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空と砂時計 (400文字の詩)
見えている現実が 正解なわけじゃない
今の姿が全てじゃない
昨日出した答えは 今日も同じじゃなかった
そんな簡単なことにさえ 気づけなかった
毎日見上げる空は いつも同じに見えた
今朝見た空は違っていた
何もない色が広がっているように見えたけど
雲が涙を枯らして
光が希望を迸らせる
空に向けて伸ばし握った手に
何かを捉まえた手ごたえは感じない
でも何かは捉まえているはずで
それは昨日とは別な感覚
だから毎日があると気づけた
目に映る世界が変っていくのは必然だと
受け入れた時、時は動きだした
今日っていう砂時計を
朝になったらひっくり返そう
目覚まし時計を止めるように
気持っていう砂時計を何度もひっくり返そう
コーヒーを淹れるように
ひっくり返すちょっぴりの勇気 と 意思があれば
さらさらと砂は落ちだし
時は動きだす
それだけで
今日の空が見えるはず
空の下で今日も深呼吸ができるはず
空はどこにでもあって
いつも頭上に広がっているんだから