜ合わされる。


 互いに水が火を消そうと、火が水を蒸発させようとせめぎあい、膨大な量の水蒸気が発生してそれを束ねて一気に指向性を持たせて打ち出す。


「『蒸気大砲(スチームカノン)』」


ドガァァァァァァン!!と勢いよく蒸気が正面に発射されて、発射方向を吹き飛ばす。


 蒸気の圧力を利用した合成魔法でもあり、ぶっちゃけこの魔法ってハクロと遊んでいた時にお風呂って魔法で簡単にできないかなと思ってやった時の副産物なんだよね。


 蒸気舐めるなよ、SLとかって蒸気で動いているわけだし、それだけのパワーがあるからな。



・・・ただ、この魔法の欠点としては周囲の湿度がものすごく高くなって、その場にいた全員がびしょおと濡れた状態になったのであった。湿度100%だね。


 うん、加減微妙に間違えたかも。10メートルほどの地面がえぐれているうえに、ぼこぼこと煮立っているお湯であふれているしね。





 ・・・魔法をこのような形に合成して新たなことにするというのも驚かれるようなことらしいけど、とりあえず魔法審査を終えて、使い魔預り所へ向かって、ハクロを連れて寮の方へと帰るのであった。


 ここまでやらかせば多分面倒ごとも来なくなるだろう。力が強い相手にわざわざそんなことが分からずに挑む奴なんていないだろうしな・・・・多分。とんでもない阿呆や馬鹿がいないことを願うけど。

さてと、結果はどうなるのかな。

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