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物語の舞台 (200文字)
日差しが弱い日は
真っ白な雲の形に見惚れて
風が強い日は
雲の流れる様を追って
晴れ渡った透明青一色の日は
白い月をながめる
物語には色がある
濁っていたりくすんでいたり靄がかかったり
青一色はそれは綺麗なんだけど記憶に残らなくて
色がもつれて交差して混じりあって
紡がれる描かれる空色が好き
君色貴女色
吃驚色望色
いろんな色が眩しくて
雲形が名画に見える時が楽しい
その一瞬を探して空を読む
自分の手が届かない空は夢色詰め合わせ