1-6
少しずつですがお話は進んでいます。
何か脱線ルートまっしぐらって感じですけど・・・・異界はどこ!
「あ、マスターお帰りなさい~」
「トモエさんおかえり~」
「おかえりなさい~」
ギルドへ帰還すると、結構な数の人が集まってました。
「ただいま~みんなどうだった?」
「まぁまぁですかね、ただ、フレとかから探りは結構きてますw」
「あ、こっちも来てますね、キュアリーさん紹介してほしいとかもあります」
「うちのギルドに加入したいってのも結構きてますねw目的は見え見えですがw」
「まぁ今は特に鍛冶職人は少ないからねぇ」
「あ、あと未確認ですけど、例のドワーフは垢停止させられたみたいです、うち以外でも色々問題起こしてたみたいですし」
あぅ、みんなの話題はあたし絡みのようです。
「ご迷惑おかけします::」
「あ、ぜんぜん問題ないです、逆に、なんか話題になっててちょっと楽しいw」
「ですね、ちょっとした優越感みたいな?www」
み、みなさんポジティブですね・・・あたしだったら結構煩わしくってINしなくなるかも・・・
「とりあえずドロップ清算しちゃおうか!」
トモエさんがドロップ品を画面に落とし始めます。それにならってみんなも画面にドロップ品を落とし始めました。あたしは、急いで所持品枠から先ほどの狩りで出たドロップ品を選んで外に出していきます。
「おぉ、結構あったね」
火炎石、火蜥蜴の鱗、尻尾など煉獄特有のドロップ、そして火竜の鱗、牙が出ると、周りからおぉ~~っといった声が聞こえてきました。
「すげ~~、マスターたちPTでBOSS狩ってきたんだ!」
周りから、凄いとか、PTで倒せるの?などといった意見が聞こえてきます。うん、普通PTでは狩りませんよね!異常ですよね!
「それじゃぁ欲しいのとってって、キュアちゃんは何が欲しい?」
「えっと、余り物で・・・・」
「だめだって、鎧はうちのギルドで貰っちゃうから、とりあえず火竜の鱗と牙はもってっちゃって。PTやFで狩りしてないから持ってないだろうし、うちらはまぁF組めばなんとかなるものだし」
みんなが同意してくれるので、ありがたく頂戴させていただきました。
(うわ~~久しぶりだなぁ、これで何か作れたかな?)
あたしが、レシピを考えていると
「さて、シローとカノちゃん、ダイス勝負しなさいw」
トモエさんがギルドの人にダイス勝負をさせるようです。
前に出てきたキャラを見ると シロー・シバウラ ヒューマン Lv32 剣士、カノン ヒューマン Lv30 盾 のお二人でした。ほむ、プレートを差し上げるのですねって納得しました。
システム案内で
シロー・シバウラ die 64/100
カノン die 82/100
が表示されました。
「ほい、カノンプレゼントです。ありがたく頂戴しなさい」
まりすさんがドラゴニウムプレートを出しました。
「えぇ~~~、すごいです!貰っちゃっていいのですか!?」
肯定の言葉に、カノンさんは嬉しそうに受け取り、さっそく装備しました。
ちなみに、1回装備してしまうと譲渡はできなくなります。
「おぉ~~CGかっこいいですね~」
「すっごい嬉しいです><」
「いいなぁ、die負けなければ・・・・くっ・・・」
などまたもや賑やかになります。
みんなの会話が一段楽したときトモエさんが聞きました。
「そういえば、キュアちゃんの塔はどうなった?」
「あ、それなんですけど・・・・なんか変?」
「だよね~運営何を考えてるのだか・・・」
(???、何が変なのでしょう?っていうか運営が関係してるの?)
「はじめまして、このギルド古参のダイブツって言います。ちょっと確認させていただきたいのですが、あそこってキュアリーさん所有のエリアなんですよね?」
ダイブツさんの問いかけに、あたしはちょっと不安になりながらも肯定しました。
「う~~ん、そうするとやっぱり変ですね」
ダイブツさん曰く、一応、ダイブツさん他数名が現在の状況の説明および対応を運営に依頼するメールを出したらしいのです。簡単に言うと、あそこは個人所有の場所で、ダンジョンなどではありません、などをはっきり言ってほしいなど。そしたら、運営側から公式HPに発表があったらしいのですが、その内容が変なんですって・・・・
「キュアリーさん、とりあえず公式で確認してみて」
言われるままに、急いで公式HPを確認にいきます。
◆◆◆
【コルトの森への立ち入り不可、その先の塔について】
日頃は、弊社運営の「異界の扉」をご利用ありがとうございます。
この度、コルトの森立入り不可及びその先の塔においてのお問い合わせを多数のユーザー様よりいただいております。
現在、異界の扉運営グループにおいて新しい試みを行っており、その一環として上記処置を行っております。
詳細については後日公式HP上にてご報告をさせていただきます。
ユーザーの皆様には更に楽しく遊んで頂けるよう、今後も改善をさせていただきます。
今後とも、異界の扉をよろしくお願いいたします。
◆◆◆
(えっと・・・・・これなぁに?どういう事???)
あたしは、HPの発表を読んで訳がわかりません。
(あたしの塔がなぁに?新しい試み???どういう事???)
疑問が一切解明されないまま、とりあえず再度INしました。
「公式見てきました~えっと・・・どういう事かよくわかりません・・・・;;」
「だよね~キュアちゃんの塔になんで運営がからむの?」
ですよね、あたしも全然わかりません。
「ちょっと確認したいのですが、キュアリーさんの所持エリアって塔のみです?それともその周辺?それとも、ありえないと思いますがコルトの森全体ですか?」
「あ、塔と塔から20歩?くらいの範囲です。コルトの森全体はありえないですよ?」
まりすさんの問いかけに、答えたところで、あたしも変な事に気がつきました。
「あれ?そうするとおかしいな!今立入り出来ないのってコルトの森全部だよな?」
「ですねぇ、あと、みんなも気がついてないようなのですが、そもそも街以外で所有地があるって言うのも変なのですがねw少なくともわたしは初めて聞きましたよw」
まりすさんの発言にあたしはびっくりしました!
(え?街以外だと土地所有できないの?だって、あそこに居を構えて3年近く経つんですけど・・・)
あたしの混乱をよそに現状の確認作業が続いています。
「一応、コルトの森全体が立ち入り出来ないのは確認しました。サイトー達が実際に試してるので間違いないですね」
「う~~~ん、とりあえずキュアちゃん、本人として運営に確認してみて」
あたしは素直に運営への状況確認のメッセージを出しました。
◆◆◆
えっと、キュアリーというキャラで遊んでます天野 清音といいます。
現在、公式HP上でわたしが所有してます塔についての発表が行われたため、状況が解らないので教えていただけませんでしょうか?
よろしくお願いいたします。
◆◆◆
「とりあえず送った~~」
「ふむ、あとはとりあえず回答待ちという所ですね」
「だね~~~、まぁキュアちゃんのコンビネーションも確認できたしって!!!そういえばキュアちゃん!!!」
ビックリマークいっぱいのトモエさんに何でしょう?って感じです。
「さっきの最後の戦闘で、キュアちゃん何か変なスキル使ってなかった?」
「あ、エンジェルリングの事ですか?」
「あ、それそれ!聞いたことないよ!」
「えっと、個人用防御スキルです。ただ、多分ユニークスキルだと思います。」
ユニークスキルっていうのは簡単に言うとレアスキルの事です。獲得条件が通常だとスキル熟練度に応じて派生して発生するのに対して、ユニークスキルは様々な条件で突然発生するものです。あたしのは森の隠者を獲得したときに発生しました。
あたしの説明を聞くと、トモエさんは残念そうなでした。
「ユニークかぁ、まぁそうじゃないかなぁって思ってはいたんだけどw」
「だな、あれは卑怯すぎるな、壁役いらんじゃんw」
「だね~思いっきりキュアリーさんを壁にしてましたw」
あ、やっぱり壁にしてたんだ!エリィさんの発言にさっきの戦闘を思い出します。
「まぁ称号と同じくまだwikiには出てないな。これは・・・・大会楽しみだねぇw」
「ですね、これ温存して、決勝あたりで披露できれば間違いなく勝てますよw普通回復1番目か2番目に何とかしようとしますから。その回復を倒すのにマゴマゴしてる間にwww」
まりすさん・・・・黒いです・・・・
ギルドの他のメンバーさんとも交流を楽しんでいると、突然画面に赤い文字がはいりました。
「こちらはゲームマスター(GM)をしていますバハムートと言います。キュアリーさんですか?」
「あ、はいキュアリーです」
「今、お時間はよろしいでしょうか?」
「あ、友人のギルドで会話してるだけなので大丈夫ですけど?」
「ありがとうございます。」
突然、画面にドラゴンが現れました。
うわ、なんだ!などとみんなが騒いでるとそのドラゴンが器用に会釈をします。
「GMをしておりますバハムートです。推定淑女ギルドの方々も関係者と思い、こちらに来させていただきました。少々お時間をいただきますね。」
GMさんの登場でみんなびっくりしています。そりゃぁ突然ドラゴンですから、でも・・・会釈とかって無駄にCG凝ってるね・・・ある意味凄いです・・・
魔法とか装備とか、名前を考えるのが大変です><
みんなで共有で使える魔法とか欲しいですw
誤字訂正しました~