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幕間
それはこの星の王だった。
この星の環境もモンスターも、すべてそれが作り出した。
その存在の前では人間など彼にとっては自分の住処にやってきて繁殖している害虫に過ぎなかった。
コイツが来るまでは。
王の眼前に居る黒龍は、この宇宙全ての生命体が忌み嫌う存在だった。
眼前の敵を破壊する事しか考えていない、鋭い眼光。
防御だとか回避だとか小賢しい事は考えないという、堂々とした体躯。
王は自分の生み出したモンスターをけしかけ、自分の持てる最大の力を持って攻撃したが、黒龍は意にも介していない。
黒龍の口から力の奔流がほとばしる。
後に残ったのは灰塵のみだった。
普通、王が別の王に倒されれば代替わりするが、黒龍はその理から外れていた。
目に入った奴は壊す。
黒龍にはモンスター達との「言葉」を持たないが、モンスター達にはそれが伝わった。
モンスターは散り散りに逃げ、黒龍は目的の「奴」を探して闊歩し始めた。




