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第9話「十字星に花束を」

                  ◌






 荒れた砂の道を、一人歩く者がいる。





 水筒を撫で、しかし今はそれが不要だと思い、かけた手を戻す。


 だが脚に疲れが溜まっていることに気が付くと、水分の要不要が勘違いだと考え、近くに見つけた平らな岩に腰を掛けた。

 





「……今日は、見えないな」






 あれからどれぐらい経っただろう。

 少女サザン・エア・クロウはふと夜空を見上げる。







 いつもと変わらぬようでぽっかりと穴が開いたような夜空は、不思議な寂しさを魅せている。



 目的地は遠い。小休止を止めた彼女は歩き続けた。








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