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ノーネームエネミー 第1話 指令室から医務室へ

レイ・フオーレス、アベル・ボスコ、マリア・シラカワ。三人は医務室でマリアの後輩、カオリを見つけた。四人は医務室で一夜を過ごす。傷ついた男と共に。





[グルルルフ。結構な居心地だ。快適だな][クッ…………またお前か。出ていけ!俺の中から!俺は…………俺は、染まらない!悪魔なんかに][抵抗するな。いい加減堕ちろ。造られし者よ][黙れ!…………]






傷ついた男はベットから飛び起きた。[夢か。また悪夢だ。俺は…………俺は…………][アッ!気づきましたか?凄い回復力ですね][貴女か?手当てしてくれたのは………グフッ][まだ動かないで下さい。カオリ。カオリ・ナギサです。貴方は?][ウ〜ム…………四人だけか?生きているのは][エエ。後は知りませんがね。ハイ。お水][ゴクッゴクッ。プハーッ。…………見たのか?連中を][エエ。何なんです?あれは][サーベント星人。惑星、セイバースから来た。彼等は生物に寄生する。そして操る。そんな生き物だ。今まで彼等が寄生して生き残った生命体は無い。充分か?][エエ。病み上がりなんですよね。もう少し休んだらどうです?][…………そうだな。シェザ。私の名はシェザだ。カオリ・ナギサ。感謝する。今はな]





そして、朝が来た。アベルは日課のジョギングに出掛けた。周りの状況判断もあるがムシャクシャしてたのだ。タオルを肩に医務室のベランダでひと休みする。既に玉の汗だった。





[ウ〜ン………アラ?アベル。早いのね][アア。寝れたか?マリア][なんとかね。彼も峠を越えたわ]顎でシェザを指す。[そうか。なら良い。聞きたい事が山ほどある。あんたの後輩にもな][少しお散歩してくるわ][待て!俺も付き合おう]





二人は医務室を出た。[昨日は気づかなかったけど………][かなりの傷跡だ。おそらく全滅だろうよ][で、皆は何処に?]肩をすくめ判らんと合図する。[まずは手がかりを掴みたいな。知らないとは良いご身分だ。俺達は][貴方の別れた家族も気になるでしょ?私のダーリンもね][………妻と一人娘か。生きていれば会いたいが、この有り様じゃなあ]二人は医務室へ戻った。




[おはようございます。マリア先輩。コーヒーいかがです?][旨いっすよ。ここのコーヒー。ハイ、どうぞ][レイ。起きていたのか。ヒデエ、有り様だ。今後は四人で行動するぞ。良いな?][とりあえず。お腹空きましたわね。食堂行きません?皆さんに話したい話があります]カオリは思い詰めた表情で促す。医務室の鍵を掛け、四人は食堂を目指す。





[彼、凄い回復力よね][その事についてもです!とりあえず食事ですよね!]三人はあまりの剣幕に後退りする。[落ち着いて下さいよ。カオリさん][そうだ。そうだ。何だ!お前は!][少しは話す気になったの?カオリ][エエ。昨日、彼と話しましたから。シェザさんと。全てお話しします]





四人は食堂の席に座った。[サテ、話して貰おうか]カオリは聞いた事を話した。




[サーベント星人。ウイルスみたいな者か?ソイツは][彼の話が本当ならですが。おそらく本当です。私が見た、現実と似てます。人間が変色して襲ってくる][つまり…………今後は人間が敵になる。自分の同僚や家族含めて。ウイルス感染した者、全て。そうですね?][エエ。もう今後の生存者はサーベント星人。そう考えて下さい][マアマア。考えてもラチが開かないわ。何かあるわよね。解決策は。探しましょう。皆で。生きて生還する。そうでしょ?][マリア先輩。…………そうですよ!レイさん。アベルさん。なんとかなりますよ。マリア先輩らしいですね。その楽観的な性格は][カッカッカッ…………そうだな。あんたらしいよ。マリア。少し、拝借してくか。食いもん]四人は笑いながら医務室へ帰った。





[アラ?起きてたの?ごめんなさいね。食べます][ヨオ。シェザ。一応、仲間だな。俺はアベル・ボスコ。で、コイツらが][レイ・フオーレスです。宜しく][マリア・シラカワです][カオリさんは聞きました。貴殿方は何故、感染してないのですか?][資源惑星に行っていただけだ。居なかった。ただそれだけだな][………良かった………][で、お前だ!お前はその、サーベント星人なのか?][………どうぞご自由にお考え下さい]





続く

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