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高防御2

「しかしこれじゃきりがないな」

「だねー。それでも僕のMPポーションもなくなってくるし、いつかは押されるねー」


さらにこれだけどんどん魔法を使っていると他のプレイヤーにも見つかってしまう。そうなって、混戦してしまえば逃げる機会もできるかもしれないが、いずれ戦わないといけない相手。ここでケリをつけてしまったほうがいいだろう。


「確かに面白い手段だが、それがいつまでもつ?」


そう言うと、その女性はノワールに向かって突進する。そして、大剣を振るう。当然ダメージはほとんどないが、ノワールの魔法の使う手が止まる。


「私の名はパルス。こざかしい手段がいつまでも通用すると思うなよ」


パルスはそう言って今度はカイのもとへと走っていく。その速度は遅いが、躱すことはできない。隙を作ってしまえば高火力の攻撃でHPが溶けてしまう。パルスの一振りがカイに当たる。その直前までカイは魔法を打つのをやめなかった。


「そろそろ、終わりにしよう。『バトルスイッチ』!」

「まだです! 『ファイア』!」

「もう立ち上がったのか。まったく、『バトルスイッチ』!」


ノワールはすぐに立ち上がってパルスに魔法を放つ。そのMPは尽きようとしていた。



「うーん、仕方ないなー。一応最後の手段にするつもりだったんだけど」



そう言うと、ミナミは再び、短剣を構える。その短剣の禍々しいオーラは消えていた。

ポケットからカップに入った青色の液体を取り出す。そのカップに短剣をつけると、短剣がその液体を吸い取って、青色のオーラを放つようになった。



「よーし、行くよ」



ミナミは短剣を構えて、パルスに突っ込む。


「無駄だ!」


パルスは大剣を振るって、ミナミに打ち込む。ミナミはそれを間一髪でかわすと、青く光るオーラの短剣でミナミを刺した。


「ふんっ! 効いてないぞ!」


パルスはミナミを蹴飛ばす。確かにパルスのHPはほとんど減っていなかった。しかし、パルスからなにか青色のエフェクトが出ているのは確認できた。


「カイ、『バインド』お願い」

「え、でも効かないだろ」

「いいから早く」


ミナミにせかされて、カイは『バインド』をパルスに向かって放つ。その拘束のロープは弾かれることなくミナミを捕らえてしまった。



「ふう。何とかうまくいったね」

「なんだったんだあれ」

「あれは、青い液体。僕が作ったから名前は適当だけど、武器に付与すれば一度だけ当たった相手の特性スキルを無効化できるんだよー」



カイは、はー、なるほど、と縄に縛られて苦しそうにしているパルスを見て納得する。



「でも、これじゃ倒すことはできませんよね」

「まあまあ、こっちにも考えはあるんだよ」


そう言ってミナミは二人に耳打ちをする。カイとノワールはその作戦に頷くと、ミナミの方を見る。

その様子はうつぶせになっているミナミには見えていなかった。


「『キュアー』!」


カイは状態異常回復スキルでミナミの拘束を解く。


「なんだ、何を考えているのかはわからんが、『アンチパラライズフィールド』。これで一番怖い状態異常である麻痺は防いだぞ」



そう言って、ミナミは自身に麻痺耐性を上書きする。カイたちはアンチフィールドを使われたことに驚いたが、麻痺を押させられた程度ではどうと言うことはない。

カイはパルスに向かって走り出す。


「何を考えているのかわからんが、行くぞ。『バトルスイッチ』!」


パルスは攻撃力を上げ、カイに向かって剣を振るう。


「今だよー!」


ミナミの号令で茂みに隠れていた、本当のカイが飛び出す。当然、今パルスに斬られようとしているのは分裂体である。


「はあ!『サイレンス』!」


武器を振るっているミナミは他の魔法はとっさに使えない。『サイレンス』をもろに食らってしまう。


「な、しまった!」


ミナミは『サイレンス』を食らって沈黙状態となる。この状態では魔法スキル、技スキルの使用ができなくなる。それは『バトルスイッチ』も同様であった。


「今度こそ食らってください。『アイシクルランス』!」



ノワールの魔法が、魔法防御力がほぼ0になったパルスの体を貫く。パルスの体はいとも簡単に光となって消えていった。



「はあ、やりましたね」

「ああ、お疲れ、しかし硬かったな」

「ですね。……あの方、うちのギルドに欲しいですね」

「だな。まあほかのギルドに入っている可能性はあるけど、あの防御力こそ、俺たちが欲していた人材だしな」


「それと……」


ノワールはミナミの方を向く。


「あなた、調合師だったんですね。聞いたことないアイテムをあれだけ持っているということは」

「あー、うん。そだよー。それがどうかしたー?」

「もしほかにギルドに入っていなければ、うちのギルドに入ってくれませんか?」

「えっ! うーん。でも調合するところがないとあまり意味ないよねー?」

「それならあります。うちのギルドハウスは意外に立派なんですよ」

「うーん、それならわかったよ。よろしくね」


こうして、『白と黒の道』にメンバーが一人増えた。イベントが終わったらギルド加入申請を送る約束を取り付けて、カイたちは再び透明化のポーションを使って隠れる。イベントの残り時間は30分を切ろうとしていた。





ここはFグループ。

カイたちがパルスと出会う直前、マリンも強敵を前ににらみ合っていた。




☆☆☆☆☆☆


魔法スキル『サイレンス』

・スキルを使わずに饒舌な占い師を討伐する

《敵に沈黙付与》



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