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謁見

 山岡君が返答したせいで私も同意したものとみなされたらしく、国王様に謁見することになった。

 歩きながらちょっと気になることがあるのでサモンさんに確認してみる。


「えっと、サモン・リードさんでいいんですよね、少し聞きたいことがあるんですけどいいですか?」


「はい、大丈夫ですよ。あとサモンで結構です」


「国王様に謁見するって言われましたけど、私たちはこの国の礼儀などを知らないですが大丈夫ですか?」


 いきなり国王に切れられて殺されたらたまらないので重要な確認事項だ。


「そうですね、国王様も寛容な方ですので大丈夫だと思いますよ」


 うん、「思います」って返答が実に怖いね

 それからしばらく歩くと横に兵士さんが立っている大き目な扉が見えてきた。


「あの扉の先に国王陛下がいらっしゃいます。私の後ろについて来てくださいね」


 姫様がそう言った後に兵士さんに目配せすると扉を開けてくれたので姫様の後に続いて入った。


「おースゲッ」


 山岡君も小さくつぶやいているが私も同意見だよ

 入ったら「王座の間」って感じの広い空間だった。

 奥の高めの位置にある椅子に王様が座ってて左に大臣っぽい人も控えてるしね。

 姫様が歩いていき王様にある程度近づいたら止まったので私たちもその後ろで止まった。


「此度に召喚されました勇者様と聖女様をお連れしました」


「ご苦労、私がガーディアス王国国王のヘルガルド・アス・ガーデイアスである。

 勇者殿たちの名前を聞いてもいいかな?」


 流石国王様って感じ、話しかけてくるだけでなんか圧がすごいね。


「私はユウキ・ヤマオカと言います」


「私はユイナ・シノカミと言います」


 山岡君は名前を言うだけでも声が震えていた。

 私ももちろん震えている。


「ユウキ殿とユイナ殿だな、魔王封印の任務を引き受けてくれると聞いたが相違ないか?」


 国王様の問いかけに私と山岡君が同時に答える。


「はい!」


「いいえ」


 私の返答で空気がざわつく。

 隣の山岡君もびっくりした顔でこっちを見てるね。


「どうゆうことだ、魔王封印に同意したと聞いているが?」


「確かに隣の山岡君は同意の返事をしたと思うけど、私は返事をしていませんが?」


 国王様が視線で姫様とサモンさん向けると二人がうなずいている。


「ではどうゆうことかな?」


「そうですね、理由はいくつかありますけど、そもそも私に戦う力なんてありませんよ。

 魔物とか魔族に会ったら速攻で殺されると思いますしね。」


 私の返答に国王様が納得気味にうなずいた。


「なんだ、そうゆうことか。これから説明させてもらおう思っていたが流石に私たちもいきなり送り出すようなことはせんよ。説明を頼む。」


 国王様そう言うと隣の大臣っぽい人が一歩前に出てきた。


「私はサイモン・リードと申します。この国の宰相とそこにいるサモンの父親をやらせてもらってるものだよ」


 多分私たちの緊張を解くためと思うが、宰相様はすごく優しそうに自己紹介をしてくれた。


「では説明させて頂きますね」


 宰相様の説明はすごく簡潔でわかりやすかった。

 ・勇者と聖女はこの世界に来た段階で剣や魔法の才能をもらっている

 ・それぞれの適性を見極めてからしばらく城で訓練をしてからの旅立ちになる

 ・旅立つ時も城から腕利きの護衛が付く


「理解してもらえましたかな?」


「なんとか理解はしました」


 宰相に答えるがなんとなく腑に落ちない気がした。


「では魔王封印に同意してもらえるかな?」


元の世界に帰るためには仕方ないと答えようとした時、バンッと入ってきた扉が突然開いた。


「なんだ!」


国王様が叫ぶと開いた扉から大きい鳥が飛び込んできて私たちの上辺りで滞空した。


「国王、その二人は俺が預かる。こちらに向かわせろ」


でかい鳥がしゃべった!


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