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南の湖へ向かう

翌日、カイは学校から帰ってくると即ログインしていた。

昨日、湖の化け物にあったのち、カイは驚きながらそのことをミナミに話した。ミナミも面白そうだねー、と湖の深くまで潜って化け物を一目見て死んできた。

再び湖の戻った二人は今の段階じゃ絶対に勝てないだろうと笑いながら、残りの素材を集めてその日のプレイを終えた。


そして、今は時計は5時前を刺していた。社会人のバロックやマリンは8時をすぎないとログインしてこない。3層のボスモンスターに挑むのはそれからだろう。そのため、カイはその化け物が使用していたスキル『覇道水泡』を合成しようとしていた。


『極連水泡』+『???』→『覇道水泡』


スキルマテリアルを見たカイはスキルサーチを使って『???』を分析する。



『極大衝撃波』+『水竜神との契り』→『???』



「……一つもわからねえな」


カイはそこに記載されていたスキルに関して一つも聞いたことがない。スキル集めは彼の趣味だが、最近はイベント用にスキルを作ったり育成したりとあまりスキルについて調べてはいなかった。そのうえ、スキルAIの強化によってスキルの数は文字通り無限になっていた。把握しておくのは不可能だろう。



「あれ? カイくん、今日は早いね」


既にログインしていたブランがギルドハウスに戻ってきて話しかける。ブランは何やら嬉しそうであった。


「どうしたんだ? ブラン?」

「これを見て! ほら!」



ブランがテンション高く見せてきたアイテム欄には『光の魔法衣×1』と記されていた。


「え、まさか……」

「そう! なんとついにダブルマジッカーが『光の魔法衣』をドロップしたんだよ! いやー、周回数、実に300回以上! 何とかドロップしたの! 驚いたでしょ!」

「というかまだダブルマジッカーと戦っていたことに驚いたんだが……」

「実はコツコツ戦っていたんだよ。いやー、苦労して手に入れるアイテムっていいね。なかなか強いし」

「いや、今ならバロックにそれ以上のもの作ってくれるだろ」


ブランはあっ……といった表情でそのテンションを落とす。その暗い表情のまま俺と向かい合って椅子に座る。


「ま、まあレアドロップには間違いないし、バロックがそれを使ってより強い装備を作ってくれるだろうしな! そんなに落ち込むなよ」

「……そうだね。前向きに考えようか! うんうん」



それで、とカイはスキルサーチとマテリアルに記されているスキルの中で聞いたことがあるスキルはないか

とブランに尋ねる。ブランはうーんとうなりながら一つも聞いたことがないことをカイに告げた。

仕方ないのでカイは掲示板や攻略サイトを漁ってみる。ブランは特にやることもなくなったので飲み物を飲んでいた。


攻略サイトを開くと、2層、3層、4層のクエストについての記載があった。3層と4層については調査中という内容がほとんどだったが2層の欄に『水竜神の願い』という、いかにもなクエストがあったのでそれをタップする。


クエスト『水竜神の願い』

受注条件:『潜水』を獲得した状態で南の湖に住む水竜神に話しかける

内容:水色の宝玉を獲得する

報酬:特性スキル『水竜神との契り』



「ほう、これで一つは獲得できそうだな。攻略手順も記載されているし、そんなに難しそうじゃないな」


それを見たブランも面白そうだからとついてくることになった。途中、ブランは買いたいものがあると装備ショップに寄っていた。その後、町の中心へと向かいワープ装置を使って2層へ到達する。

2層に入ってからは寄り道することなく南の湖へと向かっていった。


南の湖は人がほとんどいなく閑散としていた。今最も熱いのは4層だろうし、2層や3層をぶらぶらしているのはそれこそ3層のボスモンスターのための素材集めか、攻略サイトの運営者くらいだろう。



「お、あれじゃないか? いかにもって感じのドラゴンがいるぞ」


カイは水色のドラゴンを指さし、ブランに伝える。



「ちょ、ちょっとまって。まだ私は『潜水』どころか『水泳』も持ってないからそれを獲得してからでいい?」

「ああ、そう言えばそうだったな。パーティで挑めるクエストらしいし、とりあえずそれからにするか」


ブランはおっけーと言うと装備品を変える。戦士職とは思えないほど薄い服から水着に着替える。


「どう? これ、かわいいでしょ? アップデートで水着が追加されたの思い出したから買ってきたんだよ。結構いい値段したけどMPリングを売ったお金で買えたんだ」

「確かにいいな。かわいいと思う」


照れながらカイが褒めると、ふふんと満足そうにブランはどや顔をして湖へ向かっていく。

カイはブランが『潜水』を獲得するまで暇なので、適当に湖付近のモンスターを狩っていた。短時間でも聞いたことがないスキルを大量に手に入れられたので満足である。


ブランが『潜水』を手に入れると二人で水竜神に話しかける。内容はこの湖に沈んでいる水色の宝玉を10個回収してくれというものであった。二人はうなずくと協力して宝玉を探す。この湖はあの化け物がいたのと違って、そこまで深くなく簡単に集めることができた。どうやら、水着には遊泳速度を上げる効果があるようで、ブランの方が多く回収していた。


10個集めて、水竜神に話しかけると、次はこの宝玉10個を集めると出てくるドラゴンを討伐してほしいとの内容が現れる。水竜神との会話を終えると、宝玉が光りだし、そこから水竜神と瓜二つのドラゴンが出現する。このドラゴン、前半戦は湖のほとりで、後半戦、つまりドラゴンのHPが減ると水中で戦うこととなる。水中で戦うのは慣れてなく難しいので手間取る人は手間取るクエストである。

しかし、前半戦終了から後半戦突入まではドラゴンが地面を動いて移動する上、そこにダメージ判定がある。と言うことはつまり。


ドラゴンのHPが半分を切って湖の中に向かおうとする間、ブランはそのHPを2割ほどまで減らし、いざ湖の中に入ろうとした瞬間にカイが回避不能の『魔獣使いの咆哮』を放って、ノックバックで吹き飛ばす。陸上に戻されたドラゴンはそのままブランに切り刻まれて倒れてしまった。



「いやー、やっぱりそのスキル強いね。最強スキルの一つでしょ」

「まあそうかもな。ブランの『斬斬舞』と『怒り狂う意思』もやばいけどな」


二人はそういった話をしながら水竜神に話しかける。水竜神はよくぞ討伐したとかなんとか言って、カイたちに報酬を渡した。

その報酬は『水竜神との契り』ではなく『水竜神の願い』であった。


特性スキル『水竜神の願い』

・クエスト『水竜神の願い』で出てくる宝玉の水竜を湖に入れず撃破する

《氷属性の攻撃力が20%アップ。水中の移動速度が20%アップ》



「なるほどな。こうやって特別なスキルをもらうこともできるのか」

「代わりにもらうっていうのも珍しいね」

「確かにそうだな。って、これじゃ合成材料にならないじゃん! すまん、もう一回行こう!」



こうしてカイたちは仕方なく同じクエストをもう一回受け、少しだけドラゴンが湖に使った瞬間に討伐したため無事、『水竜神との契り』を得ることができた。



☆☆☆☆☆☆


特性スキル『水竜神との契り』

・クエスト『水竜神の願い』をクリアする。

《水中の移動速度20%アップ》



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