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2層のフィールドモンスター

「2層のフィールドモンスターか。ノワール、どんな奴か知ってる?」

「うーん。今回のアップデートで追加された部分は私もあんまり調べてなくて。ちょっと見てみます」


そう言ってノワールはメニューを開いて攻略サイトをざっと確認する。すぐに情報が見つかったようで、画面をみんなに見せた。


「すでに情報は結構出てるみたいです。ザリガニのような見た目のモンスターですね」


そこにはジュエルクレイフィッシュと記載があった。

高い防御力と炎耐性、水耐性がある。HPで行動が変化しない珍しいタイプ。との記載がある。


「炎耐性があるのに炎属性のスキルでとどめを刺さないといけないのか……」

「ただスキル、とあるので魔法でもよさそうですね。私の魔法で無理やり倒しましょうか」

「だな、ノワールに任せるのがよさそうだ。とりあえず様子見も兼ねて西のほうへ行こうかと思うんだけど、みんなはどうする?」


みんな、と言ってもこの場にいるのはノワールとマリンだけなのだが。


「いいわね。どうせここにいてもやることはあまりなさそうだし。面白そうだからついていくわ」

「私も行きます。どうせならそのまま討伐してしまいましょう」

「おけおけ。じゃあほかのみんなにもメッセージを送っておくか」


そう言ってカイはギルドチャットでメッセージをおくる。

1分もたたないうちにバロックが帰ってきた。


「お、早いな。もういいのか?」

「ああ、俺は鍛冶職としてはまだそこまで極められてないからな。ここにある素材を見てもちょっとレベルが足りなくてあまりうまく加工できそうになかった」


悔しそうなバロックを見ながら、カイがうなずく。そこへミナミからメッセージが届く。


「ごめーん。もうちょっと素材見て、調合まで試してみたいから今回はパスかなー」


カイたちは互いに目を見合わせて、まあしょうがない、気にしないでとメッセージを返す。


それからしばらくたったが、ブランとパルスからの返信は来ない。

するとノワールが何かに気付いた様子で、カイに話しかける。


「これ、ブランとパルスさん、クエスト中になっていますね」


そう言ってフレンド欄を見せる。


「あー、なるほど。なんかのクエストを受けてちゃったのか。それならしょうがない。俺たち4人で行こう」

「ですね。まあ火力、支援、ヘイト、回復とメンバーのバランスは悪くなさそうなので戦えるかと思います」


ノワールは戦う気満々なのか、とカイは少し驚く。あまり好戦的なイメージはなかったからだ。

実際、ノワールもブランほどではないが意外に好戦的な性格である。

そうでなければ、1か月程度でここまでレベルが上がっていない。




さて、4人は2層に着くとそこから西に向かって歩く。

西の湖は他の湖と違って2層の入り口とかなり近い位置にあった。


「お、いたな。サイズは……思ったより小さいかも」


ジュエルクレイフィッシュの体高はだいたい2~3メートルほどであった。。もっと巨大なものを想像していたカイたちは、少し肩透かしを食らった気分だった。


「ここでフィールドモンスターと戦えるみたいですね」


そういってノワールはキラキラと光る湖のほとりを指さした。

ダンジョンボスはパーティごとに隔離された空間に飛ばされるから、他のプレイヤーが乱入してくる心配はない。

しかし、フィールドに湧くモンスターは話が別だ。普段なら、通りすがりの野良プレイヤーたちと一緒にワイワイ狩ることもできる。

しかし、今回は炎属性のスキルでとどめを刺す必要があるため、野良のプレイヤーとともに戦うわけにはいかない。

そう言った特殊なスキルの獲得のために、フィールドボスモンスターが沸く付近にあるアイコンから戦闘することで、パーティメンバーだけでフィールドボスモンスターと戦闘ができるようになっている。


「ではいきましょうか」


そう言ってノワールはアイコンから、ボスモンスターとの戦闘を選択した。



ノワールがアイコンをタップすると、視界が一瞬ゆがみ、次の瞬間には同じ湖畔の風景――ただし、他のプレイヤーの姿は消えていた。


目の前にはジュエルクレイフィッシュが悠然と構えている。


「まずは一発お見舞いするわよ。幻影の一撃(ファントムコリジョン)!!」


マリンが真っ先に最高火力のスキルを放つ。

クールタイムが長いうえにMPをすべて消費してしまうため、連発できるスキルではないがどれくらい削れるのか様子を見る上ではありだろう。


姿を一瞬くらませたのち、すり抜けるようなマリンの一撃を受けたジュエルクレイフィッシュのHPバーが大きく揺れ、約2割が削れる。


「割とダメージは通るみたいだな」

「ですね。『ブリッツ』! 雷属性が弱点らしいですけど、これでも数パーセント削れてますね」

「じゃあ後は炎属性の攻撃でどれくらい削れるかだけど……。『ファイア』!」


カイは基本的な炎属性の魔法を放つ。流石にカイの魔法攻撃力と初期魔法ではHPバーはピクリとも動かない。


「さすがに俺のスキルじゃダメか。ノワール、適当に威力の高い炎魔法撃ってくれ」

「分かりました。『バーニング』!」


ノワールが放った『バーニング』はジュエルクレイフィッシュにクリティカルヒットする。

しかし、それでもわずかにHPバーが動いたかどうか。認識できるぎりぎりだった。


「これは……思ったより骨が折れそうだな」


「おら! 『破砕連撃』!」


バロックはジュエルクレイフィッシュに技スキルで攻撃をする。しかし、高い防御力を有するジュエルクレイフィッシュにはほとんどダメージが通っていない。


「がはは、こりゃダメだな。高い防御力もあるうえに、防御力もほとんど下がってないな」


『破砕連撃』の追加効果で防御力が下がるのだが、耐性がある相手はほとんど下がらない。

防御力低下耐性も持っているようだった。


「仕方ない。ちまちま削っていくか。俺はノワールにひたすら魔法攻撃力を上げるスキルを使っていくから、とりあえずHP1割ぐらいまで削ろうか。バロックはヘイトを稼いでくれ」

「おうよ。『スポットライト』!」


MP回復ポーションを飲んでマリンも戦闘に参加する。

本来回復役だが、ジュエルクレイフィッシュの攻撃は単調で、威力もさほど高くないためカイの回復スキルだけで事足りている。

そのため、ノワールの次に魔法攻撃の適性があるマリンが攻撃役になるのが最適であった。


カイは時折、『フレイムブレス』を放つ。

カイの最高火力のスキルだが、炎耐性もあって、流石にほとんど削れていなかった。


そして数十分の戦闘ののち、ついにHPバーが見えないくらいにまで削った。


「『バーニング』!『フレイム』!『ファイア』!『ファイアボール』!『ファイア』!『バーニング』!」


ノワールはスキルのクールタイムが開けると同時に次々と炎属性の魔法を放っている。

ここまでくると余計な攻撃でとどめを刺すわけにはいかないので、残りのメンバーはジュエルクレイフィッシュのヘイトを稼ぎながら、防御して様子を見るしかできていない。


そしてさらにノワールの詠唱が数分間続いたのち、ついにジュエルクレイフィッシュは光となって消えていった。

ファンファーレが鳴り響き、ノワールの画面に新たなスキルが表示される。


魔法スキル『極大衝撃波』

・ボスモンスター「ジュエルクレイフィッシュ」を炎属性のスキルでとどめを刺す。

《範囲内の敵に無属性のダメージ。大ノックバック》


獲得したスキルを見てノワールは満足げにほほ笑んだ。


☆☆☆☆☆☆


魔法スキル『バーニング』

・ファイアで敵を300体以上討伐する。

《炎の攻撃魔法。ファイアより威力が高い》



魔法スキル『ブリッツ』

・サンダーで敵を300体以上討伐する。

《雷の攻撃魔法。サンダーより威力が高い》


魔法スキル『フレイム』

・ファイアで敵を100体以上討伐する。

《炎の攻撃魔法。ファイアより攻撃範囲が広い》



魔法スキル『ファイアボール』

・炎属性の魔法スキルを200回使用する。

《炎の球を飛ばす。ファイアより当てやすい》



魔法スキル『スポットライト』

・モンスターのヘイトを同時に5体以上買う。

『敵の注目を集める』

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