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仁王像は逃げる

作者: 岩崎めぐ

こないだ見た夢の話

わたしは境内の隅にいた 古ぼけた神社だった しかし空を見ると なぜかスロットマシーンのリールがぐるぐる回転していた 中央のリールはない こういう夢はわたしの経験上あまりいいことはない たいてい激しい炸裂音がリーチの度に耳をつんざくのだった

リールはぐるぐる回っている あまり見たくはない夢のつづきをわたしはじっとこらえ眺めていた するととうとうリーチがかかる わたしはいつの間に境内の脇を通る電車に乗っている ゆっくり走り始める電車の中で リーチのかかった反対側の空に中央のリールの7が揃うのを見届けたと同時に 朽ちた仁王像の後ろ側を見た

あー7が揃った だけど朽ちた仁王像を見てしまうなんていいことないな わたしは走りはじめた電車の中でぼんやりしていた すると天井から金色の小判がじゃらじゃら落ちてきた これはさっきのスロットマシーンの報酬か?わたしは足元におちた小判を三枚拾った それは熱を帯びてとても熱い するといつの間に同乗していた大好きな友達のさっちゃんがあっちに袋ごと降ってきたよと指差す え?あんだけあったら億万長者だよ わたしは取りに行こうとした すると天井を貫き雷の音が わたしはひるんだ ドカーンさっき見た仁王像が電車に飛び乗ってきた わたしはおそれおののき身動きひとつできない 仁王像は小判の入った袋を担ごうとした わたしは仁王像と目があう あ あ あ〜お金はいらないので命だけわー すると仁王像は袋を担ぎドカドカと電車の中を走り去っていった

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