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ガルディシア帝国の興亡  作者: 酒精四十度
【第二章 ガルディシア発展編】
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2_40.久しぶりの再会

「タカダさん、何時までここに隠れていれば??」


「そうですね…。今援軍が来ますので、今暫くお待ちください。あ、来たみたいですよ。ちょっと失礼。」


高田はパッドを取り出し、画面を見つめインカムで話し始めた。


『到着しましたか。ご苦労様です。00の選択は脱出、非殺傷。お客さんは6名。西側正面に3名、東、南、北に各1名。正面は01で歓迎予定、他3方向を制圧頼む。』


「さて、それでは正面を何とかしますか。」


「え、なんで数が?どういう事ですか?」


ゾルダーの質問に高田は伏せた身体を少し捩ってモニターを見せた。モニターの中には上空から見た通信所の映像があった、そして、通信所の周辺の赤色で表示した光点が6つ、緑色で表示した表示した光点が5つ、屋内に2つが表示されている。


「これは一体…?」


「今、上空にグローバルホークが飛んでここのモニターをしています。赤い点が敵、緑の点が味方です。我々はここの2つの点。それでですね、この入り口に来る赤い点3つをこれから何とかします。」


「何とか、って…?」


「全員殺傷なら話は簡単なんですけどね。逃げる事が前提なので、色々小細工しないとならないんですよ。ざっくり言うと、正面の敵をこちらで引き付ける間に、正面以外を無力化、その上で正面の敵の背後から攻撃、正面の敵を下がらせます。その隙に、我々はこの建物から撤退します。その際、敵の正体の確認も行いますね。」


ゾルダーは、まずモニターの画像が信じられなかった。

今、彼我の位置が色分けされて表示されている。これは一体どのようにしているのだ?敵と味方の判定方法は一体なんなのだ?そして真夜中なのに建物やら何やらがくっきりと表示されている。彼らが何の気無しに使用している、この技術の恐ろしい事よ…


「お、三方向クリアしたようです。あとは正面からのお客さんだけですね。正面のお客さんも異常に気が付いたかな。こっちに近寄ってきませんね。」


モニターの映像では、緑の光点が建物正面を包囲するように集まり始め正面の赤い光点はゆっくりと下がり始めた。高田はサプレッサーを取り出して装着を始める。


『各員、退路は断つな。そのまま逃がせ。その上で客の確認後、00と01は脱出する。』


「それでは、正面のお客さんをちょっと撃ってきます。このモニターでも見ていて下さい。」


ゾルダーは手に渡されたモニターを見た。

状況は、赤い光点3つが緑の光点に包囲されつつある。部屋の中から高田が撃ち、バスッバスッと銃からは気の抜けた音がする。と、正面から銃撃を受けた認識をしたか、赤い点が囲まれていない方向に向かって移動し始めた。


「包囲も解けた様ですし、ここから移動しますか。その前にお客様はどちらからいらしたのか確認しましょうか。」


建物に出た二人は外に出て自分達の援軍を見た。

そこには、全身黒尽くめで頭には黒い目出し帽を被った男達が日本の武器を装備して集合しており、足元には気を失った3人の男が居た。高田が、黒尽くめの男たちに声を掛けた。


「いやー助かりましたよ。中々様になってきましたね。」


「何を仰いますか、タカダさん。周辺に敵はおりません。逃げた三人の先は王城の方ですね。それでは我々は撤収しますが、何人か残しますか?」


「いや、人数が多いと動きづらい。ここで撤収で良いよ。何かあったら連絡する。」


「了解です、それでは撤収します。」


ん、聞いた事あるぞ、この声…まさか!!

いや、だが…駆逐艦マルモラは爆沈した筈だ。タカダと話していた男がこちらに向き直る。


「ご無沙汰しております、ゾルダー中佐殿。おっと今は少将でしたな。これは失礼。」


そういって目出し帽を取ったのは、エンメルス曹長だった。


「おまえは、エンメルス!!生きて??ど、どうして!??」


「今はニッポン政府に雇われているんですよ。公式には我々は死んだ事になっていますがね。」


そういってエンメルスはニヤリと笑った。

タカダは転がっている三人を確認し始めた。

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