大河内くんとオレ
一対一…
オレは大河内くんと今日一日ペアなんです。
だからもちろん大河内くんと一対一をするわけなんですよ。
大河内くん…
うっかり同じクラスだし、隣にいたからってペア組んでもらったけど…どうなんでしょう?
いかにもスポーツマンって感じのビジュですけど…
オレは入部初日からボロクソやられてしまうんじゃ…
そしてその様子を波瑠音ちゃんに見られて…
…
これって名誉挽回できるんですかね…?
オレはいきなりの一対一が不安でしたよね。
しかし、不安と入り混じりながらもワクワクもございました。
オレは、やっぱり運動が好きだったのかもしれない。
早く動きたくてウズウズしております。
不思議だなぁ。
今までは、学校から帰ると引きこもりが当たり前だったのに、今は早く一対一がプレイしたくて仕方ないなんて。
他の人の動きを、まるで自分もその場でプレイしているかのように、あーオレなら今こうしてたとか、そこ!左!なんてあつくなっていた。
楽しい…やばいくらいに楽しい。
今まで、ほんとに無駄に時が流れていたんだと改めて確信した。
もったいなかった時間を取り戻すかのようにオレは、とにかくバスケのプレイに力を注いだ。
「じゃあ次は、広大くんと大河内だね。広大くんは、まだ初心者だから無理な時は、遠慮なくいいなよ?」
と、キャプテンからの優しいお心遣いを頂戴いたしました。
ウズウズしていたオレは、ついにやってきた一対一に心を踊らせていた。
はじめての一対一。
どうなるかわからないけど、テレビや漫画ではたくさんみてきた。
だから、アニメみたいに動いてみようかなと考えている。
それでドスベリしてもいいんだ。
だってこれから成長すればいいもんね。
大河内くんは、オレとペアになってくれたし、優しい。
でも、試合のときはお互い敵になるので容赦いたしませんよ。
きっと大河内くんもそのつもりだろう。
一点とられたら、そこで試合終了…
とにかく勝ちたい‼︎
試合が開始されると、やっぱり大河内くんは、オレより先にボールをとりましたね。
どうやら大河内くん…
中学からずっとバスケ部だったそうな…
…
大河内くんは、どんどんドリブルしてゴールの方へとドリブルしていきます。
どんどんバンバンある一定のリズムでバウンドするボール。
よし‼︎
だいたいのリズムを掴んだ!
今だ‼︎
オレは、一瞬の隙を狙って見事にボールをゲットすることができた。
よし、このまま真っ直ぐに一直線にドリブルです‼︎
ドリブルも大事だ。
まずは、腰を少し下げますね。
空気椅子をしておいて良かったです。
こういう時にも役立つんですねー。
そしてボールとの関係性が大事になりますね。
ボールに遊ばれるんじゃなくて、ボールと遊ぶ感覚でと。
少し手のひらを丸くすると、ボールが吸いつくような感覚になるんです。
犬の散歩かのようにボールと戯れて、正面からくる大河内に背を向け方向転換からのさらにドリブルからの…いけるかわからないけど、ダンクシュートー‼︎
「「「「「「うぉー‼︎」」」」」」
と、一斉に注文を浴びました。
成功いたしましたね。
これは自分でもびっくりですね。
これをみたキャプテンは、
「さすがだよ広大くん。オレがスカウトしただけあるわー」
と、喜んでいただけた。
先輩にびっくりの恩返しが早速できまして、それはそれは…なによりです。
波瑠音ちゃんは、みてくれたかな?
‼︎
み、みてくれてるー‼︎
でもね、男子部員のおぉ〜って声援でこっちみたなら…
もしかして、ダンク後にみたって可能性もあり得る…ね。
まぁ、そこは…おいおい名誉挽回いたします‼︎
そのうち試合とか出させてもらって、スリーポイントとか、ブザービートなんてのもやってみたいですね。
…その前にきちんとルール覚えなきゃですわい。
アニメとか漫画って、めっちゃお勉強になるなって改めて感じました。
これからも、空気椅子しながらアニメを極めて、成長していきたいと思います‼︎
デブでもバスケしたいっす‼︎
続く。




