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ガルディシア帝国の興亡  作者: 酒精四十度
【第一章 ガルディシアと日本の接触編】
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1_38.情報の裏取り

羽田空港 羽田発稚内行きチャーター便 4月17日午前10時~


二階堂引きいるガルディシア一行のバスは、羽田空港に午前8時半に到着した。出発は午前10時を予定しており、二階堂は官房機密費より100万円程預かっていた。彼らの土産代として使ってよし、との事で、空港内の免税店へ彼らを案内した。そこから1時間程はともかくありとあらゆる店

のレジで二階堂は引っ張りだこだった。


大量の荷物を抱えてガルディシア一行は稚内行きの飛行機に乗り込んで行き、そして定刻通りに稚内へと飛び去った。一行へは二階堂のみ同行し、轟と高田はそのまま一旦危機管理センターへと向かった。


ちょうどその頃、厚木基地から千歳空港にP1哨戒機が到着し、補給を済ませて、そのまま東北東に飛び去った。


--

北ロドリア海北方 午前11時~


「警報!警報!西南西方向より何かが飛んできます!!」


艦隊旗艦アレンドルフの見張り台から当直の水兵が叫んだ。


「何かとは何だ!!正確に報告せよ!!」


グラーフェン中佐はイライラしながら叫んだ。こんな洋上で飛ぶのは鳥位なもんだ。それを何かが、とか不正確極まりない。


「鳥ではありません!!かなり大型の飛行する何かが接近中!」


…かなり大型の飛行するなにか?なんだそりゃ。グラーフェンは艦橋で双眼鏡を手に目を凝らした。


「あの大型の飛行する何かですが、先日嵐の海で発生した音と似たような音を発しています!こちらに真っすぐに近づいてくる模様!!飛行する何かは急速に接近中、とても速いです!!」


飛行する何か…あれか。ヴォートランの新兵器、飛行機械か!?しかしあれは未だ実用化されてはいない筈。そもそも、あれは飛行船よりも多少早い程度の速度の筈だ。今、飛び去っていった物は淡い水色の飛行体後方に、赤い丸が書かれていた。確実に人工物だろう。一体どこの何なのだ…???轟音を轟かせて、飛行する何かは飛び去っていった。


グラーフェン中佐はあれから起きた事象を整理した。まず、衝撃波が来た件からだ。


衝撃波調査の為、ゾルダー中佐を派遣した。ゾルダーが去った後に、嵐が突然消えた。嵐が消えた後に、嵐のあった方向から飛行体がやって来た。


…嵐の中に何かが居た。恐らく人工的に纏った嵐だったのろう。それがゾルダー中佐と接触した後に、嵐を解除した。嵐を解除した後に、嵐に居た何者かがそこから飛行体が、我らの艦隊を見に来た。


…という事か?

何者かが嵐を人工的に起こしていた?


馬鹿馬鹿しいが…別々の出来事であるなら辻褄が合わない。しかもそれならゾルダーが何者かと既に接触した結果を意味している。艦隊の場所をピンポイントで当てる、とか漏洩以外の何物でも無い。しかし、あの飛行体は迷いなく我ら艦隊の上にやって来た。これは一体なにが起きている??


--

北ロドリア海北方域 P-1哨戒機 午前11時~


厚木のP1は予定の位置に到達しつつあった。


「前方にガルディシア艦隊と思われるものを視認。」


「190度、8nt。」


「現在、艦隊左舷をアビーム(正横通過)する。」


「アビーム、スタンバイ(正横通過)」


「マーク、アビーム。(今、正面通過)」


「機長、全部撮れました?」


「撮れた。このまま上昇して全景取るぞ」


「了解」


「現場の天候、風は050度15ノット、視界20km、雲は2CU(雲量2)、030(雲高3000ft)、波1(さざ波)、うねり1(弱い)、うねりの方向ノースtoサウス…現在飛行高度1,000ftまで上昇中1,500ftでレベルオフし、全景撮影を実施する。全景取ったら一旦戻る。」


全ての写真撮影を終了し、P1は帰投した。基地に戻り、各種情報を官邸に報告した。官邸では、軍事専門委員会を招集し、画像に映っていた戦力群の判定を開始した。

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