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機甲獣アーマードモンスター  作者: 和田慶彦
1/7

モンスターと機甲獣

 2匹の怪物が戦っている。


 一つは巨大な黒龍である。

 この世のすべてが忌むべき、破壊の化身である。


 もう一つは人工の怪物。

 怪物と同質の存在だが、鎧を着せられ、武装を埋め込まれ、人間と共に歩む機甲化した怪物、人々はそれを機甲獣──アーマードモンスターと呼んだ。


 黒龍は度重なる戦闘により傷ついているが、その闘志、いや破壊への執念とも言うべきものは衰えていない。

 口から次元断層のブレスを吐き、1掴みで機甲獣を握りつぶせるような手足を振り回す。

 機甲獣はその悉くを紙一重で避ける。いかなる武術の達人もかくや、という動きである。


 腰のフェイズ砲を牽制に撃つ(牽制とは行っても並のモンスターが食らえば一たまりも無い)が、黒龍の鱗を数枚破壊するだけに止まっている。


 機甲獣はやがて意を決して黒龍の鼻面に近づき、手にもった大太刀を大上段に構えた。

 黒龍の方も察したのであろう、己の最大の武器──次元断層砲──通称フェイズ砲のブレスを用意し始めた。

 お互いの最後の一撃が決まる。


 勝敗は決したはずだ。

 機甲獣は次元の彼方に消し飛び、黒龍は顎を削られながらもまだ生きている。再生を始めている。


 だが、「奴はまだ生きている」

 その直感を胸に、黒龍は宇宙を泳ぎ始めた。 


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