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3-14:エルフの森から出発

サブタイトルに相変わらず悩みます・・・・


気がつけば、書き始めてから1ヶ月が過ぎました・・・・なんか1ヶ月も書いてるなんて想像してなかったです・・・

あたしがユーナさんと街での買い物を終わらせてアルルさんの家に帰ると、そこには出発の準備を終わらせたコジロウさんが立っていました。


「あ、おはようございます」


「よう、買い物に行ってたんだって?」


「はい、これからコルトの森に向かうので、一応食べ物とか買っておかないとって思って」


「う~~~ん、コルトの森かぁ、マジで行くのか?なんかキュアリーさん見てると大丈夫か?って不安になっちまうんだよな」


コジロウさんは心配そうにあたしを見ました。


「はい、行くって決めましたから、それにあたしだってそれなりに強いはずだから大丈夫です、伊達にずっと一人でコルトの森に篭ってた訳じゃないですよ」


あたしが笑いながらそういうと、コジロウさんは苦笑しながら謝罪してくれました。


「まぁそれでも充分に気をつけてな、特にこっちでは油断するなよ、躊躇ったら死ぬ、油断したら死ぬ、それくらいの気持ちでいないと一人じゃ危険だ」


「はい、ありがとうございます」


あたし達が話をしていると、家の中からみんながぞろぞろ出てきました。


「あ、キュアちゃん、気をつけてね、何かあったら王都にくるんだよ?」


「そうです、いつでもあたし達を頼ってくださいね」


トモエさんや、エリィさんがそう言ってくれました。そして、二人の後ろにサラちゃんとルカちゃんがいます。


「サラちゃん、ルカちゃん、気をつけてね。そして、ごめんね、最後まで面倒を見ることができなくて」


「あ、キュアリー様こちらこそ、ルカを治していただいたのに・・・・」


「そんなことないよ、それに、トモエさん達なら安心して二人を頼めるから」


「ありがとうございます・・・」


なんか湿っぽくなりそうだったので、あたしは一際明るい声でルカちゃんに声を掛けました。


「あ、そうだ!ルカちゃんはかわいい熊さんは好きかな?」


「うん、好き!」


大きな声でルカちゃんが返事をしてくれます。


(う~~~、可愛いな~~~)


あたしは、所持品の中にあった体長1メートルくらいの大きな熊のヌイグルミを取り出してルカちゃんに渡してあげました。


「うわ~~~かわいい!ありがと~~~」


満面の笑みで喜ぶルカちゃんにあたしも思わずつられて笑みがこぼれます。


「それ、おねえちゃんが作ったヌイグルミなんだよ、ルカちゃんがどうしても助けて欲しい事があったら、そのクマさんにお願いするのよ、クマさんがきっと守ってくれるからね」


「うん!」


そう答えると、ルカちゃんは大事そうにそのクマのヌイグルミを抱きしめました。


「ちょっと邪魔になるかもだけど、きっとルカちゃんを守ってくれるからね。サラちゃんも忘れないでね?何かあって回りに誰もいないとき、助けが欲しいときはクマさんにお願いするのよ」


あたしは笑いながらも真剣な目でサラちゃんに伝えました。


「う~~~ん、キュアちゃん、そのヌイグルミ見てもいい?」


あたしの言葉を聞いていたトモエさんがちょっと不思議な顔をしてあたしに聞きました。


「あ、いいですよ、でもルカちゃんの承諾を受けてからにしてくださいね」


あたしの言葉に、なお更怪訝な顔をしながら、トモエさんはルカちゃんからヌイグルミを借りました。

そして、吹き出しました。


「キュアちゃん!何って物を・・・・」


周りの人たちもそれぞれヌイグルミを覗き込みます。


「げ!これ守護者ガーディアンじゃないか!」


「うん、前に何体か作ったのを1個持ってたの。ヌイグルミのガーディアンってなんかファンタジーって感じするでしょ?ヌイグルミに守られたお家って楽しそうで作ってみたんです。1体しかもってなかったからルカちゃんを所有者登録しといたんだけど、もともとヌイグルミだからあんまり強くないですけどね」


「えっと・・・強くないっていうけど、どれくらいの強さなの?」


「う~~んと・・・コルトの森にいたキングベアさんくらい?」


あたしの言葉にみんな溜息をつきます。


「・・・・・上級狩場のMOBクラスですか・・・・」


デュランさんが溜息まじりに呟きます。


「でも、せめてそれくらいでないと意味無いですよね?一応ガーディアンなんだし?」


「うん、まぁ否定はしないけど・・・・」


「誰かここの冒険者の強さの平均教えたほうがよくないか?」


「いや、まぁ今更じゃないです?」


なんかみんながまたゴニョゴニョ話しています。


「キュアリーちゃん、これってMPなくても使えるの?」


いつの間にか遙さんが興味津々でヌイグルミを見ていました。


「あ、はい、ただ、ヌイグルミの中に精霊石をいれてあるので、その精霊石に込められた魔力分しか動かないです、その子だと15分くらいかな?一応精霊石に細工をしてあるのでほっといたら自然に魔力が溜まりますけど、どれくらい時間が掛かるかは不明です」


「むぅぅ、精霊石を大きくすれば稼動時間も延びそうね・・・・ねぇ、あたしにも今度1体作ってくれない?材料は言ってくれれば集めるから」


「う~~んと・・・・いつってお約束できないのですけど・・・・」


「あ、うん、それはいいよ~今度は今度で」


遙さんはそう言うと、ヌイグルミをルカちゃんに返しました。ちょっと取られそうに思ったのかルカちゃんは大事そうにしっかりと抱きしめます。その姿はすっごい微笑ましいです。


「さて、そろそろこっちは出発するわ、キュアちゃん本当に気をつけてね、何かあったらすぐ知らせてね」


「うん、あたしらも行くかな。残念だけどコルトの森とは逆方向になっちゃうからここでお別れだね。また一緒に遊ぼうね~」


遙さんに続いて、トモエさんも出発するみたいです。エリィさんがサラちゃん達を馬車に乗せます。


「みなさんありがとうございました」


あたしはみんなに手を振りました。


「またね~~」


「またどこかで!」


それぞれみんなと挨拶を交わした所で馬車は出発していきました。


「ふむ、旅立ったか」


「ですね~何かと賑やかな人達でしたね」


突然、後ろから声が聞こえてあたしはびっくりして振り返ると、そこにアルルさんとユーナさんがいました。


「あ、アルルさん、ユーナさんどこに居たんですか?みんな行っちゃいましたけど」


「私は長老を呼びに行ってたんですけどね、まぁ挨拶出来なかったのはそれはそれで」


「うむ、あの者達の事だ、気にもしないだろう。キュアリーさんも行かれるのかな?」


「あ、はい。これからコルトの森に向かいます」


「ふむ、歩きでここから向かうとなると2週間くらいはかかるぞ?馬に乗れるなら馬を貸すぞ?」


「あ、大丈夫です。借りても返しにこれるかわかんないですし、あと、転移する時に馬は邪魔になっちゃいますから。流石に置き去りにはできませんし」


「まぁそれもそうか。ならば気をつけて行かれるが良い、いずれまた何処かで会うだろう」


「ぜひまたこの街に来てくださいね」


「はい、必ず!」


あたしは、二人にそう告げると、村の門から出てみんなとは逆の東の方へと歩き始めました。

ふと、後ろを振り返るとユーナさんが手を振ってくれます。あたしは、手を振り替えして速度増加魔法Ⅱを唱えました。


(うわ~~足が勝手に動くわ、この魔法・・・)


まるで駆け足のような速度で、あたしは移動を始めました。


(でも、これって気をつけないと何かにぶつかるよね・・・・)

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