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ガルディシア帝国の興亡  作者: 酒精四十度
【第一章 ガルディシアと日本の接触編】
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1_23.第二次 骨の塔 攻撃作戦(上)

危機管理センター 2025年4月16日 午前2時


総理が呼びつけた航空幕僚長は、真夜中であるにも関わらず直ぐに内容を確認の上、作戦案を提出してきた。


「総理、大変お待たせ致しました。航空自衛隊による攻撃プランですが、以下の作戦で行います。

 まず第一波は、築城の第8航空団 第6、第8飛行隊が行います。0330に築城離陸、0500に敵目標上空5000ftで待機、攻撃指示と共に順次爆撃を行います。爆撃終了後は、第一波攻撃隊は一番近い百里基地に補給に戻ります。目標が第二波で破壊出来なかった場合に備えて、補給が済み次第発進し、次の第三波攻撃を行います。

 

 第二波は、百里と松島の部隊による共同作戦とします。百里からは第7航空団第3飛行隊、松島からは第4航空団第21飛行隊が第二波攻撃を担当し、0500に佐渡島上空で集結します。第一波攻撃から15分程遅れて攻撃を予定しますが、第一波攻撃の状況及び攻撃成果確認の上で行います。爆撃終了後は第一波と同様に百里に戻り、次に備えて第四波攻撃の準備に入ります。

 

 各攻撃隊の目標への攻撃方法は、JDAM(500lb)とGCS-1付の500ポンド爆弾(Mk.82)で行います。

現在、百里基地に当該弾薬の集積中です。」


「分かった。これでいけるか?それと、恐らく敵からの反撃は無いとは思うが…くれぐれも事故の無いように気を付けてくれ。」


「承知しております。海自の攻撃結果を見る限り、威力は500lb×24発程度ですから…単純に考えて、これからの航空攻撃は500lb×4発×攻撃機数となりますから、第一波だけでも艦船攻撃時と比較して、投射する鉄量は6倍以上となります。恐らくこれで目標は消滅するでしょう。」


「だといいが…ともあれ頼む。」


航空自衛隊による、第二次骨の塔攻撃作戦が始まった。


--

中央ロドリア海 洋上 午前4時


中央ロドリア海は、300年ぶりのべた凪だった。

その洋上をふわふわと球状の泡の様な物が移動していた。


…ん…ここは…?

ああっ、浮いてる??なんで?海の上??

ミヨばぁ!…良かった、居た…

って、これ何?一体なに??


アイナは、目を覚ました。辺りを見渡した途端、パニックに陥った。今、自分は宙に浮いているのである。球状の大きな泡のような中に、ミヨばぁと共に居た。


『む、若い人間の娘よ、気が付いたらしいな。誠に重畳な事に、どうやら汝も死なぬ人間のようだ。汝は其処な老婆と共にこれから我に仕えるのだ。誠に重要な作業がある故に。』


不死の王は直接頭に念話でアイナに話しかけた。


「わわわ、何、何、黒い塊喋った!やばい、やば過ぎる!」


『汝は、老婆と似た反応を示すようだ。それとも汝の国の人間は皆そういう物なのか?』


「え、これちょっと、直接頭に聞こえてる!!えーーー、わたしの考えている事筒抜け?それ超やばいんですけど!!」


『…姦しい。少々静まれ。』


「ていうか、あんた誰?何系?バケモノ系?」


『我はドゥルグルの偉大なる不死の大魔導士也。』


「ど…どるぐる?魔動詞?ごめん、ちょっと覚えらんない。これからあんたの事黒いから、黒ちゃんて呼ぶわ。で、黒ちゃん、私とミヨばぁちゃんをどうするつもり?」


『く…黒ちゃん…だと?…まぁよい。これから汝らは我と共にとある島に向かう。その島には塔が立っておる。その塔で作業を行うのだ。誠に重要で、誠に大切な作業である。汝らがこの作業を完遂した暁には、汝らへの褒美として元の世界に戻そう。』


不死の王は、そもそも思い違いをしていた。彼女等はここが異世界であるという事を知らない。

それを知っているのは政府の一部だけなのである。が故に、この台詞に交渉の価値は無い。


「褒美が元の世界ってどういう事?島に戻すって事?そもそも勝手に拉致っておいて、しょぼい褒美で釣るとか。あり得無さすぎで、ごめんなさいしていいですか?」


『汝らの了解は必要としない。無ければ汝らは死ぬだけだ。』


「黒ちゃん、本当無理だから!理解して!!」


不死の王は余りにも理解不可能と面倒臭さに、そのまま無視をして骨の塔に向かった。

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