指令室から医務室へ その3
[どうぞ、ご自由にお考え下さい…………]
(レイ・フォーレス)(アベル・ボスコ)(マリア・シラカワ)三人は資源惑星にいた事を悔やんだ。(カオリ・ナギサ)彼女はシェザをなだめた。
[そんな言い方、無いと思いますよ。シェザさん。今は…………][ルッセー!貴様!お前が来たからおかしくなった!チゲーカ?アーン?]アベルはカオリの制止を振りほどき胸ぐらを掴んだ。[離して下さいよ。手遅れなんですから…………][手遅れ?何か無いんですか?更生物質とか!]レイが割って入った。[あるわよね。貴方の船とか。連れていきなさい][………皆さん。言いませんでしたか?感染した生命体は絶滅の道を歩むと]アベルは手を離した。[脱出しよう。この宇宙船から。俺達だけでも助かれば良いんだろ?][フーム…………感染、宇宙人…………おかしくないですか?その…………スペクトル星人でしたっけ?ナゼこの宇宙船を狙ったんですか?おかしいですよね。他にもあるんですよ。宇宙船なんて]カオリはウロウロしながら考えていた。[そうだよな。オイ!お前!シェザ!説明しろ][知らないんですか?我々に生体信号を送ったのは、貴殿方、クルーなんですよ。その信号を分析して奇襲を仕掛けた][この船の上層部か。知ってるか?皆]アベルは四人の顔を伺った。[皆さん、知らないんですね。つまり今回の事件もそもそもこの船が招いた。僕はそれを調べに来たんです。彼等の後を追って][つまりだ!その信号をどこかに送れば居なくなるんだな。この船から][理論的にはそうですが][ヨッシャー!そうと決まれば行動だ!俺達でダミーを投射する。それに群がる奴等をこの宇宙船のミサイルで撃ち抜く。これで行こう!][で、アベル。最初は?][まずはこの船の操縦室。そこに何か手がかりがある。無事に着ければな][彼等が気づいていなければですよね。アベル先輩。行きましょう。じっとしてたらいずれ標的にされますよ][オシッ!荷物をまとめろ。直ぐに行くぞ]
五人は注意深く通路を歩いた。目指すは操縦室だった。
第一話 指令室から医務室へ。 完結。
次回、第2話 操縦室の悪夢