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次から、本格的に異世界のお話が始まります。


ヘッドギアを被って、起動スイッチを入れると、最初は青い画面がうつりました。


「映像出た?その映像をずっと見ててね?それで少しずつダイブが始まるから。」


お姉さんの声が聞こえて、青い画面を見つめていると画面に大きく魔方陣のようなものが浮かび上がりました。


うわ~~~雰囲気あるなぁ・・・・


あたしがそのまま画面を見つめていると少しずつ、少しずつ、体がふわふわと浮き上がったような、それでいて沈んでいくような、不思議な感覚がします。


あれ?でも、眠くならないよね?眠くなるのじゃないのかな?


あたしは、初めてのダイブに緊張して、その為にダイブ出来ていないのかな?ダイブ失敗ってあるのかな?っとついいつもの様に考えすぎちゃいます。


あぅ、これだと余計にまずいような?リラックスしないとだよね?・・・たぶん・・・


すると、突然目の前が真っ白になりました。


え?え?何がおきてるの?


あたしはびっくりして周りを見回します。すると、そこは何もない、ただ真っ白の世界でした。


あ、ダイブできたのかな?


あたしは、不安半分で自分の手を見ようとします、でも・・・何も見えません。自分の体すら見ることの出来ない、ただ真っ白の世界でした。


ど、どうしよう・・・これ、おかしいよね?ぜったいおかしいよね?


不安いっぱいなあたしにどこからか声が聞こえてきました。


”MMORPG 異界の扉 キャラクターネーム 「キュアリー」 プレイヤー「天野 清音」” 

”システムパラメータ確認中・・・・・確認終了・・・・”

”パーソナルパラメータ確認中・・・・確認終了・・・・”

”称号「森の隠者」、「栄光の勝利者」、「神聖なる調停」 称号ボーナス適用 ”


最終確認エリア:ラルク村 


転送開始・・・・


あ、まだログインしてなかったんだ・・・・・


あたしはほっとしました。でも・・・・


”転送者 天野 清音 データコンバート開始、キュアリー・アギオ・アルモニア移行終了”

”転送者 天野 清音 の完全なる移行にともない、転移ユニットの消去実行”


えっと・・・・転送ユニットの消去?問題ないよね?っていうか名前がかわってる?

アルモニアってなんかアンモニアみたいで嫌だなぁ、変更効かないのかなぁ?


あたしは疑問に感じながらもメッセージを聞いているよりありませんでした。


◆◆◆


突然、周りの景色に色が入りました。そして、あたしは両足をしっかりと踏みしめて立っています。でも、さっきまでベットに寝てて、次には真っ白な空間、で、突然の直立状態にあたしは思わずよろけてしゃがみこんでしまいました。

全体的にまだ、平衡感覚が麻痺しているような状態で、目の前の視界がグルグルと回っています。

ちょっと貧血のような感覚にもにています。


き、気持ち悪い・・・・かも?これがダイブ酔いかな?


VRに慣れていないと、感覚が上手く伝わらないで転んだり、それこそ手足すらまともに動かせなかったりするそうです。でも、時間が経過すると直るそうなので、あたしはしゃがみこんだままじっとしています。


少しずつ眩暈が治って、あたしは改めて周りを見回しました。


うわ~~~すっごいリアルだ!現実とほんとに変わらないよ!


机に触ったり、その机の上にあるコップを持ってみたりして、あまりにリアルな感触にあたしは驚きました。そして、今自分がいるところが、どっかで見た場所である事に気がつきました。


あ、ここってあたしの家にそっくりなんだ!


そこはかつての塔の家に、そして新しく移転したラルク村の家の中にそっくりでした。


最終確認エリアでラルク村って言ってたし、自分の家からスタートなのかな?


あたしは、急いでシステム画面を呼び出しました。


装備は・・・鏡でも見ないと全体わかんないけど、一応フル装備になってるね、あとは・・・


アイテムウインドを開いて所持品を確認、スキルも確認、そして、ステータスも確認・・・って・・・


え~~~なにこのステータス!


HP  表示不可

MP  表示不可

STR 表示不可

VIT 表示不可

DEX 表示不可

AGI 表示不可

INT 表示不可

LUK 表示不可


すべて表示不可って・・・どういう事?バグ?


その後、とりあえずスキル確認を再度行って、スキルは問題なく表示される事を確認して、何か試しに魔法を使ってみる事にしました。


えっと、家の中だし、無難なところで・・・・


手のひらを上に向けて、その上に光が現れるイメージをしながら魔法を唱えてみる。


「光よ(ライト)!」


すると、小さな丸い光の玉が現れました。明るさは、40Wの白色電球くらい?

でも、とりあえず魔法が発動する事に安心しました。


あ・・・、そういえば大事な事を忘れてた!


あたしは慌ててシステム画面を出して、ログアウトボタンを探しました。


えっ?・・・・・ない・・・・うそ・・・・・まじめにない!!!!


あたしは、呆然とシステム画面を眺めました。ダイブする前に、説明書で何度も何度も確認したログアウトボタンが・・・いくら探してもありませんでした。


どういう事?なんでログアウトボタンがないの?


あたしは、混乱しながらも、次にGM通報ボタンを探します。でも、それもありませんでした。

更には、フレンド登録画面や、エリアチャットや囁きすらありません。


どうすればいいの・・・・


あたしは、ただ呆然と佇む事しかできませんでした。

もうちょっと主人公に異世界へ来たことを知らせるか、最後まで悩んだのですけど、結局主人公はまだ異世界に来たことに気がつかないでお話は始まります。


次回からが、のんびり異世界生活に突撃・・・・するといいなぁ・・・

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