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ナー部劇風異世界で  作者: たろっぺ
第五章 戦火の剣
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第五章 設定

第五章 設定




●キャラクター



『シュミット』

※基本は第一章設定と同じなため、そちらをご参照ください。

新しい情報

・塹壕を相手に金属鎧での突撃を敢行し成功させる。

・新たに『公爵家の宝剣』という呼び名を獲得。

・最近はコーヒーが好き。

・もはや獣ではなく、完全に人となった。



『アリサ・フォン・ラインバレル』

※基本は第一章設定と同じなため、そちらをご参照ください。

新しい情報

・リリーシャに言われ、手に入らないはずだった未来について考えるようになる。

・呪いの悪化につき、寿命のカウントダウンが始まった。



『ハンナ』

※基本は第一章設定と同じなためそちらをご参照ください。

新しい情報

・『龍殺しの剣』をドワーフ族の族長やその親族と共に公爵家で作成中。

・族長達からの信用はあるが、信頼は失った。主に人として。



『リリーシャ・リラ・リーゼロッテ』

※基本は第二章設定と同じなため、そちらをご参照ください。

新しい情報

・アリサの『本音』に強く踏み込んだ。



『シュナイゼル・フォン・ラインバレル』

種族:人間

年齢:四十五歳

容姿:茶に近い金髪に碧眼の美丈夫。背が高く筋肉質。

特技:将校として求められる事全般、兵器開発

備考:ゲイロンド王国軍准将であり、子爵でもある。アリサの父親。現在は帝国との戦争で東部戦線を任されている。

経歴

 幼少期から公爵家の跡継ぎとして厳しくも愛情をもって育てられた。その際、叔父に乗馬や軍事について教わった。そして、彼の葬儀にて公爵家が受け継いできた『責務』を知る。

 次期当主に先代の『生贄』を関わらせるのは、彼らに対する罪悪感と愛情、そして思い出を忘れぬため。心の傷となろうとも、決して目を逸らしてはならない墓標である。

 そういった事を繰り返してきた故に、ラインバレル公爵家の男達はドラゴンへの殺意を強く持ち続けている。彼らが龍殺しを果たす為に技術と軍事力を磨き続けてきたのは、主にこれが理由だった。

 また、彼の妹も生贄として死んでいる。その際、彼女の自決を自ら志願し、手伝った。自己満足だとしても、妹を死なせた罪悪感を忘れない為に。

 子爵位は父親がその功績から個人的にもっている爵位だが、公爵位の継承前に嫡男であるシュナイゼルが引き継いでいる。もう少し時間がずれていたら、彼自身が個人的に爵位をもらうはずだった。それ程までに、公爵家が再現した異世界の技術は王国に貢献している。

 現在は東部戦線にて、帝国軍を押し込み帝都に繋がる要塞を攻略中。

目的:ドラゴンの討伐。及び王国の存続。



『セオドア・フォン・ラインバレル』

種族:人間

年齢:七十歳

容姿:長い白髪をオールバックにした、鷹の様に鋭い紺碧の瞳をもつ老人。

特技:公爵として求められる事全般、兵器開発

備考:ラインバレル公爵家当主であり、アリサの祖父。

経歴

 鋭く冷酷な雰囲気をもつ瞳に反し、その言動はかなりお茶目。偶にお茶目を通り越して、周囲に呆れられる事もある。

 ……だが、腹違いの兄が呪いにより自決した頃は、氷の様に心を閉ざしていた過去をもつ。

 それを氷解させたのが現在の妻であり、彼女の事を彼は深く愛している。ただし、当時の事を知る友人からは『割れ鍋に綴じ蓋』と評されたとか。アリサの兄アーサーは『祖父に似た』とも言われている。

 教会との繋がりを強く持ち始めたのは彼の代であり、その前から模索していた龍殺しへの執念が更に積み重なった代でもある。

 もうすぐ孫娘が『生贄』となってしまうと誰にも悟らせぬまま憔悴していたが、どこぞの剣士が現れて希望が見えてきた。お爺ちゃん頑張る。

目的:ドラゴンの討伐。及び王国の存続。



『ウェンディゴ』

種族:改造魔獣

年齢:五十八歳

容姿:白い体毛に覆われた筋骨隆々とした体つきの怪物。身長二メートル二十センチ。体重三百キロ。顔は猿に近く、瞳は赤い。側頭部から枯れ枝の様な角を生やしている。

特技:黒魔法、破壊工作、潜入、暗殺、剣術

備考:ローレシア帝国に改造された元人間。だが、もはや人だった頃の体より魔物やアンデットから移植されたパーツの方が多い。また、記憶の混乱が出ている。

経歴

 元々は帝国の僻地にある小さな領地を治める男爵家の子供だった。しかし、皇帝直轄機関が行った『適性検査』で見出されてしまう。

 家族とは引き離され、『セルエルセスに匹敵する生物兵器を、人間の制御下で生み出す』事を目的に改造と実験を行われ続けた。彼はその数少ない生き残りである。

 既に彼が、彼だったと証明するモノは何もない。家族も、故郷も、既にないのだから。

 度重なる改造に加え、黒魔法により他人に成り済ます事を行い過ぎた代償に記憶の混濁が強く見られる。もはや己の本来の名前すら思い出せない。

 彼は噂の通り、最初の頃こそ死者の顔を剥いで己に貼り付けていたが、黒魔法使いとしての『深度』が上がる事で顔を付け替えずとも死体を食らう事でその者の記憶や体まで再現できる様になった。

 しかし、奪った記憶の方は活かそうにも他の犠牲者の記憶と混ざってしまう為、それほど活用できない。

目的:皇帝陛下の願いを叶える。その御友人である『悪魔』の為に世界の守りを破壊する。



●王国と帝国の戦争



・王国

 帝国と戦うより西の森を開拓した方が安全確実に土地を手に入れられるので、できれば関わりたくない。だが攻め込まれるのなら徹底抗戦の意思を持つ。

 ただし、一部貴族の裏切りと純粋な国力差でかなり不利。しかもドラゴンまで近づいてきているので絶体絶命。


・帝国

 大陸最大の国土をもつが、その大半が雪と氷に覆われ危険な魔物もあちらこちらに跋扈している。そのため、普通に農作物が育ち、凍らない港もある王国の土地が欲しい。

 昔あの辺は自分達の土地だったと歴史を書き換えてでも戦争を吹っ掛ける。勝てば事実になるので、問題ないと軍部は判断した。黒魔法で洗脳した各国大使もそうだそうだと言っているので、成功すれば真実王国の領地は皇帝のものとなる。

 ドラゴンも『何故か』王国に向かっているので、元々の国力差もあり勝ちは確定している様なもの。


・外国

 帝国にいる駐在大使と王国にいる駐在大使の言っている事が真逆の為、情報収集中。ぶっちゃけ王国に対しては『魔の森』が間にあり海路でしか関わりがないので、あまり関心がない。

 本音を言えば、王国が亡びる前に帝国へ痛打を与えてくれたらいいな程度の考え。


・現在の戦況

 西部戦線は完全な膠着状態。帝国軍の当初の作戦である『王国軍を国境に張り付かせた状態を維持し、ドラゴンに王国を焼いてもらう』が順調に進んでいた。

 しかし、地形と戦力差的に突破されるはずがないと考えていた東部戦線の帝国軍が、『剣爛』が率いる貴族達により塹壕を奪われ、壊滅。

 万が一突破されるとしても一年近くかかると考えていたため、帝国も対応できていない。一部現場指揮官の独断により、帝都へと続く道にある要塞に急遽人と物を集めて絶対防衛線を展開中。

 王国、帝国共に予想外の戦況となっている。東部戦線の崩壊を受け、西部戦線の帝国軍は王国側へ圧力をかけようと攻撃を強めるも、時間稼ぎに注力した布陣だった事もあり、大きな成果は出せていない。

 しかし、未だ国家としての力は帝国が圧倒しているため、誰もが帝国有利と考えている。



●Q&A



Q.どうしてウェンディゴが死んだ後干からびたの?

A.彼の改造手術には吸血鬼を始めとしたアンデットの筋肉や内臓も使われているので、白魔法で倒されるとその辺りが灰になって萎むからです。

 なお、吸血鬼のパーツが使われていますが、外皮に覆われているので普段は日光を浴びても問題はありません。白魔法で傷を負い、その辺りの部分が露出していれば別ですが。


Q.ウェンディゴ隊ってあと二人いないっけ?

A.ウェンディゴ隊は特殊部隊であり、その隊長は基本記憶が混濁しているだけで用心深い男です。つまり、彼の傍にいた二人は今頃……。


Q.東部戦線の帝国軍うかつ過ぎない?特に少将。

A.少将としては『勝ちの確定した戦』だったので、勝ち戦なのに後ろにいただけとあっては帝都での政争で不利と考え、『最前線で指揮を執っていた』とアピールする必要がありました。

 彼が勝ち戦と思うのも無理はなく、あの時の東部戦線では帝国と王国では兵士数が十倍以上あり、ドラゴンの接近もあって負けるはずのない盤面でしたので。

 それでも第一の塹壕ではなく第二にいたのですが、どこぞの剣士が殴り返した砲弾がちょうど彼と側近達がいた場所に飛んできたせいで戦死しました。


Q.東部戦線の帝国はどうやればシュミットの突撃を防げたの?

A.シュミット君達を発見したらすぐに、五門以上の機関銃か、同数の大砲で迎撃すれば足を止められます。アリサさんの援護も限界があるので。ただ、アリサさん以外の援護射撃があると止められない可能性もあります。

 確実に止めるのなら、ウェンディゴを相討ち覚悟で突撃中のシュミット君にぶつければ時間稼ぎはできるので、その間にもろとも集中砲火を浴びせればあの突撃は無力化できます。

 ……ただし。それらをやる為にはまず大前提として『鎧を着て一列に突っ込んでくる転生者with貴族兵』を想定しないといけないので、初見ではまず対策できません。鉄砲と大砲を撃ち合う、塹壕戦の時代ですので。


Q.これだけ活躍してシュミットの階級が『准尉』は低すぎない?

A.士官学校を出ていないので、尉官にする事自体が厳しい感じです。かと言ってそこらの男爵や子爵の指揮下に入れるのも問題がでるので、急遽准尉という形で『専門職』みたいな扱いになりました。

 現実の軍隊や自衛隊でいう、ヘリのパイロットや船の総舵手に近い扱いです。


Q.あの、『公爵家の宝剣』とかその辺のあだ名が流れている理由って……。

A.公爵家からは『不正はなかった』とだけ返答がありました。


Q.公爵家からシュミットへの好感度はどんな感じ?

A.

公爵家

「好き!!」


Q.公爵家と他の家で兵士の待遇って違うの?

A.色々違いますが、一番の違いは給料ですね。一般的な貴族家の常備兵の月給は『十三セル』ですが、公爵軍は『二十五セル』です。ちなみに帝国は『十セル』。

 月給の違いもあって、公爵軍の兵士は妻子もちが多いです。更に希望者には退役後の仕事の斡旋もやっていたりするので、公爵領では兵士の人気が高かったり。ぶっちゃけ公爵家に余裕があるからこそですね。


Q.公爵領の冒険者って弱いの。

A.はい。魔物の類は公爵軍が演習と巡回ついでに踏み潰していくので、彼らの主な仕事は用心棒と書いて警備員だったり、猪や野犬などの害獣駆除ぐらいです。

 他の領ほどドンパチしていないので、モラルが高めな代わりに戦力としては不安があります。そして仕事が減っているので成り手も少ないですね。

 たぶん、今の時代が公爵領の冒険者ギルドが『害獣駆除業者』や『民間警備会社』になるか、あるいは『ギャングの温床』になる分岐点だと思います。


Q.ハンナさん、これもうドワーフの里に行けなくない?

A.はい。彼女はドワーフ族の有力者たちから今後『ド変態ショタコン調教師』として認識されるので、腕前は信用されても人格は信頼されません。いや仕事に関しては信頼もされますけども。それ以外は……ね?ちょっと子供たちを近づかせたくない。


Q.今現在、ドワーフの親方達からハンナさんはどう見えているんですか?

A.ウ=ス異本に出てくる竿役おじさんの近縁種。もしくはダークエルフの様なもの。


Q.亜人には変態しかいねぇのか。

A.

エルフ

「言われてますよ皆さん」

ドワーフ

「てめぇだよ裸族」

獣人

「我らを巻き込むな変態共」

ダークエルフ

「皆エロくて、皆エロい。それでいいじゃないですか」


ヴィーヴル

「タスケテ」


Q.アリサ死んだぁ!?

A.

アリサさん

「まだ生きてるよぉ!?」



●嘘予告!!



 遂に始まってしまった帝国との戦争。その裏で、陰ながら戦う者達がいた。


「シュミットは、ボクが護る!」


「キャハハハハ!遅い、遅ぉい!引き金を引くのにどれだけかかっているのさ!」


「王国へかけた迷惑の分、この剣を振るうとしよう」


「帝国の特殊部隊と殴り合うのも楽しいなぁ!」


 銀髪の少女が宙を舞い、金髪の幼女が高笑いと共に拳銃を撃ち、緑髪の女性が剣を振るって、赤髪の少女が壮絶な殴り合いを行う。


 帝国から送られる様々な刺客と戦う彼女たち。そこに、ウェンディゴ隊の討伐を依頼されたシュミットが遭遇する。


「ドージ!」


「っ……!シュミット、ボクは……」


 迷う銀髪の少女。そこに迫る、帝国の影!


「キャァァァ───!?」


「ドージ!」


 空中に突如現れた巨大な大渦。そこに引きずり込まれた少女たち。


 追いかけようとするもウェンディゴに阻まれた彼の前に、あのローブの男が現れる。


『邪魔者はいない。貴様を殺し、我が友人の為に世界を……!』


「くっ……!」


 男の登場により呪いが進んで動けなくなったアリサを守りながら戦うシュミットだが、明らかに劣勢。


 あわや死の刃が彼の首を刈り取らんとした時、新たなる乙女が立ち上がる!


「立つんだ、弟君!君は一人じゃない!!」


 溌剌とした声に、シュミットが顔をあげる。


 でかかった。色々とでかかった。


 二メートルを超える長身に、メーター級のバストとヒップをもつ美女が長巻の様な近未来的ブレードを手に立っている。


「説明は後回し!草原の戦士として、君と共に戦おう!」


「……はい!」


 逡巡は一秒。すぐさま剣を手に彼女と並び立って戦う事でウェンディゴを討ち、ローブの男を撃退する事に成功するシュミット。


 しかし、問題は何も解決していない。呪いに蝕まれるアリサ。消えた少女たち。迫るドラゴン。帝国の脅威。


 心が折れそうになるシュミットの肩に、謎の美女が優しく手を置いた。


「弟君。時間がないから道中で説明するしかないけど……それでも信じてほしい」


「いったい、なにを……」


「ローレシア帝国の首都、帝都に向かう。そこに、あの子達とあのローブの男がいるはずだから。アリサ嬢も、奴さえ倒せば……」


「!?」


 驚愕する彼の眼を見て、色々でかい謎の美女は頷いた。


「それはそうと、お酒にする時間がなくてごめん。直飲みでもいい?」


 ドタプン♡と軽く持ち上げられた美女の爆乳に、シュミットもまた力強く頷いた。


「……後で頂きますので、帝都に向かいましょう!」


「だね。よし、私に任せなさい!弟君!」


 どこかから『シュミットの義兄は私だぞ!!』と白スーツの男が叫ぶも、そんな事は関係ない。


 幕引きも近づき、決着の時を迎える最終章!『おっぱいにはね、夢と希望があるんだよ!』!


 どうか、お楽しみに!!



※これは噓予告です。本編には一切関係ありません。





読んでいただきありがとうございます。

感想、評価、ブックマーク。いつも励みになっております。どうか今後ともよろしくお願いいたします。


最終章を含めて六章にするか七章にするか迷っていましたが、色々統合して全六章とする事にしました。

明日から、最終章を始めさせて頂きます。

ここまでありがとうございました。どうか、最後までお付き合い頂きたく思います。




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― 新着の感想 ―
[良い点] >族長達からの信用はあるが、信頼は失った。主に人として。 歴史や種族の違いからくる話とはいえ年の差婚の宿命か。 性別が逆だったらこれの比じゃなかったろうなあ。 >当時の事を知る友人からは…
[気になる点] 第百十八話で、ウェンディゴの隊長と近くの村に行ったという二名の隊員は結局出てこなかったのですが…隊長に食べられちゃったのでしょうか? 隠し玉かな…と思ってたら結局出てこなかったので… …
[一言] >もはや獣ではなく、完全に人となった まあ確かに童貞を堅守するのは人間だな
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